スーさんのとっても濃い日々

10月15日(月)


週末の土曜日は、新人戦の個人戦版ともいうべき第61回市民スポーツ祭ソフトテニス。中学の部は、市内各校(ただし、旧浜北市は除き湖西市を加える)から、最大5組ずつ参加してのトーナメントである。この大会は、県西部地区大会の予選を兼ねていて、男子は32組が出場できる。男子の参加組数は163組だから、3試合(シードは2試合)勝てば出場が決定である。


本校も、ご多分に漏れず5組フル・エントリーしていた。ただし、5番登録は1年生ペアである。今年の1年生にはジュニアの経験者はいない。夏休み、上級生に叱咤されながら必死に練習に食らいついてきた経緯もあり、その成果を問う意味でも、「1回勝てば合格」とエントリーしたのである。


当日、ドローを見ると、本校の大将ペアが第1シードであった。シードは、資料にするものがなかったとのことで、今夏の中体連県大会に出場した2年生を優先的にシードしたとのことであった。ところが、2年生ペアで県大会個人戦に出場したペアは本校の大将ペアのみだったということで、栄えある第1シードを穢すこととなったのである。


本校の1〜3番登録ペアは、3組ともシードされていた。1回戦があるのは、4,5蕃登録ペアである。幸い、両ペアとも初戦は難なく突破することができた(1年生ペアの相手はラッキーなことに同じ1年生だった)。しかし、(これは組み合わせ上当然のことなのだが)2回戦はシードペアとの対戦になる。ここを切り抜けるのが難しい。上位シードではないにしても、各校の大将ペアとの対戦になるからだ。


案の定、両ペアとも2回戦で敗退してしまった。4番登録の前衛選手は、それなりの技術も持っているのだが、どうやら勝ちたいという気持ちが空転してしまったようで、いつもならしないようなミスを繰り返しての敗戦であった。今後のいい反省材料になったことと思う。1年生ペアは、第2ゲームこそ競ったものの抵抗もそこまで。結局ストレート負けであった。まあ、技術的なことを考えれば、こんなものなのだろうと思う。


3番登録のペアは、何とか3回戦を突破して、地区大会出場権を得た。しかし、それで安心してしまったのだろうか、続く4回戦はゲームカウントをリードしながらタイブレークに追いつかれ、そのタイブレークも前衛選手が正面に来たボールをボレーミスしたりして、流れを取り戻せないままの敗戦となってしまった。いつも校内試合では、2番登録のペアとほとんど同レベルの試合ができていただけに、何とも残念な結果となってしまった(しかし、この負けた相手は優勝した)。


2番登録ペアは、多少もたついたところもあったものの、何とかベスト8まで勝ち上がってきた。準々決勝は、先日の団体戦で対戦して敗れているK中の大将ペアである。二人して「リベンジする!」と意気込んでいた。その気迫が相手に伝わったのだろうか、相手後衛のボールがコートに入らない。団体戦の時にはいい動きを見せた相手前衛も、この時はほとんどポイントすることができなかった。結果、ストレート勝ちであった。これでベスト4。


続く、準決勝の相手は、団体戦で本校の大将ペアが対戦したF中の大将ペアであった。「ここまで来たら決勝まで行くぞ!」と勢いよく出ていったのだが、第1ゲームを接戦の末に落としてしまう。いつもは、こういう展開になると、勢いが萎んでしまって敗戦というパターンが多かったのだが、この日の彼らは違った。続く第2ゲームから立て続けに3ゲームを連取して勝ち、決勝戦への出場が決まったのである。


さて、大将ペアの方はというと、さすがに初戦から第1シードらしい堂々たる試合ぶりであった。失ゲームはもちろん、失ポイントもほとんどなくベスト8入りを果たす。その準々決勝の相手、硬式テニス経験者として1年生の時から話題になっていたC中の大将ペアであった。ひたすら相手前衛のダウン・ザ・ラインに打ち込んでくる嫌な相手であった。しかも、そのサイドにプレースメントしたボールが決まると、「カモ〜ン!」とか言ったりして、思わず「キミ、外人?」とか言いたくなってしまうような選手なのだ。


