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眠い話

6月30日(木)

 気になっていた短編小説の続きをやっとの思いで読むことができたのは、その本を手にしてから数週間経った頃だった。タイトルが『眠り』というので、読み始めるといつも眠くなってしまったのである。
これとは逆に小説のなかの主人公は、眠れなくてずっと目を覚まし続けている。かといって主人公は不眠症でも何でもない。いつの日からか急に眠れなくて、ただただ起きっ放しの状態を生きているのだ。どうやら「眠気」というものが発生しないらしい。
だのに、読んでいる側が眠くなってどうするのだ。
と思っていた話をようやく読むことができた。それなりに達成感はある。だが今となってみれば、案外つまらない話しだったから読み進められなかったのかもしれないとも思う。


6月29日(水)

 みなさまお元気でしょうか?うっきーです。お久しぶりです。

 わたしは現在日本にいます。西宮に住んでおります。日本標準子午線のある街からJRに乗って1時間ほどのところです。しばらくは-暑いので、いつまでかはわたしにもよくわかりませんが-ここにいるつもりです。

 西宮は何を隠そう甲子園があります。阪神タイガースの本拠地です。市内にはチームが毎年参詣する広田神社もあります。電鉄の駅は何かというと縞模様が目に付くようにできています。じつはさほど熱心なタイガースファンでもないのですが、縞模様はそれなりに気になります。井川投手の髪と赤星選手の赤い手袋も気になります。でも、一番好きなのは金本選手の顔です。それから、なぜ「タイガーズ」じゃなくて「タイガース」なのかも気になります。すかすかしていて落ち着きが悪い。そうは思いませんか。でも、ジュリー所属のグループもたしか「ザ・タイガース」でしたよね?

 甲子園と言えばもうひとつ、全国から高校球児が春夏集まってくる場所なわけですが、これまた一度も高校野球を観に行ったことがありません。暑いのが苦手なこともありますが、チケットを取るのもさらに苦手。あと、暑さでノボセルコトがあって、いろいろと付帯状況が悪いのです。でも野球は好きです。

 毎日ここに住んで何をしているかというと、主に大学の仕事し、映画を観て、歌を聞いて、本を読んで、アイロンをかけて、稽古をして、朝早く起きて通っています。数日おきに合気道の稽古をし、杖道の稽古をしています。授業に出ることもあります。稽古は稽古というよりも生活の一部ですね。ここ数年は生活の中心にもなってきました。基盤となるようにしたいものです。・・・仕事をしていると疲れることが多くなってきました。これまでにまず使わなかったであろう身体や身のこなし、頭などを使っていることも原因のひとつだと思います。院生主体でやっているときには、まず出会えなかったような感覚です。それらを効率よく働かせるようにしています。まあ、仕事なのでやらないわけにはいきませんが、うまくいくことばかりではないです。ぼちぼちですね。
無理していたのか6月には二度ほど倒れました。最近では周囲のひとからかけられる言葉は、専ら「身体の調子はどうですか?」です。あとは「痩せられました?」と「ちゃんと食べてくださいよ」です。これまでにはありえない話です。この仕事していると人間はだんだん痩せるのか?どうでしょう。見てみて判断してください。でも体重計の数値は確実に変化しています。ほんとうです。

 夏が近づいてくると(もうとっくに気温は夏ですが、いちおうまだ梅雨の時期なので「近づいてくる」にしておきます)、すぐさまサザンの季節になります。桑田佳祐の声はじつに夏がよく似合う声です。以前、サザンのベストアルバムである『HAPPY!』が売られていたとき、パッケージを見て洗剤だと勘違いし、買い損ねたことがあります。じつに悔しい話です。洗剤のような箱にしてあったのは、中身にアルバムと共にたしか法被が入っていたからです。いまではもう完売したアルバムなので、ときおり中古屋で見るか、レンタル屋で見るくらいです。惜しいことをしました。
ビーチボーイズもいいですね。ビーチボーイズには「スマハマ」という歌がありますが、未だに誰もわかってくれません。ほんとにあるんです。一部は日本語で歌われています。『スマップ×スマップ』のセットに使われるような「スマハマ」の名称ではありません。

