ザルツブルク音楽祭へ (その9)ザルツブルク音楽祭ツアー全般を通して、役立ったこと、モノ、移動手段等まとめ

<ザルツブルク音楽祭全般とチケット入手に関して>
○「ヨーロッパ音楽の旅」というHPの「ザルツブルク音楽祭チケット購入方法」というページ
http://xn--u9j7ipb4eza3g9248bthgp86i.com/salzburgerfestspiele-ticket/
が最も参考になりました。音楽祭の公式HPからどのようにしてチケットを申し込むのかが懇切丁寧に解説されております。

もちろん、実際には公式HPから申し込みます。
○「ザルツブルク音楽祭公式HP」(ドイツ語か英語かどちらかの表示が選択できます)
https://www.salzburgerfestspiele.at/

音楽祭のプログラムに関しては、JTBの以下のページで。
○「ザルツブルク音楽祭2018公演プログラム」(JTB)
http://www.jtb.co.jp/luxurytravel/live/repertoire/salzburger.asp
期間中の全てのプログラムがまとめられています。

<移動手段について>
オーストリア国内の移動に関しては、
○「オーストリア連邦鉄道」(ÖBB)
https://www.oebb.at/en/
のHPで、行き先に関しては、
http://fahrplan.oebb.at/bin/query.exe/en?
で調べ、
チケットの予約に関しては、
https://tickets.oebb.at/de/ticket
で、出発時間と出発駅、到着駅を入れると、列車の選択から座席の指定、乗り換えのバスの予約と支払いまで全てできました。

ウィーン市内の交通機関に関しては、
○「48時間ウィーンチケット」(Wiener Linien)
https://shop.wienerlinien.at/index.php/product/5/show/0/0/0/0/buy
地下鉄・トラム・バスなどの48時間フリーパスのチケット(14.1ユーロ、約1,800円)です。もちろん、デイチケット、24時間、72時間パスなど、いろんな種類のチケットが用意されています。
支払いはカード決済で、予約が完了するとチケットがPDFでメールに添付されて送られてきます。

<入場チケット>
○「シシィチケット」(Imperial Austria)
https://www.imperial-austria.at/hofburg-vienna/sisi-ticket.html
ウィーンのホーフブルク(王宮)博物館と、シェーンブルン宮殿の入場料がセットになったチケットです。29.9ユーロ(約3,800円)でちとお高いですが、どちらもスマホの画面をQRコードを見せるだけで、待つことなく入場できます。シェーンブルン宮殿については、公開されている40室が全てが見学できる「グランドツアー」に参加できます。

<役に立ったモノ>
○「撥水オーガニックコットン 疲れにくいスリッポンスニーカー」(無印良品)
https://www.muji.net/store/cmdty/detail/4549738777939?searchno=13
これは優れモノでした。相当歩き回ったと思うのですが、確かに「疲れにくい」と実感しました。スリッポンの靴なので、飛行機内での靴の脱ぎ履きも楽ちんでした。

○「海外用マルチ変換タップ」(ヤザワ)
https://kakakumag.com/seikatsu-kaden/?id=12444
世界150カ国以上のコンセントに対応している変換プラグです。日本の電化製品用のコンセント2つに、USBポートも2つ付いているので、スマホやタブレットだけでなく、カメラやモバイルバッテリーの充電にも重宝しました(ただし日本では使えません)。

○「携帯ウォッシュレット」(TOTO)
https://jp.toto.com/products/toilet/travel_washlet/
日本ではウォシュレットを備えているホテルが多くなってきたものの、海外のホテルではほとんど普及していません。ふだんからウォシュレットを使っていると、どうしても海外でも使いたくなります。そんなときに、この携帯ウォシュレットはとても便利なのです。

○「KLAXのSIMカード」(T-Mobile)
https://www.t-mobile.at/internet/internet-fuer-unterwegs/ohne-bindung/
1ヶ月8GBで10ユーロ(約1,300円)のSIMカード(通話なし)です。持参したSIMフリータブレットに装着して使ってみました。データ量を気にすることなく使えるので、タブレットをテザリングしてアプリをアップデートしたり、たくさんの写真をネットにアップしたりすることができました。

<コンサートについて>
○客席の照明
ザルツブルク祝祭大劇場では、演奏が始まっても客席の照明はそのままでした。日本の演奏会場では、演奏が始まる前には例外なく客席の照明を落とします。「静かにしろよ」という合図の代わりなのでしょうか?あるいは「集中してありがたく聴くんだぞ」というコンサート主催者の暗黙の指示なのでしょうか?映画を見るわけでもないので、客席の照明は落とすなら少し暗くするだけでいいと思います。

○カーテンコール
アンドリス・ネルソンスとウィーン・フィルによる演奏終了後は、スタンディングオベーションの拍手喝采だったのですが、カーテンコールはわずかに3回でした。日本では、5回も6回も呼び出されるので、指揮者がやたらとプレーヤーを立たせて拍手に応えるようなことが行われていますが、はっきり言って必要ないと思います。「では」という合図をして、3回で舞台から退場したウィーン・フィルのコンサートマスターはカッコよかったです。

