スーさん、風邪ひいたりして、いいことなし。

12月1日(月)

土日は、静岡県中学校対抗ソフトテニス大会。
土曜日が団体戦、日曜日が個人戦であった。

団体戦当日の朝、申込書を学校に置き忘れてきたことに気づき、すぐに学校へ行き職員室に入ると、ケータイが鳴った。本校の選手、それも大将後衛からだった。
「あのお、すみません、カゼひいてだるいんで、試合行けそうにないんですけど」
思わず、「は?何だって??出れないのか?」と聞き返した。電話口からは申しわけなさそうな、元気のない声が返ってきた。
「はい、すみません。熱はそんなにはないんですけど、とにかく体が動きません」
「わかった。でもなあ、もしも何とか体が動くようになったら試合会場まで来いよ」と言って電話を切った。
すぐにペアを替えないといけない。団体戦は3組の点取りだ。登録選手は8名。たとえ一人欠けようとも、それで試合ができなくなるということはない。問題はペアのカップリングだ。
もちろん、日頃からどういうペアで組もうがそれなりの試合ができるようには練習しているつもりだ。が、さすがに試合前は固定ペアでの練習になる。急造ペアだと、微妙に呼吸が合わないこともある。
とにかく、選手たちにはその旨を話し、ペアのカップリングとオーダーを指示した。

本校は第7シードであった。1回戦はない。本校と対戦することになる学校同士の試合をスカウティングし、オーダーも含めた対応策を練ることにした。
その1回戦が終わり、相手が決まった。真ん中に後衛平行陣を置く学校である。ダブル後衛の相手は、こちらの前衛選手が対応を誤るといいようにやられてしまう。殿の前衛選手を持ってくるわけにはいかないので、大将前衛で対応させることにした。

試合が始まった。トップは公式戦初出場の1年生後衛である。さすがに1ゲーム目は緊張してラケットが振れていない。ベンチに戻ってきた際、「いいか、迷わずラケットを振れ、コースは相手後衛の前でいいから」と指示して送り出した。次のゲームから、格段にラケットが振れるようになった。ところが、2年生の前衛選手が機能しない。リータンミスなど凡ミスが目立ち、とても1年生をリードするどころの話ではない。何とか2ゲームは取ったものの2−4で負け。
真ん中の相手は、予定どおり後衛平行陣だった。本校は大将前衛である。何ということはなく3ゲームをリードし、そこから1ゲーム落としたものの、4−1で勝って3番勝負となった。
本校の3番後衛は、これまた1年生選手である。1ゲーム目がその後の勝敗を左右するシーソーゲームとなった。何度もゲームポイントが行きつ戻りつしながら、最後はこちらのミスが続いてゲームを落としてしまう。やはりそのゲームを落として流れが悪くなったのであろう、どのゲームもポイントは2−2まで競るのだが、そこからポイントできない。この試合も、どちらかと言えば2年生の前衛選手にミスが目立った。
あっという間にゲームカウントは0−3。そこから何とか2ゲームを取り返したものの、反撃もそこまでであった。残念ながら、初戦敗退という結果となってしまった。
言い訳をするわけではないが、まあ「飛車落ち」で将棋を指したようなものなのだから、この敗戦は仕方がないとも言えよう。

今までなら、試合終了と同時に会場を後にするのだが、今回は県選抜の監督としての仕事が待っていた。3月の全国都道府県対抗戦に出場する候補選手の選考である。
基本的には、個人戦出場選手の中から選ぶようになるのだが、団体戦でも目立っている選手はチェックを入れておかなければならない。そのまま決勝戦までじっくり試合を見ることにした。

その日の夕刻からは、県中体連ソフトテニス部の専門委員長やら、強化スタッフやらを交えて、いつもの「まこと」にて小宴。昔話やテニス談義に花が咲いて一献また一献。いつもの悪い癖で、またもや焼酎をしこたま飲んでしまった。
小宴果てた後は、これもお決まりの「はつとん」。富士宮のタカシ先生には、9月に静岡市で囲んだ際にも惨敗している。「地元で返り討ちぢゃ」と勢い込んだが、返り討ちにあったのは浜松勢であった。

さて、明けて日曜日は個人戦。本校からは2組がエントリーしていた。
前日顔を見せなかった大将後衛も来ていた。「もう大丈夫です」と言ってはいたが、言った端からげほげほと咳き込んでいた。大丈夫じゃないじゃんかよう。
そんな状態でまともにボールが打てるはずはない。よくがんばったが、大将ペアは初戦で敗退。ま、当然の結果であろう。そんな状態で勝てるほど県大会は甘くはない。
もう1組も、初戦は簡単にクリアしたのだが、2回戦は今夏2年生ながら全国大会へと出場した後衛選手との対戦であった。
何とか相手に食らいついて1ゲームは取ったが、その後は件の後衛選手にびしびしと打ち込まれ、そのままゲームセットとなった。でもまあ、そんな相手にも向かっていく姿勢が見られたことは収穫だった。

その後は、県選抜のスタッフとともに選手選考に専念する。とりあえず、冬休みに予定されている東海インドアに出場させる団体戦3チーム、計9組の選手を選ばなければならない。
今夏の強化練習会にリストアップした選手たちを中心に、実際の試合ぶりを見ながら、選手を絞り込んでいく。
後衛にはいい選手がたくさんいるのだが、残念ながら前衛選手の駒が足りない。
でも、これはこと本県に限らない状況のようである。
今年から岐阜県の監督をやるワタナベ先生も、「前衛がいないよお」と嘆いておられた。
ジュニアで勝たせるためには、とりあえず後衛選手が打てなければどうしようもない。いきおい、指導する側は手っ取り早く勝てる後衛選手の育成に偏るということなのだろうか。
あるレベル以上勝たせようと思ったら、逆に前衛選手を育てないことにはどうしようもないのに。
こんなところにも、「勝利至上主義」の悪弊は広がっているということであろう。

何とか9組の選手選考を終え、ぐったりと疲れて帰宅。
急に寒くなって、どうやら風邪をひいたみたいだ。
体の節々が痛む。風邪薬を飲んで早めに寝ることにした。
夕方、ゑびす屋さんからメールが入った。
残念ながら、今季のファイターズはパンサーズに屈したとのことであった。オフェンスがなかなか進まないしんどいゲームだったらしい。
これで甲子園ボウルもなくなった。
風邪がひどくなった気がした。

そして今日、師走初一。何とか学校へは行ったが、午後から再び熱っぽくなる。早めに帰宅。
うなとろも書き終えたのでもう寝ることにする。
やっぱ、休みが休みにならないとしんどい。
早く風邪を治そうと思う。