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2005年07月 アーカイブ

2005年07月13日

夏のたたかい

7月13日(水)

日曜日(10日)、中体連夏季市内大会ソフトテニス競技の個人戦が行われた。

例年どおり、市内各中学校から6組ずつ参加してのトーナメントである。

浜松市は、今月1日に周辺12市町村を合併吸収して、新市へと移行した。しかし、さすがにまだ周辺市町村も一緒になっての市内大会は開催が難しいため、旧市内だけの大会となったのである。

県大会への出場組数も、例年どおり15組。ベスト8に入れば、県大会への出場権が確定するし、そこで敗れても順位決定戦で1試合勝てば県大会へは出場できることになる。

本校から参加した6組であるが、2年生のペアが3回戦で敗退してしまったものの、他の5組は順調に勝ち上がって、そのまますべての組がベスト8に入ることができた。

問題は、ここからである。

まず、第1シードの大将ペアが、準々決勝でファイナルゲームの末に敗れてしまう。

2番手ペアは危なげなく勝ったが、3番手ペアは本校の6番手ペアとの同士討ちとなり、接戦の末、6番手ペアに敗れてしまった。

4番手ペアも、ファイナルゲームの末に敗れ、ベスト4に残ったのは2組。

しかも、準決勝はまたしても同士討ちとなってしまった。

決勝戦を睨んでの同士討ちは、チームオーダーを優先させなければならない。

いくら6番手ががんばってベスト4まで残ったとは言え、決勝戦で本校の大将ペアを倒した相手を負かせるだけの技術はない。

昨年も書いたが、「駆逐艦」では「戦艦」に勝てないのである。

しかし、そのことを実際に試合をしている生徒に理解させるのは至難の業だ。

生徒は、きっと「自分たちが勝って決勝戦に出る」というつもりで試合をしている。つまりは、ある意味では「自分たちは戦艦である」と思っているのである。

大人でも、「自分の立ち位置」というものを自覚するというのは難しい。ましてや中学生に、である。

6番手ペアには「次の3位決定戦でどう勝つかということを考えろ」と声をかけ、何とか2番手ペアが決勝戦へと駒を進めた。

その決勝戦、相手は準々決勝で本校の「戦艦」を沈めたペアである。

対する本校ペアは、「戦艦」とまではいかないにしても、「重巡洋艦」くらいの実力は持っているペアである。

ゲームが始まった。

第2ゲームの第2ポイントまでは、本校ペアの完勝であった。ところが、そこからレシーブミスを2ポイント続けて、流れが大きく変わってしまう。

そのゲームを失って、続く第3ゲームはシーソーゲームとなった。互いに何度もゲームポイントを握りながら決着がつかなかったが、最後は本校ペアが力尽きてこのゲームも落としてしまう。

競ったゲームを落とした後の第4ゲームは、あっという間に相手のトリプルマッチポイントとなってしまったが、そこから本校ペアが驚異の粘りを発揮してマッチポイントをしのぎ、何とかファイナルゲームに持ち込むことができた。

これでまた流れが変わったと思い、選手には「最初の2ポイントの入り方だけ注意するように」と指示して送り出したのだが、その第1ポイントでいきなりダブルフォルト。続くポイントは相手前衛に決められ、流れが相手に傾いたまま連続5ポイントを失い、最後に何とか2ポイントを返したもののそこでゲームセット。

これで、本校の個人戦3連覇は潰えた。

考えてみれば、他校の選手たちは中学校に入学して以来、夏の大会ではずっと本校選手が優勝したところを見続けてきたのだ。

そんな他校の選手たちには、「ハン(恨)の感情」とでも言えるような気持ちが無意識下に蔵されていたのかもしれない。「よおし、自分たちが3年生になったときには!」と心中期するところもあったのであろう。

なりふり構わず向かってくる相手ほど厄介な相手はいない(現に、決勝戦では相手後衛が信じられないほどのボールを何球も立て続けに打ってきた)。

それを軽く受けて躱すほどの技量は、残念ながら本校の「重巡洋艦」にはなかったということである。

実(げ)に、連覇というのは難しい。

しかし、今週の土曜日には同じく3連覇のかかった団体戦がある。個人戦で優勝できなかった悔しさを晴らすためにも、団体戦では何とか3連覇できればよいのだが。

まあ、がんばります。

2005年07月18日

フロイトはえらい

7月18日(月)

16日(土)、先週の個人戦に引き続いて市内大会のソフトテニス競技団体戦が行われた。

昨年までは、第1シード校は1番コートでの試合と決まっていたが、昨年の団体戦で本校の選手が軽い熱中症に罹ったことから、大会本部に「上位シード校については試合コートを配慮してほしい」旨をお願いしておいた。

市内大会が行われる浜松市の花川運動公園テニスコートには、20面のテニスコートがあるのだが、一昨年本県を会場にして実施された国体のために、4面のテニスコートには屋根が取り付けられた。その屋根付きコートで、上位シード校については試合ができないものかというお願いである。

