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宝塚とロック

7月15日(金)

 7月もようやく半分になった。
 長いなあ、暑いなあ。
 アイロンしなくていいシャツが欲しい。


7月14日(木)

 革命だ。秘密結社だ。きゃっほー。


7月13日(水)

 K南チケットでラガールカード(※)を買った。
 差し出されたカードは宝塚歌劇団の写真が入っている。
今日に限って、買った先の店員が裏面を向けてカードを渡してくれた。
何の気なくそれを受け取ったわたしは、きちんと指定した値段のカードであることを見せてくれただけのことかもしれないなと思いつつ、あとからしてみれば、表面を隠すためのようにわざと裏を向けたのだとも思えた。
使えれば別にデザインはなんだっていい。
とはいうものの、改札を通るとき、ちょっとだけ気恥ずかしい。
熱狂的なファンでもないので気にすることもないが、改札からカードが出てくる瞬間、カードのなかの誰だか知らない人物と目が会う気がして恥ずかしいのだ。
これがイヌやらネコやら電車や山の景色なら問題ない。
誰も見てないし、何とも目は合わないはずだ。宝塚のカードを持ったときだけに生まれる独特の意識である。持ったことはないがそう思う。
ファンのひとたちは、ラガールカードは、いつもこの種類のものを買うのだろうか。そうして、いつ何時でも近くにいる悦びに触れるのだろうか。

大学時代の友人Hは、熱狂的な宝塚ファンだった。
友人Hは、関西圏ではない県外の出身だったが、宝塚のことにとても詳しく、何度も宝塚大劇場での公演を観ていたようだった。ギョーカイ用語にも詳しく、歌劇団の団員はニックネームで呼ぶ。組のカラーも、誰がトップスターなのかも、基本的な事柄は当たり前の事項として認識されていた。
わたしは関西に住んで長かったが(というか関西人だが)、宝塚歌劇団は女性ばかりの劇団というくらいしかほかに何も知らなかった。テレビでちらっと眺めたことがあるくらいで、鳳蘭とか大地真央とか黒木瞳が出身だという程度の情報しかなかった。あとは『ベルばら』ブームがあったことくらい。もちろん宝塚の舞台を一度も観たことがなかった。

さて、その友人H知り合って以来、何かと宝塚に関する話をよく聴くようになった。初めての話しはどれも新鮮だった。そして、その度に「宝塚」というのが知名なのか、温泉なのか、歌劇団なのか疑問が沸いた。
いったい由来はどこにあるのだろう。
こうしてわたしは、「宝塚」と呼ばれるものへとすこしずつ興味を抱くようになる。

 類は友を呼ぶのだろうか。
友人Hといるうち、気がつくと周りにはまた何人か宝塚好きのひとがいた。たちまち宝塚を知らないのはわたしだけという状況になった。
 そうこうするうち、本、CD、ビデオなど、あらゆるモノが友人たちからわたしのところへと貸し出されてきた。借りたものは見ないわけにも読まないわけにもいかない。律儀にも、ひととおり借りたものには目をとおし、ぼんやりとでも眺めた。次第に最初に話を聞いたときよりも、随分とはっきりしたイメージを持って関心を抱くようになった。なんだか不思議で面白そうな世界である、と思った。
 
 あるとき、友人Hが講義をサボると連絡をしてきた。いわゆるギョーカイ用語で言う「ならび」というものに出かけるのだという。
チケット先行販売初日に朝早くから劇場前に並んで、整理番号を引き、記された指定された時間にチケットカウンターに行き、希望日時のチケットを手にしていくといった、それなりに平等なシステムのチケット入手方法だそうである。今はどうなのか知らないが、当時は朝早く並んだものだけが得をする、いわゆる早い者勝ち!システムではないというところがポイントなのだそうだった。
講義そっちのけで「ならび」に行った彼女は、その日のくじ運が良かったのか、いちにち来られないだろうと言っていた大学に、昼までにはやって来た。
喜び勇んで希望のチケットが取れたことを教えてくれる。まだよくわからないわたしは、「わー、よかったね!朝早くから行った甲斐があった!」と一緒に喜ぶくらいしかできない。

そのうち、たくさん取れたので一枚どうか?と誘われた。
面白そうではあるけれど、ほかの予定もあるし、すこし先の予定でもある。
即座に観に行くまでの決断できなかったわたしは、結局そのときは遠慮することにした。
今になれば残念なことをしたと思う。
というのも、あとになって聞けば、そのチケットは、のちに「プラチナチケット」と称されたこと、あの天海祐希のサヨナラ公演『ミー&マイガール』のものだったのである。
いまでもブラウン管で天海さんを見る度思い出す。
芸能界に入ってからの活躍ぶりは、細々ではあるが途切れていない。いい感じすっきりしている。あっさりしているあたりも好きな感じだ。
 最後の公演を見逃したことは、甘くて切ない思い出だ。


※ 阪急電鉄のプリペイドカードのこと。1000円、2000円、3000円、5000円、こども用とある。カードの名称は、フランス語の“gare”に定冠詞“la”がついたものに由来。日本語表記で「ラガール」となる。つまり駅。だが、「カード」はどう考えても英語。「ラガールカード」は和製仏英語か。

7月12日(火)

 仕事→ゼミ→打ち上げ。


7月11日(月)

 せぶんいれぶんいいきぶん。


7月10日(日)

 ようやく腹も落ち着きを取り戻し始めた。
精神だけが落ち着かず、ざわめく。

 期限が切れ過ぎて忘れていた納豆を食べ損ねたことに気づいたなっとー。今日はたぶん納豆の日。


7月9日(土)

 偶然今朝見たテレビの特集が、今日はロックの日だと教えてくれた。
プレスリーもビートルズもボブ・ディランもローリング・ストーンズもビーチ・ボーイズもなんだかなんだで、みんなロックだった。
でも、それは今日「ロック」という名でイメージされる過激な爆発音をちらつかせる音楽とは、またどこか違った印象を受けた。ロックも進化しているということだろうか。
とても心地よい音楽だ。
耳障りなんてことばとは縁遠い。50年前からじつはロックはカッコいいのだ。
ロックの日だけに、ロックの襞に巻き込まれてみるのもいい。何もかも忘れて。

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2005年7月16日 11:12に投稿されたエントリーのページです。

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