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年末TV評

12月31日(土)

 大晦日の紅白をすこし見た。
慌しいテレビの向こうに集中することができず、ぼんやりと画面を眺めるだけだった。
ぼんやりと紅白に登場したゴリエを見た。その昔、他局民放から流行したというだけの理由で、出場が叶わなかった国民的大ヒットソング『およげ!たいやきくん』からすれば、これは相当な進歩だろう。
ほかにもいろいろと、他局の番組に関する言葉が飛び交う公営放送であった。

今年は、この時間には珍しくお笑い番組が登場したように思ったので、すこし見てみた。
だが、あまりに知らない人ばかりだったので驚いた。テレビも見なけりゃ、お笑いもわからない時代だ。それでも昨今のお笑い芸人はどれも同じような傾向があるのだろうか、そこでは「漫才」よりも「コント」主流に見えた。
ボケとツッコミの形は残っていて、ツッコミの方は、大概同じような発声法をしていた。
言い方は悪いが、ツッコミの人は、「がなる」というか「怒る」「怒鳴る」「キレる」というような声で、ボケに切り込んでいく。これは何もコンビだけに言えることではないようで、いわゆるピン芸人と呼ばれる人々も怒鳴っていた。あんまり聴きとりやすい音ではなかった。実に多くの人たちが、「キレる」発声法を採用していることに誰でも気づくことができるだろう。今思いつくところでは、機器を駆使して趣向を凝らすも大概同じ路線の陣内智則、「なにやってんのよ!」と最後はすぐにキレる青木さやか、今は少しひとりで活動しているカンニング竹山などがそうだ。(青木さやかは、どうも顔が好きなので許すが)。やっている本人たちも、キレてばかりで疲れはしないのだろうか。「怒る」というのは、たとえ芸とはいえ疲れるはずだ。かなりのエネルギーを消耗するのだから。
お笑い芸人たちはまた、それぞれ特有の言葉を発するギャグを持ってはいるみたいだけれど、どこか詰まらなく見えた。何が詰まらないのか、普段に見ていないのでわからないが、「田園調布に家が建つ」とか「チッチキチー」とかとは、ちょっと違うみたいだ。こちらを愉快にさせてくれる、まさに笑わせてくれる、いい感じ見えるお笑い芸人は減ったのだなあと思う。
 そしてやっぱり紅白を見た。


12月30日(金)

 ようやく年賀状を刷り終え、表書きをした。
ことしもまた年末の今頃になってしまった。慌てても仕方ない。そういうものなのだ。
これから(もう夕方もとっくに過ぎている)投函しに行くつもりなので、着くのはいつになるのかわからない。今回は、年賀はがきを早くに用意したからと言って、早くに書けるものでもないということを学んだ。さらに今回は、久しぶりに筆ペンを使ったのはいいが、どばっとインクがたくさん出てきて、人によっては、すごくぶっとくて荒々しい字になってしまった。べつにわざとではない。まあ、そういうこともある。スミマセン。

表の空気を吸いたくなって、久しぶりに実家の近所を出かける。あまりに変化していて懐かしんでいる余裕もない。
実家では、あのレイザーラモンHGの実家が近所にあると聞かされた。どうやらわたしの幼稚園から中学までの先輩にあたるらしい。その価値がどう出るのかはわからないが、かなりのご近所さんだったので、こっそりと見に行く。
こっそりこっそり。
言われてみれば、あの人物の顔と名前(本名)には、うっすらではあるが、どこか見覚えがある。


12月29日(木)

 一夜明けて翌日は、とてもいい天気。
 温泉に浸かり、宿に戻ってから、城崎温泉街の土産物屋を散策する。大体を見てまわった頃、瞬間的に雨と雪の混ざり合ったものがたくさんに降ってきたので、すぐさま車に乗り込む。今度は一路出石へ。
目的の蕎麦屋「甚兵衛」に到着し、蕎麦ができるのを少し待つ。
つゆには、お好みでとろろ、たまご、葱、大根おろし、わさびを入れる。
蕎麦が届くと、一同、ずるずるっ、ずるっ、しゅるるるうるっととすする。これがうまい。以下、一同無言になり、「ずるずる」の音だけが響く。
 蕎麦を食べる前は、軽く20皿は平らげると大見得を切ってみたが、結果は19皿だった(1人前5皿)。あと1皿くらいなら無理しても食べることもできそうだったが、その1皿だけを追加注文するのも憚られ、涙を呑んで、蕎麦湯を飲んだ。
念のために加えておけば、20皿食べると何か得があるわけでもない。何もない。
いや、ひとつだけある。それは、夜を過ぎても一向におなかがすかないことである。


12月28日(水)

 ずっと有馬だと思っていたが、それは大きな間違いで城崎だったのだ。今回の行き先は。こんなことなら、志賀直哉でもちゃんと読んでおくんだった。どうもね、白樺派。暗くて、ご縁がないのですよね。

途中、黒豆ソフトを食べ(今回は単なる家族温泉旅行だが、あの「道の駅」に来ると、おのずと身体が黒豆ソフト方面に向いてしまう!)昼過ぎに城崎に到着。
到着が遅れるのではないかと思わせる雪だったが、道路規制や凍結、渋滞などはなく、わりにスムーズに着いた。一面の雪景色、ざっくざっくと踏みしめる。雪だるまを作るポイントをチェック。
近くの温泉に浸かり、のんびりと一服。
疲れているようで疲れていない、疲れていないようで疲れているこの身体をゆるりと温泉治療。ああ、いい湯だなあ。
そのままもう一軒(もちろん温泉)行くつもりだったが、ぽかぽかとしすぎて、酔ってきたのか、ふらふらしながら宿に戻る。
そして夕食。
食べても食べても減らないような、尋常とは思えないような種類と量のカニが出てくる。締めの雑炊(カニミソ入り&通常版)に行き着く頃には、大分カニにも見飽きていた。
とても雪だるまなど作る気力はない。


12月27日(火)

 三宅接骨院にて、今年最後の治療を受ける。
 「一年間よくがんばりましたね、この足も」と治療を受けながら三宅先生に言っていただくと、ほんとうにそんな気分になってくる。一年間、ほんとうによくがんばったなあと、思えてくる。
えらいぞ、自分の足。これからもよろしくね。

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2006年1月 7日 10:51に投稿されたエントリーのページです。

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