スーさん、楽しいことのあとにつらいこと

3月14日(月)
週末、東北・関東地方は史上例を見ない地震と津波に襲われた。
亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、罹災された人たちへの支援、そうして一日も早い復興がなされていくよう祈念したい。

3月7日(月)
先週の土曜日は、相愛大学が主催する「おせっかい教育論シンポジウム」を拝聴するため、妻と二人で大阪へ。
会は夕方からだったのだが、せっかく大阪まで行くということで、バリ以来の「チャッ友」キタシンチゃんからは、「一緒に梅田のロフト行きましょ」と言われていた。
ならばと、やや遅めの昼食を食べてからショッピングもええやんそうしよそうしよということで、プリウスは一路大阪を目指したのだった。
途中、やや渋滞したものの、午後2時ちょっと過ぎには大阪に到着、さっそくその日宿泊する十三の「プラザオーサカ」にチェックインして昼食へ。

十三は、以前から何度か宿泊したことのある場所である。でも、なぜか有名な「やまもと」のねぎ焼きをいただく機会はなかった。
この度、ようやく念願叶って「やまもと」本店へ行くことができたのである。
もちろん、注文したのはねぎ焼きのデラックス。焼き上がるまで時間がかかりそうだったので、その間のつなぎで焼きそばも。ビールを飲む夫の隣で、妻は目の前でその調理を注視していた。「ふーん、生地はすごく薄めなんだね」とか、「ああやって焼き具合を確かめてるんだ」とか独りごちている。
焼きそばが来た。ちょっと太めで、もっちり感がある。ビールが進む。ちょうど焼きそばを食べ終わる頃合いで、お待ちかねのねぎ焼きデラックスが登場。二人で食べやすいようにと切り分けてくれた。薄い生地はかりっと焼かれているのだが、中はたっぷり入れられた青ネギのおかげか適度なしっとり感がある。その組み合わせが絶妙である。ついビールを追加。
妻ともども十分に満足して、待ち合わせ場所である阪急梅田駅へ。

キタシンチゃんとはバリ以来の再会。
最近、彼女からはSkypeの使用法を伝授してもらった。実際に彼女と通話もしてみてその面白さを実感、さっそく沼津のスガイくんとビデオ通話も試してみたりした。「Skypeの師匠」なのである。そうやってあれこれやり取りしているので、バリ以来のご無沙汰という感じはなかった。
ロフトでは、彼女オススメの品をいくつか購入。実際に家で使用するのが楽しみになった。
ショッピングの後は、阪急三番街にてお茶。あれこれと話は尽きない。それでも夕方の5時を過ぎたということで、地下鉄御堂筋線梅田駅の改札にてお別れする。楽しい時間であった。

相愛大学は、地下鉄本町駅を出てすぐところにあった。エレベーターで4階へ上がると、既に「ここはディズニーランドか」と思しき行列であった。そのまま列に並んでいると、カワカミ牧師の姿が見えた。ご挨拶をすると、やはり同じように「まるでディズニーランドみたいですね」とおっしゃった。
ようやく受付を済ませて中に入ると、既に半分ほどの席が埋まっていた。カンキくんの姿も見え、「ハイ、これ」と今までのいろんな写真が入れられたCD-Rをいただいた。
開会に先立ち、相愛オーケストラによる弦楽合奏が披露された。これは上手な演奏であった。弦楽器であれだけピッチの合った演奏をするのは難しい。あまり目立たない楽器であるヴィオラの子が、いかにも楽しそうに演奏しているのが印象的だった。

さて、シンポジウムである。会は、この大学の教授でもある釈先生が進行役となって始まった。
以下はメモしたことの一部である。

○教育行政は、圧倒的に経済界からの要請に左右されている。財界は「イノベーションを担う人材の育成」を要請するが、その人材とは所詮「新製品を作ることのできる人」のことだ。
○「実学」は、投資がすぐにリターンするもの、その確実性と短期性が問題となっている。しかし、人は自己利益のために勉強するものではない。
○福沢諭吉の特徴は「反時代性」だ。彼は時代を俯瞰的に見ていた。
○相撲の教育体系の完成度は極めて高い。一生懸命に稽古すれば、誰でもプロになれた。学校も同じだ。そこそこ読み書きができれば、誰でも教育ができる(教師になれる)。つまり、教育のすばらしさというのは、「教える人」と「教わる人」がいれば、自動的に成立することなのである。
○すばらしい能力を持つ人ができない職業は50年持たない。
○みんなが「わーっとなること」にはたぶん合理性はない。しかし、「100年は続いている物」は使える。
○みんながリーダーを目指す社会はおかしい。ほんとうに必要なのは、「よきフォロワーシップ」なのではないか。
○松下幸之助は、成功するビジネスマンの条件として、①愛嬌、②運が強そう、③後ろ姿、を挙げた。高倉健の
○仕事というのは、自分がしたいことをすることではない。

一貫していたのは、「教育をビジネス(または消費)のスキームで語るな」ということだろうか。
何よりおもしろかったのは、最後の「梅キタ大仏」のお話。そんな発想が出てくる大阪という街が、なんだかうらやましくなってきた。
終わって、140Bの人たちも一緒になって打ち上げ。妻と末席を汚す。ここでは、またいろんな方々とお近づきになることができた。ありがたいことである。

明けて日曜日は、サニーくんにススメられた天神橋筋商店街へ。
天神橋一丁目に車を停め、そこから天満の駅まで「日本一長いアーケード」をゆっくり歩いて往復してみた。
これはたいへんに興味深い街だった。大阪のよさをまた一つ発見した思いだった。
前日の夜、140Bのアオヤマさんに、「ぜひ伊豆の温泉とか来てくださいな」とお話ししたところ、「いや私らは街がいいんです」とおっしゃっていた。その理由が何だかわかる気がした。

お昼を天満駅近くのサニーくんオススメの中華料理店で食べつつ、私たちが天神橋筋商店街へ行くと聞いて、「バリの時の写真をムネイシさんから預っているので、ぜひお渡ししたい」という天満近くにお住まいのフルタさん姉と、メールをやり取りして待ち合わせる。
「実は朝もここ来たんですよ」という駅近くの喫茶店にてお茶。あれこれバリ後のお話を聞く。
思えば、今回はフルタさん姉妹に終始した土日であった。

そのフルタさん姉とお別れしたあとは大阪天満宮へ。落語の繁昌亭はすぐ隣にある。
天満宮の梅はほんとうに見事であった。この梅の花を見れただけでも、天神橋筋商店街へ来た甲斐があったと思った。
iPhoneの写真に収めて帰途に就く。
すばらしい週末だった。