本校の大将前衛は、もちろんそんなことは知っていた。ゲームが始まった。案の定、来るわ来るわ、取られても取られても前衛のところに打ってきた。多少はミスしたボールもあったが、大将前衛はうまくボールを処理して第1ゲームを取った。ベンチ戻ってきた大将前衛は「いやあ、来ますねえ、こんなボールもサイドにくるのかよって感じです」と言っていた。とにかく、しっかり守ってろよと言って送り出す。後から考えると、このアドバイスが失敗であった。


第2ゲームは接戦になった。ウチの大将後衛も、負けじとスピードボールを打ち込んでいった。力勝負の感じになってきた。本校ペア優勢のままに進行するのだが、ゲームが取れない。結局、最後は焦れた本校ペアがミスを繰り返して、このゲームを落としてしまう。これで流れが変わった。第3ゲームは、相手後衛が神懸かり的なショットを次々と繰り出すようになって取られ、第4ゲームも動けなくなった本校前衛のサイドにプレースメントされてゲームセット。


観客席からどよめきが起こった。第1シードが負けるというのはそういうものである。敗戦の原因として考えられることはいくつかあった。負け惜しみを言うわけではないが、まだ秋の段階である。第1シードで優勝したりすれば、そこは中学生、どうしても憍慢の心が忍び寄ってくることは避け難い。敗戦は、それを今後の糧とすれば意義あるものとなる。そうやって、来年の夏までにレベルアップを図っていけばよいのだ。それにしても、悔しい敗戦であった。


試合の方であるが、当然そのC中ペアが決勝まで勝ち上がってくるものと思っていた。ところが、本校ペアとの対戦にすべてを使い果たしてしまったためか、準決勝はタイブレークの接戦になった。途中、C中の前衛選手の足が痙ったらしく、試合は中断。何とか再開されたが、C中ペアはそのまま敗退してしまった。ったく。ウチとやるときだけは「喧嘩テニス」で向かってきて、望みどおり第1シードを倒したと思いきや、すぐに敗戦とは。そのままちゃんと優勝しろよ、って悪口の一つも垂れたくなってしまう(でも、このペアが優勝しなくてよかった。だって、マナーが悪いのである。ちなみに、このペアは3位決定戦でも負けた。ホントにいい迷惑であった)。次回対戦したときには、きっちりお返しさせてもらうことをここに誓っておく。


拍子抜けしたのは、その前に決勝進出を決めていた本校の2番登録ペア。「あれ?同士打ちだと思っていたのに」と言いつつ決勝戦に臨んだ。その決勝戦、試合は相手のペースで進行した。途中、本校ペアが盛り返して決着はタイブレークに。しかし、そのタイブレークは、要所で相手前衛がいい動きとポジション取りから連続してポイントを重ねる。本校ペアは、そのまま流れを取り戻せないままに敗戦、準優勝に終わった。それでも、大将ペアが負けた分を十分補ってくれた。その健闘を称えたい。


晡下より、いつもの旗亭にてお疲れさま会。いつものメンバーが揃い、松茸のホイル焼きなどに舌鼓を打ちながら、しかし「くやちい〜!」などとも言いつつ杯を重ねる。終宴後はいつもように麻雀。試合に負けたからか、麻雀は好調であった。トータルのプラスはこれで900超。どうやら、年間王者連覇が視野に入ってきた感じがする。


さて、試合が一段落した今週は、佳事が目白押しである。週半ばは、ちょうど2年生が宿泊訓練に出かけている(手前は2年生の国語を担当しているので、その間は授業がないのである)ことを幸いに、2日間の休暇をいただくことにした。詳細はちょっとここでは言えないが、来月予定していたことが試合やらテストの関係やらで実施できそうにないので、それを授業等に最も支障のないこの時期にずらしたのである。


週末の金曜日から3日間は、この浜松にて、全日本ソフトテニス選手権大会(天皇杯・皇后杯)が開催されるのだが、その競技役員として大会に参加することになっている。役員仕事の合間に、日本で最もレベルの高い試合を見られる。何とも楽しみである。


さらに、その間を縫って、土曜日の昼前からは「小林秀雄賞受賞記念 内田樹先生を囲む会」に参加するため、浜松支部総勢7名で神戸まで行くことになっている。本部連盟のみなさんにお会いできるのはもちろん、宴会場がアオヤマさんお薦めの神仙閣と聞き、今からその料理も大いに楽しみにしているのである。おっとその前に、本部からは「支部の出し物を」を言われているので、その練習もしておかなくてはならない。「濃い」1週間になりそうである。