浜冦 神戸の中華に涙し、城崎に勝ち鬨をあげる

8月29日(金)

今週の月曜日からは、浜松支部の面々(オーツボくん、ヤイリくん、シンムラくん、ヨッシー、オノちゃん)と2泊3日の神戸・城崎行。

例年ならば、内田先生宅にて本部との交流戦、そうしてさらに城崎にて極楽温泉麻雀というところなのだが、今年は内田先生が2年に一度のフランス行きの年に当たっている。本部との交流戦は諦めていたところへ、「次期総長」のかんチきくんから「お相手いたしましょう」との連絡をいただき、さらには城崎へも同行できるよう予定合わせをしてくださったとのことで、支部会員一同喜んで神戸へと向かうことに相なった。

到着はちょうど正午。何を食べるかは、行く前から決めてあった。『やっぱり神戸はモノがちがう』(枻出版社)に紹介されていた、春日野道の「ひかりや」さんである。

さっそく「そば焼き」を注文する。もちろん大。ソースが絶妙である。ついついビールが進んでしまう。

隣のオーツボくんが頼んだモダン焼きも、つい「どれどれ」と食べてしまった。

佳店である。メニューには載せられていなかったが、次回はぜひ「そばめし」を食べてみたい。

満腹になったところで、三宮のホテルへと出向いてチェックイン。まだ部屋には入れなかったので、とりあえず荷物だけ預かってもらうことにする。

夕方までは、各自フリータイム。さっそく、センター街のHMVへと向かう。

購入したのは、ハイドンの『ロンドン交響曲』集(コリン・デイヴィス指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管)、マーラーの『交響曲第3番』(ズービン・メータ指揮ロス・アンジェルスフィル他)、同じくマーラーの『交響曲第10番』(ダニエル・ハーディング指揮ウィーンフィル)。

マーラーの3番は、マーラーの前期交響曲群の中で最も好きな曲なので、聴いたことない演奏で誰かが推奨していたCDとかがあると、つい衝動買いしてしまう。

ハーディングの10番は、指揮者ではなく、かつてはマーラー自身も指揮したことがあるウィーンフィルの初録音という触れ込みに負けて買ってしまった。この未完の10番も、マーラー自身のスケッチから様々な音楽学者たちが独自の「完成版」を作っていて、どの版を使用しての演奏かということで購入意欲をそそられるところがある(購入したハーディングの演奏は、オーソドックスなクック版を使用してのものだったけど)。

ハイドンの交響曲は、実は今まで一度も購入したことがなかった。でも、ハイドンって、なかなかいいみたいだ。コリン・デイヴィスは、好きな指揮者の一人なので、迷うことなく購入した(2枚組で安かったし)。

聴けるものなら、すぐにでもホテルへ戻って聴きたいとおもうCDばかりである。

さて、夕方からは、かんチきくんたちと待ち合わせの元町「別館牡丹園」へ。

ここの激ウマ中華は、昨年アオヤマ姉御のご紹介で初体験させていただいた。驚異のうまさであった。毎年食べるのはもったいないとも思っていたのだが、まだ食べたことない支部会員もいるということに気を遣って、かんチきくんが予約を入れておいてくれたのである。

お店に入ると、既にかんチきくんに加え、「シャドウ」カゲウラくん、さらに何と内田先生の「IT秘書」ことイワモトくんも参会してくれていた。特に、イワモトくんはめでたくも進路が明確に見えてきたというお祝いも兼ねての小宴になった。そんな会に、「別館牡丹園」はほとんど形容ができないほどの美味しい料理で応えてくれた。ビールが進んだのは言を俟つべくもない。

そろそろ会もお開きという頃になって、画伯が参入された。かんチきくんのところへは、「麻雀をするようなら行くから」と連絡があったそうだ。

昨年の城崎では、さんざん和了っておきながら、最後に支部のオノちゃんにハコ下に転落させられたことを覚えておられるのだろう、「さあ、オノちゃん、やろう!」という勢いである。

たまたま、別館牡丹園のすぐ隣のビルに雀荘があった。こうして、画伯を囲んでの本部・支部交流戦が始まったのであった。

二更過ぎにまで及んだ「激闘・神戸元町編」。トップは、地元の利を生かしたかんチきくん(+59)。第2位が同じく本部のカゲウラくん(+47)。支部のシンムラくんが最下位(-74)に沈んだ。

そのまま、三宮まで画伯を送ってホテルに戻ったが、勝負は翌日の「激闘・城崎温泉編」に持ち越されることになった。

明けて火曜日は、阪急六甲までかんチきくんを迎えに行き、昨晩の別館牡丹園で同行を嗾されてその気になった「シャドウ」カゲウラくんも同乗して、六甲山を抜けて一路出石へ。

ちょうど昼に出石に到着、しばらく行ってなかった「永楽」にて皿そばをいただく。皿そば初体験のかんチきくん、カゲウラくんともに、うまいうまいと言いつつ皿を重ねていく。「ビールを飲まなければもう少しいけましたね」とは、かんチきくんの談。