 新聞の話。新聞の勧誘の話が来ました。「朝日新聞の集金」というのは、どこでもよく見かける風景ですが、(江戸弁のたとえ話にこんなのがありました。「江戸っ子は『ひ』と『し』を言い違えるから「あさひしんぶんのしゅうきん」は「あさしひんぶんのしゅうきん」になるのだと)それではありませんでした。講読契約更新の話でした。とりあえず契約更新すると、新聞屋さんは、ビールか洗剤をくれると言います。一瞬迷いましたね。ビールにするか洗剤にするか。でも、よく考えたら、わたしは家ではほとんど飲まないのです。ビールがいくらあったってひとりじゃ飲まない。暑い夏に仕事のあとの一杯。うまいのはわかってます。信じられない話ですか?でも、その分、誰か一人でも目の前にいたら飲みます。こういう不思議な体質なんです。誰かが来たり、誰かといたりなら、がががががーっと、喉の奥のシャッターが空くみたいです。相手が何人でも、飲まないひとでもかまいません。ひとりでは何の味もしないんです。結局寂しがりやなんですかね。考え方によれば。

 ところで、先日、野茂投手が日米通産200勝をあげたことを知り、うれしくなりました。今でこそ簡単に「メジャーに行ってきます」と宣言して、さっさとアメリカに行ってしまう日本人選手がいますが、野茂の頃はそうではなかった。長引くストのなか、交渉もできず、入団もできるチームがなく、野茂は一時厚い壁に何度もぶち当たりそうになっていたことは今でもよく覚えています。あの人の存在がなければ、いまほど盛んにメジャーを目指す選手もなかったでしょう。いわば日本人でメジャーを目指すルートを作った人物だといえるでしょう。それだけに彼の存在は大きいです。独特のフォームだけでなく。

 今日の近況報告をしたくなったのは、村上春樹氏が近況を語っていたからです。形式はそれをすこし借りました。

 村上春樹氏はいま、ボストン近郊にいるんだそうです。いいですねえ、涼しそうで。わたしもいきたいです。ボストンは「ダンキン・ドーナッツ」の本拠地ですって。好きな食べモノがある街って、いいですねえ、ほんと。ダンキン・トーナッツのオールドファッションドとコーヒー、かなりうまそうです。素材本来の味をそのままうまく引き出したような感じがします。わたしも実際に食べてみたくなりました。


6月28日(火)

 暑いですね。今日もめまいがしそうです。


6月27日(月)

 もうどのような格好をしても蒸し暑い。
 普段からネクタイを締めなくていい分には涼しいのかもしれないが、普段から締めることがないので、「締めている」状態がどれくらい暑いのか(あるいは涼しいのか)は、ほんとうはよくわからない。ネクタイよりも上着を羽織ることのほうが暑かろうとだけ思う。

ネクタイを締めずにクール・ビズも結構だが、見た目の涼しさというものも必要である。
人間は視覚情報によってかなりの認識をするらしいから、見た目から相手に与える情報はかなり大事だ。
身なりはきちんと整えよう。
いつの日も言うではないか。物事は「形から入る」のだと。


6月25日(土)・26日(日)

 東京日和、夢心地。
トロに会えた。にこりとしたトロが元気でよかった。


6月24日(金)

 アメリカン・チェリーがおいしい。
 甘さとほんのり効いた酸味が最高だ。冷えていて、きゅっとしまりがあって、とてもおいしいん。こんなにおいしいものだなんて、なぜいままで気がつかなかったんだろう。

 短編。
 
 


6月23日(木)

 クール・ビズな道衣が欲しい。


6月22日(水)

『スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐』の試写会にお招きいただく。
「完全版」を名乗る今作でようやく、アナキン・スカイウォーカーの深い傷の始まりと謎が明らかにされた。もう一度シリーズをはじめから見たくなる。
エピソード4からつくった監督は、非常に読みがいい。


6月21日(火)夏至

 太陽の位置を確認するのを忘れてしまった。


6月20日(月)