幸い、寛大なる大会本部役員諸氏にはその申し入れを快諾していただき、本校はめでたく屋根付きコートでの試合とは相成ったのである。

さて、本校の3連覇のかかった団体戦が始まった。

本校は第1シードだったため、2回戦からの出場である。

その2回戦、特に接戦が予想される相手ではなかったのだが、本校は初戦の硬さということもあってか、凡ミスによる失ゲームの多い試合であった。

試合は何とか勝つことができたが、「なーんかイメージ悪いよなあ」という感じであった。

次の相手は県大会へ2組出場するペアを擁するチームである。先週の個人戦でも、その学校の大将ペアにはだいぶん苦戦させられている。

接戦になることが予想されるだけに、何とか選手たちのゲームのイメージを変えさせなければならない。

思いついたのは、フロイトである。

実は、先週からフロイトの『精神分析学入門』(懸田克躬訳/中公文庫)を読み始めている。

どうして読もうという気になったのかは自分でもよくわからない。

しかも、この本は購入したのが確かまだ大学に在学中のときであり、最初の序文だけ読んでその後は「積ん読」状態になって25年以上を経過していた本である。

実家の書棚から取り出してきたときには、四半世紀分の埃を被っており、紙質も劣化して頁の周囲が茶色く変色していた。

それでも、読むのには別段支障はない。多少の黴臭さを我慢すればいいだけである。

ご存じの方も多いと思うが、件の『精神分析学入門』第1部は、「しくじり行為」についての記述である。

読み始めたのは大会が始まってからであるから、当然のごとく「しくじり行為」とくれば「選手が試合中にするしくじり行為」ということに引きつけて読んでしまう。

その中に、以下のような一節があった。

「仕事というものは、強い注意をはらっていないときに、とくに正確にできるものなのです。しくじり行為という不運の多くは、しくじりをしないようにと注意するときにこそくるのです。つまり、必要な注意力を絶対に他にそらしていないときにこそ起こるわけです。」(同書、31頁)

ふむふむ、なーるほど思い、そこの部分には傍線を引いておいた。

それを、ちょうど次の準々決勝に備えて、選手たちに何をアドバイスしてやればいいのだろうと考えていたときに、はた!と思いついた。

「あのさあ、みんなきっと『ミスをしてはいけない』と思ってプレーしてるだろ?それって、まちがいなんだよ。ふだんの練習では集中して『ミスをしてはいけない』と思ってやってるんだろ?だから技術的なレベルも上がってくる。だけど、試合のときには『ゲームを楽しんでやろう』って思ってやらなきゃダメなんだよ。『ミスをしていけない』と思えば思うほどミスをするようになってんだよ。これはなあ、おいらが思いつきで言ってるんじゃなくて、フロイトっていうえら〜い精神分析学者がそう言ってんだよ。だから、次の試合からは『ゲームをするのは楽しい、ポイントやゲームが行ったり来たりするのは何とも言えず楽しい、ああテニスをやっててよかった!』と思って試合をやるように。」と話をした。

その準々決勝、負ければ県大会への出場はない。

ところが、選手たちは初戦とは見違えるばかりの試合ぶりであった。動きにはきれがあるし、ボールが走り出したのである。

結局、その試合は2ペアとも失ゲームなしの完勝であった。

続く準決勝。相手は第4シード校であったが、これも2ペアで失ゲーム1の完勝。いとも簡単に県大会への出場が決定した。

最後は、3連覇のかかった決勝戦。相手は先週の個人戦で優勝したペアを擁する第2シード校を堂々と破って決勝に上がってきたチームであった。

本校の選手たちは、その第2シード校を決勝で打ち負かし、個人戦の借りを返すことを心中密かに期していたことだろうから、相手が違って多少は気が抜けるのかと思っていたのだが、監督の心配は杞憂であった。

この試合も、3番には回らず2ペアで失ゲーム1ずつの完勝。3連覇である。

夜は、保護者たちと一緒に祝勝会。優勝して飲むビールは、また格別にうまい。

それもこれも、フロイト大先生のおかげである。

さて、県大会は今月の28日からである。会場は静岡市にある県営の草薙テニスコート。

昨年は団体・個人ともに、東海大会出場をかけて敗退してしまった。さて、今年はどうなることやら。

まあ、がんばります(試合をするのは選手たちですが)。

2005年07月23日

われらが不満の夏

7月22日(金)

昨日のメディアは、「夏休み初日」の子どもたちの様子を報じていた。

あのなあ、こちとらまだ夏休みじゃないんだけどよう。

全国的には、20日(水)に終業式を迎えた小中学校が多いようである。

浜松市は、「授業時数確保」の名目で、来週火曜日(26日)が1学期の終業式である。

昨年度、浜松市の中学校の年間授業日数は200日であった。今年度は、それより3日多い203日である。

1年間を見通した際に、始業式と終業式の日時は休日や祝日に大きく左右される。

今年は、夏休みが短くなった代わりに、冬休みが長い(12月24日〜1月9日)。これは、例年の3学期始業式の日時が土曜日と重なり、さらには成人の日も加わったためである。

