スーさんの平和な週末

1月21日(月)

ワンコインで購入した『日本語練習帳』(大野晋/岩波文庫)を読んだ。その中に、「のである、のだ、を使用しない」という記述があった。以下、「のである、のだ」を使用せずに日記を記してみます。

特に、何もない土日であった。以前はそんなことは思ったこともなかったが、こんな平穏な週末がいかにも貴重な時間であるということを、最近つくづく実感するようになった。

土曜日は、午前中に部活動の指導を終え、午後から近くのホームセンターに、新聞の折り込みチラシで見た「靴ホルダー」なる商品を買い求めに出かけた。この「靴ホルダー」なる代物、説明によれば以下のような惹句が記されていた。
「棚板の間隔を活用して下駄箱に靴が2倍収納できます」
「くつ片方分のスペースに1足ずつおさまるので、見つけやすく、サッと出し入れできます」
2個セットで378円。確かに、自宅の靴箱内の靴の収まりが悪いとは常々感じてはいた。「これさえあれば、我が家の靴箱内もすっきりするのでは」と思い、とりあえず6個ほど購入してきた。

早速、自分の靴を入れようと思いきや、靴箱内の棚板のスペースがホルダーの大きさと合っていないことに気づいた。一足を互い違いの向かい合わせに入れようとするのだから、当然それなりの高さがあるということだ。仕方がないので、ホルダーに合うように棚板のスペースを調整することにした。

棚板には、小さな小石とか砂がいっぱい載っている。それらの小石や砂が落ちないようにそっと棚板を外し、雑巾がけをする。そうして、ホルダーに合うように高さを調整して靴を収めてみる。うまく収まった。惹句にあったように、確かに今まで1段に2足しか入らなかったのだが、このホルダーを使用すると、倍の4足が収納できるのである。「おお、これはいい!」と思わず独り言ちる。

こうなると、自分の靴だけでなく、妻や娘の靴も整理したくなった。幸い?と言うべきか、そのホームセンターには同様の靴ホルダーの「スリム版」も売っていた。横幅が2センチほど狭く作られている。すかさず、5個購入してきた。

自分の靴を整理したのと同様に、棚板の高さ調整をしながら、妻と娘の靴を整理していく。靴箱内がどんどんすっきりしていく。やっていて気持ちがいい。と、たぶん妻が捨てずに置いておいた娘の上靴が片方だけ出てきた。わずか20センチにも満たないものである。「そうか、こんな小さい靴を履いてた頃もあったんだ」と思わず懐かしい気分にさせられる。

なことをしていると、水道の業者さんがやってきた。実は、年末から洗面所に水漏れがあり、このところちょっとひどくなってきたので、かつての学校のテニス部教え子の父親である建設業社長さんに連絡を入れ、業者さんを派遣してもらう手筈になっていたのだ。

さすがにプロは違う。一目見て、「ああ、お湯の給水パイプの劣化ですなあ。排水の方じゃなくてよかった。交換すればすぐ直りますよ」とのことであった。「すぐに交換をお願いします」と依頼した。我が家も、築15年以上になる。さすがに、いろんなところにガタが来る時期ということなのだろう。つい先日も、居間の床の傷ついた部分を、床用の樹脂ワックスを購入して磨いたばかりだった。でも、こうして修繕していくことで、家にいっそうの愛着がわいてくる気がする。

パイプ交換も終わり、靴箱の整理も終わって晡時、いつもの旗亭「まこと」にて例会。メンバーは、オノちゃん、オーツボくん、ヤイリくんである。その際、オーツボくんが預かっていたという画伯からの手紙を拝見させていただいた。個展のご案内であった。場所は大阪。行きたいのはやまやまであるが、どうも日程が合いそうにない。何とも残念である。画伯には、お詫びのメールを入れることにした。

この日の麻雀も、東南で4回やって3勝。年始からツキに恵まれている。平和な週末であった。こんな週末が、何にも代え難い。こうして、着々と定年後に備えていく。ほっこりした気分になる。