スーさんのいそがしい三連休

9月16日(火)

3連休だった。
でも、あんまりのんびりできなかった。

土曜日は、中・高体連ソフトテニス部指導者講習会に講師として参加するため、朝から静岡市へ。
家まで迎えにきてくれたオノちゃんのアルファードに、ヨッシーと同乗。講習会場である静岡市北部体育館までは1時間半ほどの道のりである。

この講習会の講師については、6月くらいに打診されていた。
中学校の顧問の先生方は、初心者をどうやって指導するのか詳しく知りたいとのこと、また、高校の顧問の先生方は、どうやって中学校の顧問の先生たちが初心者を育てているのかを知りたいとのことで、両者の意向を満足させるべく、講師の人選を考えたところ、「先生しかいないんです」と担当の先生に言われ、「んじゃ、しょうがないよなあ」と、渋々受けることにしたという経緯である。

だからと言って、この日のために何か特別な指導法を考えるということもない。いつも学校でやっていることを見てもらうだけだ。
ただ、実際に体を動かしてもらうのは顧問の先生たちだ。無理なく、怪我のないよう、そして飽きさせず楽しく行えるプログラムを考えなければならなかった。

こういうときって、なぜか朝早く目が覚める。あれこれ、実際の指導場面を想像していると、もう眠れなくなってしまった。
と、一部の資料を学校に置き忘れてきたことを思い出した。仕方がないので、起き出して取りにいくことにした。
そうしていると、だんだんとイメージがわいてくる。おおよそのプログラムはプリントしておいたので、あとは、それにどう色をつけていくかということを考えればよい。
大切なことは、実際に指導しての反応を見ながら進めることだ。要するに、授業と同じってことだ。

会場に到着した。何人かの見知った顔が見える。まずは、担当の先生に挨拶。凡そ、午前中2時間、昼食休憩を挟んで、午後2時間で講習を行う旨を確認する。
既に、体育館内では、50名ほどの先生方が実際にボールを打ったり、ストレッチをしたりしていた。
開会の時間になり、司会の先生に紹介されて講習会が始まった。

ラケットの持ち方から始め、ラケットワークでだいぶん時間を取り、フォアとバックのストロークの指導までで午前中を終えた。
外は雨まじりで気温はそんなには高くはなかったのだが、体育館内は蒸し暑い。こちらは指導する側なのでそんなには汗はかかないのだが、やっている先生方はもう汗だくである。でも、ずいぶんと笑顔も見られ、みなさん楽しそうにやっている様子であった。よかったよかった。

昼食後は、ノーバウンドを交えたストロークの練習を中心に行った。
実際にボール出しもうまくできない顧問の先生もおられるとのことで、それもやってみたが、さすがにこればかりは練習を積まないことにはなかなかすぐにはできるものではない。

あっという間に午後の2時間も過ぎて、講習会も終わりを迎えた。何とか務めを果たすことができてほっとした。一刻も早く宿舎に戻ってシャワーを浴び、冷たいビールを飲みたいと思った。
この日は、夕方から懇親会が予定されていたので、参加者が泊まるホテルも用意されていた。とりあえず、そのホテルへチェックインしてシャワーを浴びると、そのまま小1時間ほど眠ってしまった。

目が覚めると、懇親会まで1時間もない。
懇親会場までは、駅の南側からバス。どうやら、結婚式の披露宴などでも使う宴会場らしい。ひどく雰囲気がよいところであった。
宴会が始まった。
講師ということもあり、いろんな先生が次々にビールを注ぎにきてくれる。その度にあれやこれや話が弾むので、料理はほとんど口にすることができない。
隣で、「忍者」ハットリくんが紹興酒を飲み始めた。つい、「ではオイラも」と飲んでしまった。

いい気分でバスに乗り込んで、ホテルまで。
そこからは、もう静岡では行きつけになりつつある雀荘へなだれ込む。それなりの人数だったので、2卓で東回し2抜けで行うことになった。
結果は…。紹興酒の飲み過ぎが災いした。講習会担当者である、富士宮のタカシ先生の一人舞台であった。ま、いろいろとお膳立てして気も遣ったからね。当然の結果ということにしておこう。
麻雀終了後は、前回の県大会の折に立ち寄って食べたラーメン店で夜食。これが腹部を膨満させる原因と知りつつ、そのままホテルに戻って爆睡。
翌朝は、近くにある「松屋」へと出向いて朝食後、浜松へと戻る。午後から部活である。
さすがに、この日の夕方は「定例会」の話も出ない。

明けて、3連休の最終日は、部活動もテスト休み。
「とりあえず問題を作らねば」と学校へ出向くと、「おお、そうだ、これ忘れてた」といくつも書類の準備をしなければならないことに気がついた。
その合間にテスト問題を作成する。ようやく目処がついたのは午後3時過ぎ。あんまりPCの画面ばかり見ていたので、ずいぶんと目が疲れてしまった。ぐったり疲れて帰途に就く。

途中、レンタルビデオもある「本の王国」が、この日から1週間「レンタル半額キャンペーン」をやっていることを思い出した。
さっそく、立ち寄って会員になり、内田先生ご推奨の『秋刀魚の味』を借りてきた。

どういう映画と言えばよいのだろう。
何か大事件が出来するというわけではない。家族の間で、ひどい言い争いやトラブルがあるわけでもない。
なぜか、お酒を飲む場面が多い。
で、とにかく物語は淡々と進行する。
でも、なぜか最後まで見てしまうのだ。
次どうなる?とわくわくするわけでもない。でも、どうなるのかなあ、と自然に続きを見てしまう。
そうして、見終わった後にほっこりとした気分が残る。
不思議な映画だった。

つい、ちょっと遅めに帰宅した妻に、「スパゲッティでも食べに行こか?」と誘ってしまった。
忙しい3連休だったが、最後に落ち着いた気分で週明けを迎えられるようになった。ありがたいことである。次は、『秋日和』でも見ることにしよう。