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ふと気がつけば

7月21日(木)

今週はどうも長い。
まだ明日があるかと思うと末恐ろしい。
ああー、長い長い長い長い。長居は陸上競技場。


7月20日(水)

 世間は終業式らしい。ええなあー。成績表が懐かしい。


7月19日(火)

 ふと気づけば朝だった。
どこからどこが現実で、どこからどこが夢なのかわからない。
夢から夢も覚めないままに朝が来る。こんなとき、夢の続きは、どこに着地させるのがいいだろう。


7月18日(月)

 おお、ニシオカさんがさっきから北側を向いて触っているのは、薬ではないか。

「うち、あんさん来はるの、ずっと待っとたんどすえ。待つえ。くち、おおきゅう開けて、早うそこに座んなはれ。薬飲まんとあきまへんさかいに。せやかて、なんでそんなとこに居んの?そないにじっと手を見る啄木みたいに、しおらしゅうならんかてええやないの。薬飲むくらいで。おかしなおひとやわあ、ほんま。え?なんやて?違うて?炭俵みたいに真っ黒やから、アタイの側やと色の黒さが目立つやて?あんさんもまたおかしなこと言うなあ。そないなこと気にしはっとったん?なんも哀しむことあらへんて。色の白いや黒いなんて関係ありゃしまへん。人間の価値には。あ、そやそや、この話、知ってはる?」

北を向いていたニシオカさんは、何の話か想像するまでに、ぶるぶると首を横に振っている。
というのも綾部がお国のそんひとが、強い口調で知ってるかと尋ねてくるときは大概突拍子もない話か、もしくは、まったくおもしろくない話だったからである。
いつぞやは、元力士の寺尾のデラックスちょんまげについて、「この話、知ってはる?」と聞いてきた。「知らない」と応えると、「そうかい。知りはらんの」と言ったきり、後が続かなかった。
それにしても好奇心だけで北を向くうち、ふと気がついたら、奇妙なことばをしゃべりだすそんひとに出会って、もうどれくらいになるのだろう。


7月17日(日)

 「やっベー。遅刻しそうだ」
 かなり激しく息を切らせて走るさんうは、眉と眉のあいだ、いわゆる眉間にシワを寄せながら、つぶやいた。
「おいおい、また遅刻かよ」心の中では、そう思った。

約束の時間に間に合うように、昨晩からきちんと準備していたにもかかわらず、さっき慌てて道路の窪みに足を引っ掛けてしまったのである。そして、そのままずるずるりとつまずきそうになった。
さらに運の悪いことに、つまずきそうになったとき、ゆるゆると手押し車を引くおばあさんが前を歩いていた。
瞬間的に避けようと前受身を取り、おばあさんにぶつからないようにした。
だが、大きすぎる荷物を抱えていたので、受け損ねてしまったのである。結果、多少のすり傷。しかし持ち前の柔らかさで、大事に至らずには済んだ。そのまま慌てて駅のホームへと続く階段を駆け上っていく。

電車はすぐにやって来た。
息を切らせながら、ドア近くの角だと邪魔になるので、頃合を見つけてつり革のあるところに移動する。

突然、くすくすっと笑いがこぼれてくる。
「キミ、絵になるね」と、先日爽やかな笑顔で友人に言われたことを思い出したからだ。
なぜかはよくわからないが、そう言われたのである。そして、さらになぜだかよくわからないが、そのときのことを思い出したのである。
友人は続けざまに、「しおれたコノハのみほんみたい」とも、「薪割りするのに、斧で楽することはまず無理だ」と言っていた。

実際、さんうには、すべての意味があまりよくわからなかった。
もしかしたら相手は何か嫌味なことでも言おうとしていたのかもしれない。あるいは何かのメッセージを含んでいたのかもしれない。けれど、こちらが何かを言おうとするまえに相手は消え、愚痴をこぼすことも、質問することもできなかった。だから、どこにも不思議ではあっても別段嫌な印象を受けることはなかった。爽やかな笑顔だけが記憶される。

人間は、「忘れる」ことができる。
そのため、悪いことをずっと記憶したままにしないで、消していくことができる。ときには、いいことだけが頭の中に残ることがあるからだ。これは、わりに便利な機能だ。

ぼんやり訳のわからないことを考えるうち、約束の駅に着いた。
滑走路をゆく飛行機のように徐々にスピードを上げていく。テンションを高めていく。
もうすぐみんなに会える。
そう思うと、足取りは一気に軽くなった。


7月16日(土)

 偶然ミーハーになる。
偶然とご縁は案外似ているところがあるのかもしれないなと思う。もうすぐ梅雨も明けそうだなと思う。ビールも飲めるようになったと感じる。

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2005年7月22日 10:11に投稿されたエントリーのページです。

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