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酸欠のトリックスター

6月29日(火)
 お恥ずかしい話、正直いまでもアメリカではずっと「土葬」なのかどうなのかはっきりと知らなかった。迷うところがあった。「あれは映画の世界の話」と思う半面、いやいや待てよ、あそこには「火葬」という儀式はなかったような。「仮装」や「下層」はあってもなあ・・・と思っていた。

 結果は「土葬」。

事実が判明すると。すこしすっきり。さあ、これから発表の準備。三つ!

6月28日(月)
 やっぱり暑いね、どこもかしこも。ちゃんと生きなくっちゃ。

6月27日(日)
 半分は使い物にならず、半分は映画と昼寝と。

6月26日(土)
 道場はかなり暑い。暑いって、それがどのくらいかって?

 じつは実際の気温は測ったことがないけれど、きっと30度は越してるね。
なぜだって?そりゃあさ、そう簡単には効きもしないクーラーがつけられた部屋で、窓を閉め切って稽古してたんだから。人数にして30数名。こりゃあ、「そこにいる」ってことだけで、だれもが茹蛸になっちゃうね。

 ああ、酸素が足りない。足りないよう。
きっと雨のせいだろう。湿気ると暑いからね。
いやいや待てよ、やっぱり人数のせいかなあ。
蒸し暑く、どことなくクーラーが効いていない気がする道場で大量の汗を流しながら、それでもひさしぶりの感触を味わうのは拷問。でも、それはそれでいいのかな。だってさ、それもまた、ここにいるって感触のひとつになるんだからさ。

「ひさしぶりの感触」とは文字通り長く稽古していない身体が味わう喜びのことである。
今度ばかりは、三週間って言うのがえらく長く感じた。まあ、ひとによっては、なかには「三週間くらいどうってことないよ」っていうこともあるかもしれない。どうってことない時間なのかもしれない。でもそれは、ワタシにはやっぱり長かった。ながく感じた。
そりゃあそもちろんこの度の時間は精一杯楽しんで過ごしてきたけど、ひさしぶりに稽古したこういう瞬間や先生方、顔を合わせる仲間、接骨院の三宅先生にお会いして感じるのは、こういうことだ。つまり定期的に会っていた方々に一時的に会わない状況が続くことで「ひさしぶり」の感触が蘇るってことだ。身体は(ほっほおおう)と唸っている感じがする。

稽古後はごっそりそのまま、炎天下の芦屋の街を移動。きょうは新歓コンパなのだ。これもまた「ひさしぶり」の感触もさらに強くしてくれる。

「クックロビン音頭禁止令」が発令された(「筆頭音頭とりその1」を勝手に確信していただけにかなり残念)今日だが、いつしか封印が解けることを祈ろう。

6月25日(金)
 先日、思い余って買った『「ペ・ヨンジュン」で知る韓国』をついに読む(アエラ臨時増刊、7月1日号、499円)。買うべし。

6月24日(木)
どうやら酸素が足らないと、頭が痛くなるみたいだ
暑いので「とりあえず1杯!」といきたいところだったが、先にお茶を飲んでしまったのと、やっぱりひとりではそんな気にはなれず、ゆるりと暑さを凌ぐ。ニガウリが食べたい。

6月23日(水)
 ひとはなぜ、トリックスターになりたいのか。
このような発問を行う私たちが最初に確認しておきたいのは、トリックスターという存在である。文化人類学者レヴィ=ストロースは、アメリカの神話のなかに登場するトリックスターを例に、次のような特徴を示している。

     アメリカの神話で一般にトリックスター(いたずら者)と呼ばれている役柄は、長いあいだ謎になっていた。ほとんど北米全土でこの役割がコヨーテか大烏に帰せられていることを、いかに説明するか。もし神話的思考がある対立の意識から発し、その漸次的媒介へと進むことをみとめるならば、この選択の理由は明らかになる。(『構造人類学』みすず書房、1972、p.248)

 「選択の理由」とは段階を経て確認できるトリックスターの性格に関わるものである。トリックスターの具体的特性も記されている。

「灰っ子」やシンデレラと同じように、トリックスターもまた媒介者であり、この機能からして、彼がそれを克服することを職分としている二元性を何らかの形で保持することが説明される。トリックスターに見られる曖昧な両義的性格は、そこから由来するのである。しかしトリックスターは、媒介のための可能な唯一の方式を提供するものではない。若干の神話はもっぱら、二元性から一元性への移行の可能なすべての様相を尽くすために存在するものであるように思われる。(同書、p.250)

アメリカの神話を題材に挙げられたトリックスターの条件は、「いたずら者」であること、「媒介者」であること、「両義的性格」を備えていることの三つである。加えて、レヴィ=ストロースは、ヨーロッパ圏におけるトリックスターの「灰っ子」(シンデレラ)に関しても同様の分類を行っている。以下の表はそれらがまとめられたものである。

ヨーロッパ                       アメリカ アメリカ
性別 女 男
家族 二重家族(父の再婚) 家族なし(孤児)
容貌 可愛らしい娘 醜い少年
態度 誰も彼女を愛さない 片思い
変貌 呪術の助けにより豪華な衣装を身につける 呪術の助けにより醜い外貌を剥がれる。


(同書P.250の表より)


トリックスターに関して、性別も容姿も変貌も事細かに定められている。ならばトリックスターの条件が揃うならどの場合の人物であっても条件さえ満たせば、それをトリックスターと認識できることになる。「物語」のなかに条件付けを見出すことが出来れば、その人物(動物)をトリックスターと呼べることになる。仮に私たちのごく身近なところにそれがあれば、それこそがトリックスターといえるだろう。あるいは、身近なところにあればこそ、トリックスターといえるだろう。(つづく)

ところで話は逸れて、最近思うのは、ペ・ヨンジュン演じるチュンサンのことです。どうも物語に出てくるヤツはトリックスター臭いですね。そういや現実界では「冬ソナ」関係者がどんどん来ますねー。みなさん日本にやって来ますね~。監督や作曲家や音楽家も含めて。先日は、ついにあのサンヒョクを演じるパク・ヨンハまで来日しましたねえ。

6月22日(火)
 昨日が台風だったので、きょうから本格的に大学復帰。

6月21日(月)
 台風が接近している。午前十時の段階で、大学指定地域の暴風警報が解除されず、本日は全日休講となった。

 夕方にはすっかり雨も上がり、空には波打つ雲のあと。その合間を縫って光るオレンジ色。空がきれいな瞬間だ。ふっとそのことを誰かに言いたくなって、それでいてぼんやりしていた。その「ぼんやりして」空を眺めている時間がかなり長かったようで、数十分をベランダで過ごしていたことに気付いたのは、暖かく作ったはずの湯豆腐がすっかり「ぬるい豆腐」になっていたときのこと。

6月20日(日)
 しばらく放ったらかしだった部屋を片付ける。

 部屋に風を通しながら、洗濯し、ラジオを流す。
散らかったいくつかの書類や紙類を片付け、使わない本を棚へ戻し、ざざざっと新聞を読む。そうしてから場所を作り、荷物をとく。片付けていくうち、実習関係の箱をひとつ作って、また片付ける。留守中届いていた手紙や封書を開ける。必要なものには返事を書き、いらないものはざっくり捨てる。

そのうち、きょうが父の日だったことを思い出し、買い物ついでに、なんか買ってくることにした。明日はきっと雨だ。

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2004年6月30日 14:33に投稿されたエントリーのページです。

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