6月30日(水)
気になっていた短編小説の続きをやっとの思いで読むことができたのは、その本を手にしてから数週間経った頃だった。タイトルが『眠り』というので、読み始めるといつも眠くなってしまったのである。
これとは逆に小説のなかの主人公は、眠れなくてずっと目を覚まし続けている。かといって主人公は不眠症でも何でもない。いつの日からか急に眠れなくて、ただただ起きっ放しの状態を生きているのだ。どうやら「眠気」というものが発生しないらしい。
だのに、読んでいる側が眠くなってどうするのだ。
と思っていた話をようやく読むことができた。それなりに達成感はある。だが今となって思えば、案外つまらない話しだったから読み進められなかったのかもしれないとも思う。