スーさん、ちょっとだけ夏が終わる

8月2日(火)

あっという間の1週間だった。

県大会のため富士宮まで出掛けたのが先週の火曜日。
浜松は朝から雨模様の天気だったので、富士宮への出発時間をどうしようかと思っていたのだが、その日富士宮での練習場所としてお願いしてあった学校のY先生に電話をしたところ、「え?こっちは雨降ってませんよ」とのことだったので、「お昼過ぎには到着できるように行きます」と答えて、すぐに浜松を出発することにした。

富士宮に到着してまずは昼食。ちょうど女子が練習を終えるところだったので、旧知の女子部顧問のM先生にお聞きして、近くの富士宮焼きそばのお店へ。
このお店、土日ともなれば県外からの客が列をなすほどの人気店なのだそうだ。焼きそばは店主自らがそれぞれのテーブルを回って焼いてくれる。確かにおいしい。もうこれだけで帰ってもいいやという気持ちになってしまった。
そのまま夕方まで練習をして宿舎へ。

明けて水曜日は団体戦。
しかし、朝から小雨が降っていた。
とりあえず、前日と同じ学校へと出かけて練習をしようとしたのだが、雨はだんだんと本降りになってきた。仕方がないので練習は諦め、会場へと向かうことにした。
受付を済ませ開会式を待つ。しかし、雨は一向に止む気配がない。そのうちに、本部より10時開会式との放送が入った。確かに10時くらいに一旦雨は小康状態になった。その間を縫って開会式。終了後すぐに試合開始と思いきや、またもや雨が降ってきた。そのまま待機。この頃には、学校からの応援部隊も駆けつけ、とりあえずテントを2張立てて、何とかそこで雨宿りをすることにした。結局、午後1時まで待つことになった。
途中、ゲーム数を減らして試合を進行するとの連絡も入ったが、すぐに撤回されるなど、本部も対応に苦慮していることが伺われた。

お昼を過ぎて、ようやく雨が上がってきた。
午後1時から試合開始との連絡が入った。使用できるコートから順次試合を入れていくとのことだった。
本校の1回戦の相手は東伊豆の学校だった。この試合は3番に回ることなく勝つことができた。初戦は勝敗が決しても3番まで試合を行う。しかし、その3番の試合がタイブレークまでもつれた。結局、3番はそのまま敗れてしまった。嫌な感じがした。気の抜けたような試合をした3番には喝を入れ、次の試合までにちゃんと悪いイメージを修正しておくよう指示した。

2回戦の相手は第2シードだった。静岡市の優勝校である。
この試合は2面同時進行となった。どうも2面同時進行というのは、なかなか集中して見ていることが難しい。つい、こっちのコートは?とか、あっちはどうなってる?とキョロキョロしてしまうのだ。そんなことも手伝ってか、トップは快勝したのだが、続く2番が途中までリードしながら敗れた。
問題の3番だ。「さっきのようなゲームをしてはいかんぞ」と念押しをして送り出したのだが、気迫は相手チームの方が上回っていた。終始リードを奪われゲームの主導権を握られた。こちらは1ゲームを返すのが精一杯だった。そのまま敗戦。
初戦の試合ぶりを見て選手変更も考えたのだが、そこまで思い切って選手起用をしなかった監督の責任である。

木曜日は個人戦。のはずだったが、またもや朝から雨。
とりあえず会場へと行き、エントリーを済ませたものの、前日と同様にひたすらテントの中で雨宿りである。
雨は、お昼を過ぎても一向に止む気配がなかった。午後1時、試合中止が決定された。しかも、翌日は会場を沼津市の愛鷹テニスコートへと変更して行うとのことだった。
すぐに宿舎に電話を入れてもらって、キャンセルできるかどうかを問い合わせてみたが、やはり当日のキャンセルは少なくとも70%のキャンセル料が発生するとのことだった。
沼津へ移動しての宿泊は諦め、翌朝早くに沼津へと移動することにした。沼津での試合となれば、練習するところはお馴染みK学園高である。スガイ先生に連絡を入れ、会場入りする前にコートを借用させてもらうようお願いをした。快諾してくださった。ありがたいことである。

金曜日。雨は降っていなかった。すぐに沼津へと移動する。
K学園高に着いてコートへと赴くと、インターハイの残留組の選手たちが練習の準備をしていた。すぐに副顧問のS先生もお見えになったので、お礼を言ってコートで練習。
練習を終えて会場に到着すると、既に観客席のあらゆるところがテントで埋まっていた。
こんな光景が普通になってきたのは、ここ数年のことである。ホームセンターで簡易テントが安価で手に入るようになったからであろう。簡易テントとキャンピング用の折りたたみ椅子が所狭しと並んで、まるでどこかのキャンプ場のような様相であった。
受付を済ませ、試合を待つ。
個人戦の東海大会への出場枠は県大会のベスト8。4試合勝たなければ出場権は得られない。

本校からの参加ペアは2組。
2組とも、それぞれ2回戦までは危なげなく勝ち上がった。
浜松市内大会個人戦を制した大将ペアは、そのまま3回戦もクリア。試合の遅れていたもう1ペアの3回戦とほぼ同時に、4回戦が始まった。
もちろん、ベンチは大将ペアの試合に付く。試合の始まる前、相手がどう出てくるのか十分に話をしておいた。でも、厳しい試合になるだろうからこちらが挑戦者のつもりでやるんだぞと言い聞かせて送り出した。
試合が始まった。予想どおり、相手後衛はこちらの前衛のサイドにプレースメントショットを打ってきた。しかし、こちらの前衛が反応しない。その後も、相手後衛はひたすら同様のボールを打ってきた。それでも、こちらの前衛はウォッチを繰り返すばかりだった。たぶん、自分が予想していた以上に相手のボールが速かったのだと思う。そのボールを通していたのでは勝負にはならない。結果、ストレート負けだった。
隣のコートで試合をしていたもう1ペアも、その試合で敗退してしまった。
3年生たちの夏が終わった。

彼らは、1年生の時から毎年顧問が替わった。特に、昨年1年間はあまり充実した練習を積み重ねては来なかったと聞いていた。
4月から、何とか気がついたことは指導してきたつもりだったが、さすがに県大会を勝ち抜いていくまでの技術や精神力を身につけるところまではいかなかったというところであろうか。もちろん、全てはそこまで指導しなかった監督の責任である。
そんな自分の指導に腹立たしい思いもしながら、浜松への帰途に就く。

明けて土曜日。練習はオフ。何もする気力が起こらず、だらだらと一日を過ごす。
ちょうど家内も仕事が休みだったのだけれど、何やら高校の同窓会の会合があるとのことで、その会合が終わる夕方から、一緒に映画を見に行くことにした。いい気分転換になった。

日曜日。この日はU−14の選手選考のために、またもや富士宮へと早朝から出掛けることになっていたのだが、何とラッキーなことに「天候不良につき延期」との連絡が入った。
予想外のオフ!音楽を聴き、読書をして一日を過ごした。
かけがえのない一日だった。

週が明けて月曜日は、教員免許更新講習のため、朝から浜松医大へ。
終日、「発達障碍と情緒障害」というお題の講義を受ける。行く前は全く意欲はなかったが、実際に受けてみるとなるほどと思わされるところもあって、やや意外な感じであった。

そうして今日。
午前中の校内研修のあと、午後からは部活動。
新しい部長の下、新しいチームが発足した。