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江ノ島が見えてきた

3月25日(金)

数日に渡る旅を終え、帰神。
行きと同じく、新幹線に飛び乗り、昼食をとる。
関が原は今日も雨。そこだけが曇り、あとは晴れていた。あのような場所で合戦をしていたその昔がある。狭い日本といえども、どうしてあの場所を選んだのか。
それにしても絶好のお天気。
晴れ渡る空のもとにあらわれる富士山を眺め、それ以外はすこしの読書といくらかのお話。
充実した数日間のおかげで、身体も随分とよくなり、明日からの合宿も、ハイパー元気に過ごせそうである。


3月24日(木)
快晴。
素晴らしい天気である。
絶好の大仏日和である。
最近、長谷の大仏が呼んでいるので、ちょっくら会いに行ってきたのである。
江ノ電にゆられて海を見ながら。

高徳院の中央に位置する大仏くんは、思ったよりも圧倒される何かがあって、最初にががーんと衝撃を受けた。
屋根もカバーも何もないところに、ただただ座っている。
座禅を組むようなかたちで鎮座するのは、地面よりもすこし高くなっただけの台のうえである。とくに高圧的な印象を与えるものではない。
それでも、ぐぐぐっと胸に響くモノがあり、観た瞬間、また涙が出てきた。
大仏の中に入ることもできたので当然なかをのぞくと、これまたわたしと大仏だけになる瞬間があった。うるうるしてきた。

大仏の周りには世界中からの観光客であふれている。
わき目もふらずに泣けたらどんなに楽だろうか。なーんて思ううち、与謝野晶子の歌碑を観た。

    かまくらや みほとけなれど釈迦牟尼は 美男におわす夏木立かな

鎌倉の大仏は男前と言われているらしい。歌では「釈迦牟尼」だが、ほんとうは阿弥陀如来ということだ。

その後は、長谷寺に行き、梅の香りに心を震わせ、小高い丘の上から湘南の海や神奈川の街を眺望し、観音像を拝む。
 
また江ノ電に揺られて、こどものように海を眺める。
「江ノ島が見えてきた」のは、それから数十分のちのこと。
あれは134号線からのことだったのである。なるほど。
暖かい日差しのせいか、早くも海に出ているひとがいる。
ああ、海はいいなあ。

ところで、話には聞いていたが、江ノ電が走るすぐ横は民家である。壁一枚もしくは何もないところをするすると走り抜ける。ほんとうにぎりぎりのところを走っているので、誰かの家の庭を走っている気分なるし、うっかりすると家の様子まで見えてきそうだ。

江ノ島駅に着き、江ノ島弁天橋を渡って江島神社へ。
辺津宮、中津宮、奥津宮の三宮を総称して江島神社と呼ばれる。
すべてをお参りし、江ノ島最奥部にある岩屋の洞窟を歩く。弘法大師や日蓮上人も修業したとされる。
さっきの長谷寺でも弘法大師をかたどった像が置かれていた。どうも今回は縁がある。

参拝のあとは、鎌倉から新宿へ。新宿の朝日カルチャーセンターへ。
あの「源ちゃん」と内田先生の文学についてのトークショーがあるのである。
「死のロード」最終章の内田先生はお疲れの様子ではあったが、「源ちゃん」とのトークは、とてもおもしろかった。なかでも「橋本治」の謎は、とても小刻みよく響いた。何事も七部の理と三部の謎である。

トークのあとの打ち上げは、「アシュラム・ノヴァ25周年記念パーティ」に潜らせていただき、ぱくぱく食べて、わははと笑う。二次会も潜らせていただく。(池上先生、三宅先生、ありがとうございました)。

しかしきょうは歩きすぎたので、少々足が疲れたのだ。
どうして東京は、こんなにコンクリートが多いのかねえ。
まめができて水ぶくれができちまったよ。
ねえ、ジョン、これ、どう思う?


3月23日(水)
朝から新幹線に飛び乗る。
朝からの雨は、移動してもやっぱり雨。
西から東に行くのだから雨とともに移動というところか。
車中、「これから娘のうちに行くんです」と言った京都から乗ってきたおばさんと隣り合わせになる。それとなく話すうち、大宮まではどうやっていいのかと尋ねられた。
「それはですね、埼京線というのに乗って・・・」と、とってつけたような情報でおばさんを安心させる。納得したおばさんは、さらに「土呂というところにいきたいんですけども・・・」と言われ、これまた適当に「そのまま各停か何かに乗り換えるといいですよ」と応えておいた。おそらく辿り着けたことだろう。

東京に着くと、ひとまず有楽町から銀座へ。
雨のなかをぶらぶらと歩き、PIERRE MARCOLINIにて、とてもきれいな紅白のアイスクリームをいただく。うまい。
甘いものにさほど「高い関心」を寄せることなのないわたしであるが、これは素晴らしかった。やはり有名店にはそれだけの顔と言うものがある。
日本名「赤と白のデュエット」。
まるく形どられた赤と白のアイスが交互に並べられ全部で四つあり、アイスとアイスの間には、薄く固められたチョコレートが立てられる。とくに赤の色が印象的だった。チョコレートはビターな頃。思い出すのは、スタンダールかはてまた紅白饅頭である。

それからすこし銀ぶらして、池袋へ移動。
本願寺出版社のFさんと合流し、ジュンク堂へ。
早くも釈先生が到着されている。続いて内田先生も幕張からお着きになる。

時間になって始まったのは、『インターネット持仏堂』の出版記念トークショー。
両先生方のお話はこれまたおもしろい。1時間半のトークののち、近くの居酒屋でどどーんと打ち上げ。(もちろん参加させていただく)。

雨の池袋は深深と更け、話しも同じように、いつまでもやまらないのである。


ところで、肝心の本ですが、これはほんとにおもしろい。
ええ、贔屓目に言っているのではなく、ほんとにおもしろいのです。
おもしろいとしか言いようがない。それ以外の感想は持ちにくいのです。
何度読んでも、どこを読んでも。
WEBで掲載されていたときとは、また違った感触があります。
ちゃんと説法があり、きちんと仏教がある。
難しいことを言おうとしているのに、語り口が難しくないから不思議。
読みやすさの秘密はそれだけではなく、新書だし持ち運びも便利というところ。
ポイントは、「2冊読み、はじめてわかるおもしろさ」である。
表紙も山本画伯の美しい装丁で、春を思わせる涼しげな様子である。
アマゾンやbk1で買えば送料無料。
え?何でこんなことを言うかって?
だって、2冊いっぺんに手元にないと困りますよ。きっと。


3月22日(火)
雨の日のくぎ煮。


3月21日(月)

振替休日の振替稽古。
それは、さっくりと、静かに、それでいて熱く、とてもよきものでありました。


3月20日(日)春分の日

ふと明日はお休みなのだと気づいた。
なぜお休みなのかしらと思った。そしたら、今日という日の振替休日だったんだと知った。気がつかなければ、たぶん普通に学校に行っていただろう。最近は振替休日が珍しく感じる。

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2005年3月29日 23:25に投稿されたエントリーのページです。

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