こんもりと盛り上がった腹部を撫でながら、車は城崎へ。宿は、このところ定宿化しつつある「湯楽」。チェックインまで多少時間があるとのことで、「海を見に行きたいっす」と言う若者たちと、「2時まで待って外湯行こ」というオジさんたちに意見は分かれる。

手前は、近道がよくわからないという「若者」組と一緒に竹野まで。さすがに、多少なりとも荒れ気味の海へ入ることは叶わなかった。さらに足を伸ばし、美しい海岸線を走って香住まで。

もしも遊覧船が出ているのなら乗船しようとも思っていたのだが、生憎「本日欠航」とのことであった。そのまま桟橋のあたりを散策して宿へと戻る。

宿に帰った後は、何をさておいても外湯である。このために城崎へと来たのだ。「湯楽」からは、「鴻の湯」、「まんだらの湯」、「御所の湯」が近い。内田先生のお気に入りは、「御所の湯」である。志賀直哉ゆかりの「三木屋」の前を通って「御所の湯」へ。

この「御所の湯」、流れ落ちる滝を見ながらの露天浴が最高に気持ちいい。ミストサウナもありがたい。

湯上がりに向かいの店でソフトクリームを食べて宿へ。ヨッシーらはまんだらの湯へも行ってみたそうだ。

さて、夕食までの寸暇を惜しんで「激闘・城崎温泉編」が始まった。

ちょうど2卓ということで、東回し、上位下位リーグ毎回入れ替え、毎回場替えの壮絶なバトルである。

前半戦はかんチきくんがだんとつのトップ。さすがに本部の厳しい洗礼を受けているだけのことはある。やる度ごとに腕を上げているのがよくわかった。夕食を挟んでもかんチきくんの好調さは変わらなかった。

このままいくはずはないと思っていたところ、ちょうど水入りのように「城崎夢花火」の時間になった。夏は日によって午後9時から10分間だけ花火を打ち上げているのだそうだ。

これはよく考えられている。夜も9時を過ぎようかという時間ともなれば、あまり外へ出歩くことはない。しかし花火見物となれば、「じゃ、見に行こか」ということなる。当然、花火が終わった後は、温泉街の土産物店などを冷やかしながら、ちょっとしたものを飲み食いしたりする。とかく宿に閉じこもりがちな客を外へ連れ出すには恰好の花火なのである。

他にも、木屋町小路なる横丁が新設され、いかにも若い女性向けのお店が軒を連ねていた。どおりで、若いカップルが多く見られるはずだと実感させられた。集客の工夫を凝らさなければ、たとえ昔からの温泉場とはいえ生き残ってはいけないということなのだろう。

そういう意味では、城崎温泉は確実に変わりつつあると感じた。

この花火見物から流れが変わった。かんチきくんが下位リーグ卓へと下ってきた。

手前が親で、清一色ドラ3を聴牌していたところに、かんチきくんが「勝負だあ!」と立直をかけてきた。しかし、ツモることなく親に三倍満を放銃してくれた。

ここからかんチきくんの打牌が乱れた。そのまま彼は、二度と上位リーグ卓へカムバックすることはなかった。

逆に、上位リーグに定着して和了り続けたのがシンムラくんであった。終わってみれば、トータルでトップ(+32)。以下、2位オノちゃん(+30)、3位支部長(+18)、4位ヨッシー(+9)、5位かんチきくん(+7)、6位カゲウラくん(-2)、7位オーツボくん(-18)、最下位ヤイリくん(-76)という結果であった。いつもは、神戸遠征に強いヤイリくんであったが、どうやら今回はその神通力も発揮されず仕舞いであったようである。

翌朝は、朝食前に内湯へ。かんチきくんとのんびりと露天風呂に浸かりながら四方山話をする。

この宿の朝食はおそろしくうまい。つい、ご飯を4杯もお代わりしてしまった(かんチきくんも)。この夏、さんざん飲んだビールでメタボ化したお腹がいっそう膨らんでしまった(かんチきくんも)。何とかしないといけない。

食後は、ヨッシーが持参したコーヒー。いつもそうだが、こういう事に関してヨッシーはほんとうに手回しがいい。

宿をチェックアウト後は、そのままかんチきくんを六甲まで送り、さらにカゲウラくんを大阪まで送って、ミナミまで下り、黒門市場内で遅めの昼食。

「DVDのソフトがほしい」というシンムラくんに付き合って日本橋を散策。初めて「かしみん焼き」を食した。微妙な味であった。

こうして、ようやく訪れた夏期休暇は終わった。

内田先生とのご縁で、いろんな人たちと楽しく交流するようになった。そのおかげで、今までに増して楽しい時間を過ごせるようになった。ほんとうにありがたいことである。

さて、夏休みもいよいよ最後の土日を残すだけになった。

明日は妻の誕生日。昨年は三重県に出かけたが、今年は伊豆の戸田へ行く予定にしている。このところ、伊豆がお気に入りである。十分にリフレッシュして2学期に備えたい。