スーさん、多治見に遠征する

3月1日(月)

知命の年も超えて早三歳となる自身の誕辰。
朝から大家さまである内田総長を始め、甲南麻雀連盟、浜松支部、甲南合気会、浜名湖道場等々の方々より、Twitterにてお祝いのお言葉をいただいた。
徒に馬齢を重ねる身にはあり余るお言葉の数々、まことに感に堪えず、ひたすら恐れ入るばかりであった。同時に、しっかりせねばと自らを鞭撻させる思いも新たにさせられた。

さて、この土日は、いよいよメンバーの定まった県選抜チームを率い、岐阜県は多治見市へと遠征。
以前から親交のある岐阜県のワタナベ先生からのお誘いで、多治見市総合体育館にて開催されることになっていた「近府県選抜中学生ソフトテニス研修大会」に参加するためである。

多治見市での試合と言えば、2年前の悪夢のような出来事(http://nagaya.tatsuru.com/susan/2008/02/11_2241.html)を思い出す。
途中から降り出した雪のため、帰り道でたいそうな難儀をしたのである。
以来、「もう2月の多治見には絶対に行かない!」と心に固く誓っていたのであるが、今回は自分で運転しなくてもいいということもあり、さすがに2年前のようなことはなかろうということで参加させていただくことにしたのである。

初日の土曜日は、参加5府県の総当たり戦。
試合をする前は、「ひょっとしたら全敗かもしれない」と覚悟していた。それほどに、本県チームの技術的レベルは高くないと思っていたからだ。
試合が始まった。初戦の京都府戦こそ何とか勝てたものの、以後の3試合は悉く敗れるという結果であった。
この日は、特に大将ペアの後衛選手がぴりっとしなかった。久しぶりのインドアだったためか、とにかくボールがコートに入らないのだ。
他のペアも、ポイントは競り合うのだが、肝心なところで先にミスが出てゲームをものにできないという展開が目についた。
試合後、そのことも含めて簡単にミーティングを行い、翌日の試合に臨む心構えを確認した。

宿舎にチェックインの後、件のワタナベ先生をはじめ、地元の先生もご一緒に駅前の居酒屋にて小宴。
いろいろと内部事情なども伺う。傍から見ているのとはだいぶん違うことがいろいろとわかった。それぞれに難しい事情もあるということなのだ。
そのままニ更に入ろうかというところまで飲んで終宴。
「雀荘は1軒しかないです」という地元リョウセツ先生の事前情報もあり、そのままホテルへと戻っておとなしく就寝。

明けて日曜日は、富山県選抜チームも加わり、計6チームでの総当たり戦を行った。ただし、時間の関係もあって、同ブロックチームの対戦は組まないように配慮されていた。
選手たちには、「今日は勝ちにこだわってやろう」と話をしておいた。そのために、要所でサインプレーを使うことも打ち合わせておいた。
試合が始まった。
初戦は京都府戦。京都には前日の試合でも勝っていたので、選手たちもリラックスして臨めたところもあったと思われるが、何より前日不調だった大将後衛がいつもの調子を取り戻してくれていた。前日とは打って変わって、落ち着いた試合ぶりであった。トップの大将ペアがしっかりしていれば、その影響は他のペアにも及ぶ。京都戦は3ペアとも勝つことができた。
次は、福井県選抜。ここは大将ペアの後衛が力強いボールをびしびしと打ち込んでくる。前日にやられたプレーを確認して、特に前衛選手がアジャストできるよう指示して送り出した。トップは大将戦。終始こちらがリードする展開で勝つことができた。
続くペアはこちらが単発のミスを繰り返していいところなく敗れ、3番勝負となった。その3番勝負、途中からどうやらこちらのサインがバレていると判明した。すぐに対策すると、そのまま勝つことができた。これで2勝。

次の相手は長野県選抜。強力な大将ペアを擁している。この試合もトップが大将戦となった。相手は、前・後衛ともに体格がよく、技術的にも高いレベルにあることがよくわかる試合ぶりであった。ところが、途中から相手後衛選手にミスが出始めた。そのことにかなり苛立っていることも試合中の態度で伺われた。ここを先途とそれに応じた配球を指示したのだが、最後は相手の力に押し切られてしまって敗戦。
それにしても、相手のお世辞にも良い態度とは言えない試合ぶりには多少なりとも気分を害された。きっと、ジュニア時代から試合で勝つことで、不自然に膨れ上がった自己に気付かず、そのバブリーな自己に振り回されているのであろう。天は二物を与えずということなのかもしれなかった。
さすがに、こちらも大将ペアが敗れると続くペアも元気がない。この対戦は3ペアとも敗れた。これで2勝1敗。

最後の対戦相手は、富山県選抜。メンバー表を見ると、ほとんどが1年生のチームだ。これもいろいろな事情があるだろうが、どうして1年生ばかりのチーム構成になってしまったのだろうか。もちろん、県内の試合で勝った実績を考慮されてのことだろうと思うが、それってどうなのだろうと思ってしまった。
要するに、ジュニアのときは何でもハイハイと言うことをきいてくれるので監督やコーチも指示を出しやすいのだが、それが中学生も2年生あたりになると反抗的な態度も見られるようになるばかりか、いろいろと遊びの誘惑にも負けてしまう選手も出てくるため、監督・コーチが使いづらいということなのだろうか。
だとするなら、何よりまず中学校の顧問たちがそのことを真剣に受け止めて、何とかしていかなければならないのではなかろうか。
もちろん、相手は1年生とは言え、上手な選手たちであった。それでも、さすがにミスも少なくはなかったため、本県が3−0で勝つことができた。
結果は3勝1敗。昨日の試合ぶりを考えれば、上出来であったと言えよう。本戦での戦いぶりもだいぶんイメージできるようになってきた。それは、選手たちとて同様であったろうと思われる。
得ることの多い貴重な遠征であった。

帰途、高速道の電光掲示板は、地震による東名清水—富士間の通行止めを報じていた。県東部地区から参加していた選手・保護者は、たぶん中央道を迂回して帰らねばならなくなったはずだ。とんだことになってしまった。
やっぱり、岐阜県の多治見には魔物が棲んでいるとしか思えない。やはり、あまり近づかない方が無難ということなのであろう。
ワタナベ先生をはじめ、岐阜県選抜チームスタッフのみなさま、お世話になりました。たぶん、来年もお願いします(どっちやねん!)