また、3学期の修了式も例年より3日ほど遅くなった。春分の日が途中に入ったためである。

授業日数が3日長いというのは、けっこうゆとりをもって教育課程を編成することができるため、教務としてはありがたい措置である。

限られた授業日数の中で、あれこれやりくりを考え、むりやり行事等をはめ込んでいくことを考えれば、授業日数は多い方が組みやすい。

それはいいのだが、夏休みに入るのが遅いというのはよくない。

だいたい、梅雨が明けて、朝からクマゼミがしゃあしゃあ鳴いている中を汗を拭き拭き登校し、エアコンのない教室で授業を受ける生徒の苦痛を想像してほしい。

本校などは、夏休み前の最終週は、授業を45分の短縮日課で午前中のみ行い、午後は三者面談を組んでいるので、炎暑の時間帯に授業を行うことはない。

たぶん、浜松市の多くの中学校では同様にしていると思われるが、もしもそうでない学校があったとしたら、生徒たちの授業へのモチベーションは相当に低下しているであろうことは想像に難くない。

「暑さと寒さと、あなたはどちらがより我慢できますか?」と尋ねられれば、手前などはためらうことなく「寒さでえす!」と答えるであろう。

これは、手前だけの勝手な言い条ではなく、かの兼好法師ですら「家の作りやうは、夏をむねとすべし。冬はいかなる所にもすまる。暑き頃、わろき住居は堪へがたきことなり。」(『徒然草』第五十五段)と申し述べておられるではないか。

この日本の気候風土を考えてみても、「暑き頃、授業をするは堪へがたきことなり」なのである。

来年度から、浜松市では各小中学校で始業式・終業式の日時を決定できるようになるそうだ。もちろん、その決定は校長先生が行う。しかし、具体的な意見具申は教務主任が行うようになるであろう。

少なくとも本校は、梅雨明けと同時に夏休みを迎えるような教育課程を考えることとしよう。

<追陳>

地方紙の書評欄で紹介されていた『英語を学べばバカになる−グローバル思考という妄想−』(薬師院仁志/光文社新書)を読了した。

好著である。

題名がややエキセントリックであるが、副題が示すように、アメリカ主導の「グローバリズム」の危険性を論じたきわめてまともな袖珍である。

筆者の主張は、ほぼ以下の部分にまとめられていると思われる。

「いずれにせよ、日本における国を挙げての英語一極集中化が、どれほど日本を救いがたくアメリカナイズしてきたか、もはや明らかであろう。それは、半ば無意識のものだ。しかし、日本に英語ばかりを広めるということは、アメリカ発の情報ばかりを仕入れ、他の言語で表現された知識から疎外され、国際的にも孤立してゆくことにつながる。これからの日本人がアメリカ頼みだけで生きてゆけるならともかく、そうではない以上、英語一極化がどれほど危険なことか、しっかり理解しておく必要があろう。一人一人が自ら進んで英語熱に加担することは、皆で赤信号を渡っていることに他ならないのである。」(176頁)

目からウロコが何枚も落ちた。英語の先生と言わず、多くの人たちに一読をお薦めしたい。

2005年07月26日

スーさん心に期す夏

7月26日(火)

ふう、ようやく終業式である。と思ったら、何と台風7号の接近により、朝から静岡県全域に暴風警報が発令されたため、市内の小中学校はすべて休校となってしまった。

したがって、各学校長の裁量により明日を終業式とする学校や、台風接近を見越して既に終業式を済ませていた学校はそのまま夏休みとなる学校が出来することになったのである。

本校は前者の例で、終業式が明日に順延となってしまった。

何とも遠い夏休みなのである。

それにしても、「バンヤン」(台風7号の名称)め、何も終業式の日に来なくてもいいではないか。

学校が休校になったからと言って、われわれ教員も休みになるということはない。通常どおり出勤し、まだ片付いていない仕事を黙々とこなすのみである。

さて、明日は終業式終了後、コート整備をして練習し、夕方から県大会の会場である静岡市へと移動である。

県大会は、28日(木)が団体戦、29日(金)が個人戦の2回戦まで、30日(土)が個人戦3回戦から決勝まで行われる。

さらに、雨天順延などがなく順調に大会が消化できた場合には、31日(日)に同会場を使用して、県中体連主催の強化練習会が行われる。

明日から長くて5日間の遠征である。

今回の県大会には、密かに期すところがある。

昨年は東海大会へと駒を進めることができなかったが、今年は何とかなるかもしれない。

そう言えるだけの根拠もないわけではない。

というわけで、鶴首して吉左右をお待ちください。

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