<その他>
○航空会社のウェブ(オンライン)チェックイン
フィンエアーの場合は、出発の36時間前からチェックインができました。たぶん、どこの航空会社も同様のサービスをしていると思います。これは本当にラクです。とにかく、出発の当日チェックインカウンターに並ばなくていいんですから。海外旅行の場合は2時間前に空港へと言われますが、このウェブチェックインを済ませておけば、1時間前でも十分なのです。

○改札
鉄道の駅に改札がないというのは、最初はヘンな感じがするんですけど、慣れてくると便利でいいと感じました。オーストリアのレイルジェット(特急列車)の場合は車掌が検札に来ましたが、ウィーンのトラムや地下鉄では、検札を見かけることはありませんでした。日本も改札をなくせば、自動改札機や人件費の大幅な削減になると思うのですが。どうなんでしょう?

○チップ
オーストリアはチップの国なので、いろいろと戸惑うことが多かったです。チップのための小銭を用意しておかないといけないという面倒なこともありますが、最も面倒だったのはレストランなどでカード支払いしようとするときでした。チップを払うかどうかを聞いてくるのでOKすると、チップだけの金額を打ち込んだり、チップ込みの金額を打ち込んだりしないといけません。チップなどというものは、まことに不便な制度です。一律にサービス料込みにしてもらう方がややこしくなくていいです。
ホテルでは、よく枕の下にチップを置いておくと言われますが、僕らはメモ用紙に「Danke!」と書いて目立つところへ置いておくようにしました。そうすると、部屋の掃除をしてくれた人によっては、ご丁寧に返事を認めてくれる人もいました。ちょっとした交流ができた感じがしました。
家内の話では、公衆の女子トイレには清掃のためのオバさんがいて、しっかりチップを要求しているとのことでした。
そもそも、どうしてチップなどという制度ができたのでしょう?貴族と平民という身分制度が長く続いた国家ほど、地位の上の者が下の者に小遣いを与えるというようなしきたりができたのでしょうか?一度その起源を調べてみたくもなりました。

○ネックピロー
ホームセンターで売っていたアイマスクとセットになったもの(空気を入れて膨らませるタイプ)を持参したのですが、首回りが暑苦しい感じになって、とても眠ったりすることはできなかったです。周囲を見ると、ビーズなどでできたものを手に挟んだりして持参している人がけっこういました。今度はビーズタイプのものを使ってみようと思いました。

○バスタブ
今回は、旅行社の方にお願いをして、すべてバスタブ付きのホテルを予約してもらうようにしました。どうしても歩き回ることが多くなるので、一日の疲れを癒すためにはゆっくりとお風呂に浸かるのがいちばんなのであります。

○エアコン
ヨーロッパの宿にエアコンは必要なしと思っていましたが、今回のようにヨーロッパが熱波に襲われてしまうと、エアコンは必需品です。幸い、ザルツブルクのホテルにはエアコンが設置されていましたが、ヨーロッパの多くのホテルにはエアコンがないと思われます。部屋の窓も、上部が斜めに15センチほど開くだけなので、今夏のような状況の場合はエアコンのあるホテルを選ぶことも必要かと思います。

○宿泊保証金?
ザルツブルクのホテルでは、チェックインの際にいきなり100ユーロ(約13,000円)を要求されました。どうやら宿泊保証金のような名目だったと思います。もちろん、チェックアウトの際には返金されるとのことだったのですが、いきなり100ユーロ要求されたのには驚きました。そんなことは、ホテルの予約の際にはどこにも記載されてはいませんでした。

○物価
ヨーロッパの物価は総じてあれこれ高いと思いました。スーパーはさほどでないかもしれませんが、レストランや、施設への入場料などは高いです。日本に帰ってから外食をしたときには、ユーロ換算してみるとずいぶん安いなあと実感いたしました。

以上、今回の旅で役立ったことや気がついたことをまとめてみました。
旅をするということは、基本的に日常を離れて、非日常の世界に身を置くという経験です。だから、日常とは違うことが生起して当然だと思うのですが、どうも私たちは旅先でも日常を求めようとするところがあるように思います。
Wi-Fiのルーターを借りてスムーズにネット接続できる環境を整えたり、現地での移動ができるだけ支障をきたさないよう事前に準備をしたりするのも、できるだけふだんの日常に近い形で旅をしたいという無意識が働いているのかもしれません。

僕が38年前にウィーンに来たときは、パスポートと少しのお金、行き帰りの航空券、そしてユーレイルパス(ヨーロッパ中の鉄道に乗れるフリーパス)を持って来ただけの旅でした。それでも、なんだかんだと見たいところや行きたいと思っていたところはちゃんとその目的を果たして、無事帰国することができました。
もちろん、若かったということはありますが、どうも年齢を重ねると、旅で非日常を経験するなどと思っているほどには、日常から抜け出せていないのかもしれません。

これからも旅に出ることはあると思いますが、日常と非日常のどこで折り合いをつけるかということを考えながら、旅の計画を立てることも必要かと思っております。
とりあえず、次の旅まで少しだけ休息します。