スーさん富士山麓へ

2月9日(月)

日曜日は、県中学生選抜ソフトテニスチームの研修大会(団体戦)。前日午後から試合会場である富士宮市民テニスコートへと移動する。

この研修大会へは、北は山形、岩手県の選抜チーム、それに関東圏(群馬・千葉・埼玉・東京・神奈川)と北信越(新潟・長野)の選抜チーム、さらに西は奈良県から単独チーム2校を加え、それに東海4県の各選抜チームと地元富士・富士宮の選抜チームの計30チームが参加している。かなり大掛かりな研修大会だ。しかも、女子も同時開催である。

試合形式はリーグ・トーナメント。5ゲームマッチ(3ゲーム先取)で行われる予選1位通過校のみが決勝トーナメントに進出できる。県選抜チーム同士の試合となれば、せめて7ゲームマッチ(4ゲーム先取)でやりたいところだ。でなければ、なかなか持てる力を測ることは難しい。
予選敗退の場合には2試合しかできないということになる。わざわざ遠方から来ても、最悪2試合しかできないってなあ。そんな思惑もあってのことであろう、前日の土曜日は練習マッチが計画されていた。本県の選抜A・Bチームも午後からエントリーさせてもらうことになっていた。

この研修大会に参加するにあたっては、二つの大きな目的があった。一つは、この大会でのそれぞれの選手のパフォーマンスを見て最終的に全国大会に出場する4組8人を選出すること。もう一つは、現時点で各県の選抜チームと対戦してどの程度のゲームができるのかということを確認することである。

テニスコートに到着したのは午後3時。ちょうどA・Bチームともに練習マッチを行っているところであった。この日のチームの面倒は、富士宮のオノダくんとセイくんの両コーチにお任せしておいた。とりあえず、オノダコーチからチームの様子を聞く。Aチームはそれなりの試合をしているようだが、Bチームはなかなか厳しいとのことであった。
「夕方からM中の体育館が使用できるようなので、少し練習しましょう」というオノダコーチの申し出で、練習マッチ終了後M中へと移動する。
このM中、何と2面のテニスコートが取れる体育館だった。公立の中学校でこんな体育館を持っているとは!驚きであった。およそ1時間、練習マッチで気になったところを前・後衛別に練習する。

宿舎にチェックイン後は、奈良K中のミナミ先生も加わって、近くの居酒屋に繰り出して小宴。練習でボール出しとかした後のビールはうまい。いろいろと情報交換しながら、ついつい焼酎を過ごしてしまう。
小宴後は、「ちょっとだけやりますか」ということになり、近くの雀荘へ移動して東回しを2回。ミナミくんと卓を囲むのは初めてであったが、久しぶりに「麻雀って楽しんじゃん」と思った。ミナミくん、ありがとね。

明けて日曜日、大会当日である。
Aチームの監督はオノダくん、Bチームはオノちゃんである。もしも手前がどちらかのチームのベンチに入ると、メンバー選考にバイアスがかかっているように思われてしまう。そんなこともあって、2人にはそれぞれのチームの監督をお願いした。

Aチームはだいぶん有利に組み合わせられていたが、逆にBチームの組み合わせは厳しかった。初戦が群馬選抜。A・Bチームともに第1試合だったが、心配されたBチームの試合を観戦する。
第1試合、こちらはよく打つ後衛選手を2人そろえた後衛平行陣のペアである。ところが、2人とも緊張のためかボールが入らない。加えて、富士宮には珍しく強風が吹き始めた。それで微妙に打点が狂ったためか、ミスショットが目立ってあえなくストレートで敗戦。
続く大将ペアも、風に押されてか後衛選手のボールが飛んでいかない。このペアもストレートで敗戦。両ペアともとにかく凡ミスが目についた。3番も1ゲーム取っただけの敗戦。

Bチームは引き続いて第2試合だった。相手はミナミくんのK中。単独チームで参加とは言え、奈良県の新人大会準優勝のチームである。
トップの後衛平行陣は、相変わらずミスを連発してストレートの敗戦。続く大将ペアはゲームカウントを2−1とリードしつつも、タイブレークに追いつかれ、そのタイブレークは1ポイントも取れずに敗戦。3番は気を吐いてストレート勝ちしたものの、これでリーグ最下位が決まった。
あまりにも不甲斐ない敗戦に、監督のオノちゃんも処置なしというところであった。

他方、Aチームは順調にリーグを勝ち上がった。
決勝トーナメントの初戦の相手は長野県選抜。どうなるかと思っていたが、何と2試合ストレート勝ちしてベスト8入りを果たした。
意気軒昂と準々決勝に臨んだが、相手は昨年度この大会を制している埼玉県選抜。一筋縄ではいかない相手であった。
トップの大将ペアはストレートで敗戦。続く2番は2ゲーム先行するものの、その後4ゲームを連取されて敗戦。ベスト4進出はならなかった。

それでも、その後対戦のなかった選抜チームと練習マッチを行ったが、それらの試合は難なく勝つことができた。それなりにはやれるという感触を得ることができたことは収穫だった。

試合後、スタッフで選手選考の最終ミーティングを行った。もちろん、監督が独断と偏見で決めてもよかったのだが、それぞれのスタッフの思いも大切にしなければいけない。
一人一人が忌憚のない意見を出してくれた。
スタッフの思いも十分に忖度して、最終的にメンバーを決定した。

この2日間、テニスコートからは、その広大な裾野から山頂までが見事なまでにくっきりと見える富士山が、雄大な姿を見せていた。選手たちには、そんな富士山の姿をぜひ心の中に留め置いてほしいと思う。そうして、選に漏れた選手たちの分まで活躍してほしい。
本戦まであと1ヶ月あまり。できるだけの準備をして臨みたい。