スーさん、バカアナに怒る

12月初三(月)

久しぶりに試合のない土日。

土曜日は、午下その日休みだった妻と母を伴って弟を見舞い、晡時よりいつもの旗亭「まこと」にて小宴。そうして、いつもの雀荘に出向いたところ、何と入口に張り紙がしてある。営業できなくなった旨が記してあった。

この雀荘には、元号が平成と改められた頃からの長きにわたって通い続けてきた。最近は、おばちゃんが足を悪くして階段の上り下りができなくなったとのことで、おいちゃんが代わって面倒を見てくれていたのだが、どうやら客は週末の我々だけという状況もあり、そもそも家族麻雀の延長で始めた雀荘だったということもあって、この度店をたたむことにしたとのことであった。何とも残念なことである。

おいちゃんに今までの礼を言い、店に置きっ放しにしておいた戦録のノートを持ち出して、仕方がないので、近くの別の雀荘へ。5人だったので、東回し二抜けで6回ほど。この日は、最初の2回が最下位に沈んだが、3回目に数え役満を和了ってからツキに恵まれ、終わってみればトップの+80超。何とか支部長の面目を保つことができた。この日も沈んだのはヤイリくんとシンムラくん。特に、シンムラくんは総計がマイナ1300超。諸先輩方の厳しい洗礼に遭っているのだが、これも成長の過程よと、艱難を耐え忍んでほしいものである。

さて、日曜日は「地域防災の日」ということで、午前中は部活動ができなかった。久しぶりに晏起し、先日ダウンロードしたまま未見であった、MacOSⅩLeopardの解説VTRを見ていた。見ながら、「おおお、すんごい!」とか、「ほほう、なるほど」などと独り言ちているうちに、これは購入するしかあるまいとの結論に達した。

すぐに、「CPUワークス」のスズキさんに電話を入れた。以前、Leopardのことを尋ねた時に、「ウチにまだ1セットありますよ」と聞いていたのだ。ケータイは出なかったが、暫くして連絡が入った。「すみませ~ん。寝てましたあ。だって、ウチ日曜日休みだもん」とのんびりした声。さっそく、「あのさ、Leopard入れてみようかと思ってんの。まだ品物ある?」と聞くと、「ありますよー」とのお返事。すぐに待ち合わせの場所と時間を決めて電話を切る。

昼食後、その待ち合わせ場所へと向かう。CPUワークス事務所近くのコンビニ駐車場である。きっかり午後1時に到着すると、スズキさんの車が停まっている。プリウスを確認すると、車から降りてきた。そのまま助手席に乗り込んで、「これです」とLeopardのDVDを見せてくれた。一も二もない。すぐにその場で現金を支払う。こうやって書くと、いかにも不正な、まるで麻薬の取引でもしているかのように思われるかもしれないが、ご心配は無用である。スズキさんとこは、小売りもしているのだ。製品はもちろん新品で、ちゃんと納品書付きだったし、領収書はいいって言ったのだが、後でちゃんと自宅まで領収書を届けてくれた。

その足で学校へ向かって部活動の指導。辺りが薄暗くなる前には終わり、そのまますぐに帰ってLeopardのインストールをとも思ったのだが、しばらく試合が続いたりして行かず仕舞いで伸びてきた頭髪が気になり、いつもの理容店に連絡を入れてみると、「今なら待たずにできます」とのこと。ソッコーで向かうことにした。

帰宅後、いよいよLeopardのインストールである。DVDをセットして、インストール作業に入る。と言っても、別に何か難しい作業を行うわけではない。じっとCRTを見ながら、時々マウスをクリックするだけである。インストール完了までの残り時間が表示された。1時間38分と出た。手持ち無沙汰でTVをつけると、野球のアジア予選を中継していた。

ちょうど2回の裏くらいであった。しばらく見ていると、どうもアナウンサーの言い草が気になり始めた。やたら、「この試合に負ければ、北京への1枚しかない切符は韓国の手に渡ってしまいます!」ということを繰り返しているのだ。視聴者に危機感を醸成させ、そのまま番組を見させようという目論見なのであろうか。

「そんなにネガティブなことばっかり言うなよ」と、多少の不快感を持ちつつ、さらに中継を見ていた。試合は、終始日本がリードを保ちつつも、韓国も必死に食い下がって好ゲームとなった。日本のピッチャーが交代した。中日の川上である。その川上がヒットを打たれた。すると、そのアナウンサーは、「川上、ピンチを迎えましたあ!」と仰有った。おい、たかが1本ヒット打たれただけだろ?なんで、どこがピンチなんだよ?と、だんだん聞いてて腹立たしくなってきた。なんでこうやって危機感を煽り立てるようなことばっかり言うんだあ?もちろん、その間に「今日ここで負ければ、日本の北京出場はありません!」を繰り返すことを忘れない。アホか、こいつ。

Leopardのインストールは続いている。このバカアナの中継を聞くのも気分が悪いので、風呂に入ることにした。それにしても、スポーツの中継って、いつからこんなにアナウンサーが絶叫したり、不安感を煽り立てるようなことばかり言ったりするようになってしまったのだろう。ラジオ中継じゃないんだから、不必要なことは言わなくてもいいのだ。私見では、どうもJリーグとか、サッカーの中継をするようになってから、特に民放を中心に「絶叫・不安扇動型」中継に終始するようになったような印象である。よくない。

風呂上がり、笹カマを柚ぽんで食しながらビールを飲んでいると、ようやくLeopardのインストールが終わった。「おおお、待っていたのだ」と、すぐに新しいドックからSafariとかを立ち上げてみる。いい感じである。コンピュータが新調されたような感じだ(OSをバージョンアップしたのだから当然である)。

野球の試合は、最後まで緊迫したまま上原の出番。その上原が見事なピッチングで三者を打ち取ってゲームセット。試合後の星野監督の、選手を讃えるインタビューが印象的だった。程度の差こそあれ、同様にスポーツの監督をする身である。人ごととは思えない。さぞや、気を揉んだ試合であったろう。不快なアナウンサーのことは、この星野監督のインタビューで全て帳消しとなった。

よしよし、野球も勝ったことだし、そろそろ寝ようかと思っていたら、2階から妻が布団乾燥機を持って降りてきた。「ねえねえ、これ、壊れちゃった。コンセント挿そうと思ったらいきなり火花が飛んだのよ」とのこと。というわけで、今日は帰り道にKジマ電器に寄って、布団乾燥機を購入するついでに、バックアップ用HDドライブも購入してきた。何せ、LeopardにはTimeMachineなる機能が付いていて、どんどん自動的にバックアップを作成してくれることから、うっかり消去したファイルなども、この機能のおかげで復活させることができるのだ。

というわけで、現在もそのドライブがせっせとバックアップを作成中である。おっと、今日は野球の台湾戦だった。昨日のバカアナが出ていないことを祈りつつ、今から中継を見ようと思う。