アイオワのグリンネル・カレッジ大学の訪日教授団が来校される。
 昼過ぎ、キャンパスツアーの一群にまぎれ、暑さと湿気の漲る校内で、ぱちぱちとカメラのシャッターをきる。
 たまたま着ていたシャツとパンツがそう見せたのか、肩から提げた名札がそう感じさせるのか、見かけからしてフォトグラファーになる。形ができると気分もいつしかフォトグラファーだ。こういう仕事のときはとても心地いい。

 改めて見るソールチャペル、講堂、理事室、図書館本館、中庭、噴水、理学館、社交館、茶室。どれもこれも見事にきれいで趣のある建物ばかりである。
なるほど。この大学の遺産は建物にあるのだと思う。
 レンズを通してみるまでもなく、キャンパスはまさに絶好の「キャンバス」である。


6月19日(日)

これまたどういうミスをしでかしたのか記憶にないのだが、仕事で叱られる。
しょんぼりと肩を落とし、がっくり落ち込んでいる。
そんな「わたし」を見ているわたしがいることに気づいて、「なーんだ夢だったんだ。あー、よかった」と胸をなでおろしている「わたし」がいることにさらに気づく夢を見る。
夢の中で夢を見ている夢である。ややこしい夢だ。
 暑さのせいか、夢見の悪さのせいか、非常に気分がよろしくない。

 暑いのでのっそりと動く。とあっという間に昼が過ぎ。


6月18日(土)

 うだるような暑さのなか合気道の稽古。
 体内から発せられる熱気で、膝に貼った湿布がとろけてしまいそうになる。
 
 夕刻は吉例「ゴルゴンゾーラの会」。
 会場はJR大阪駅から徒歩10分ほどのお店。(「パウロ」だったか「パオロ」だったか、そのような名前だった)。
店には、メロンを「メ」を、「メ」と「ロ」のちょうど間くらいの音で発音し、メロンの「メ」と「ロ」の間に「―」を入れて発音するイタリア人らしきオーナーがいた。
彼の発音する「メロン」らしき発声からは、すぐさまあの甘くて喉が痛くなる緑色をしたメロンを想像することは難しく、メロンのジェラートをマロンのジェラートだと思い込んでしまった。「世の中には珍しいものがあるもんだ」とひとり感心してしたが、結局食べたのは、カシスのジェラートである。


6月17日(金)

 震えは容赦なく続く。
 手までぶるぶるしてきた。
 投与された薬がちょうど終えたこともあり、薬を飲むのをやめた。
これで震えが消えたら、震えは薬のせいだったということができる。それでも震えが消えなかったら、震えの原因はほかにあるということができる。


6月16日(木)

 電話の音や足音になぜか敏感に反応してしまう。
「わたし」が意識する前に「わたしの身体」が敏感に音を拾い上げている。
ぶるるっと毛並みを揃えるときの犬みたいに、わけもなくぶるるっと、身体が震えている。震えている。震えている。
震えは薬のせいなのだろうか。薬のせいだと思いたい。


6月15日(水)

 どこか遠い世界にいるようないちにちだった。


6月14日(火)

 朝から熱っぽく、ふらふらしていた。
 顔面にへばりつくような頭痛でまっすぐに歩けない。
ここ数日ずっと痛くしている喉の調子も、きょうはまた一段とよくない。
 これまでのわたしなら、「熱なんて大したことないよ、喉なんていつものことさ」と、気にせず出かけていたことだろう。
だが今日は違った。どこか身体の重さが違っていた。
取り出した体温計で測った数値を見ると、さらに眩暈がしてきた。

 電話して、半日は病院に行く旨伝える。
病院に行って診察を受けると、喉は見事に腫れていたようだ。
「よくまあここまで我慢しましたね。喉が真っ赤です。これ以上、無理するとまた熱が上がりますよ。きょうは一日休養してください。え?仕事?そんなん行ったらもうだめですよ。証明書が要るんなら書きます。それが書けるくらいの症状なんですから」と言われて休む。
幼い頃から病院に行くとたいてい、「よくまあここまで我慢したなあ」と言われる。
 
ともあれ、こうして久しぶりに熱を出し、病気になった。


6月13日(月)

 新聞疑惑。僅かながら記事写真掲載記録更新である。っほほ。

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2005年7月 3日 11:24に投稿されたエントリーのページです。

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