二学期が始まってしまった

9月3日(月)

2学期が始まってしまった。

夏休みが終わってしまう昨日の夕方の、得も言われぬ寂しさを何と表現しよう。

それより、毎年のことだが、「明日の朝はちゃんと起きられるだろうか?」と、まるで子どもたちが心配するようなことを案じてしまうのであった。

風の便りに、8月29日から2学期という学校もあるやに聞いた。北国の学校ならいざ知らず、温暖なこの静岡県でか?言語道断であろう。だいたい、始業式や終業式をそれぞれの学校で独自に決めるのが「学校の特色を出すこと」などと、真剣に考えているヒトとかいるのであろうか?まさかね。授業時数の確保は大切だけど、夏休みを短くすることで帳尻を合わせなくてもいいと思うのだが。

久しぶりにスラックスを履いてみる(夏休み中は、部活の指導がほとんどなのでハーパン&Tシャツという毎日でした)と、うう、胴回りがく、苦しい。どうやら、夏休み中のビール大量摂取により、かなり胴回りがメタボ化しているようなのである。また、夏休みは給食がない。いきおい、昼食は学校近くの飲食店にて摂取することになる。そうすると、つい食べ過ぎてしまうのである。それも、メタボ化に一役買っていると思われる。2学期の始業式は、「何とかこれ以上のメタボ化は阻止しなければならない」という決意を新たにする日でもあるのだ。

その夏休みが終わらんとする8月最後の週末は、妻と二人で伊勢鳥羽方面へ小旅行に出かけていた。妻の休みが、たまたま8月31日と9月1日が連休になったということもあって、「じゃ、ちょっとした旅行に行こっか」ということになったのである。

お盆の後で宿を取ったのだが、「R天トラベル」を見ていたら、「遅い夏休みに泊まる宿特集!」などという謳い文句が目についた。覗いてみると、いろんな宿が紹介されていたのだが、中でも、「花と光が織りなす心温まる空間。相差という漁師町に、隠れた大人の和宿」という惹句の、三重県相差(おうさつ)というところにある「重兵衛」という民宿旅館は、今年の5月に改装したばかりなのだが料金がリーズナブル、料理も美味しそうということで、「ここだあ!」と即決したのであった。

妻と二人で旅行に行くのは、昨年秋の伊豆松崎大沢温泉行以来である。不肖の妻は、こういう旅行をするときには、「ここにしよ」とかそういう注文を一切つけない。今回も、「どこ行くの?」などという質問はなかった。どんなところへ行こうとも、「へえ、ここいいとこじゃん」とか言いつつ、とにかくそれなりの満足感が得られるヒトらしのである。だからこそ、いい加減な場所は選べないということもある。

31日、プリウスを駆って、東名から伊勢湾岸道、さらに東名阪から伊勢道へ。途中、昼食を伊勢神宮内宮の参道門前町をなしている「おはらい町」と、伊勢名物「赤福」本舗を中心とする「おかげ横丁」あたりで昼食を、と考えていた。しかし、どこも結構混んでいて、落ちついて食事もできないような感じだったので、ひととおり歩いただけでそこはスルーし、そのまま鳥羽へ行って、鳥羽駅近くで何か食べようということになった。

ところが、鳥羽のミキモト真珠島近くの駐車場へ到着したとたん、雷が鳴って豪雨に見舞われる。ちょっと車から出ようかと気にはならないほどの雷雨である。多少小止みなったところで車から出て、近くの和食処へ。これも名物の「てこね寿司」と「伊勢うどん」のセットを注文してビールを飲む。このセットはなかなかいける。

昼食を食べ終わって外に出てみると、雷雲は去って青空が覗いている。「せっかくだから真珠島見てく?」と妻に言われ、入口まで行ってみると、何と入場料が1,500円である。受付のお姉さんに、「もちょっと安くなんないんすか?真珠とか中で買いますからあ」などと言ってみると、「JAFの会員証とかお持ちですか?」と宣わる。「ありますよ、車の中ですけど」と答えると、「じゃ、わざわざ取りに行ってもらうのもなんですから、割引しますね」と言ってくれた。いやあ、いいお姉さんであった。

妻は、真珠のアクセサリーは持っていないとのことであった。「買えばいいじゃない、どうせ誕生日ってこともあるでしょ?」と後押しし、ちゃんと全国のミキモトでメンテしてもらえる刻印のあるネックレスを購入することにした。うれしそうであった。

鳥羽から宿のある相差までは、妻の運転である。程なく到着する。HPに違わぬ、きれいな宿であった。ここの売りは、何と言っても料理である。夕食は、鯛・アワビ・伊勢エビの造りを中心に、出された料理を二人ですべて平らげてしまった。それほど美味な料理であったということである。心ゆくまで堪能して、そのまま部屋に戻って意識不明となる。
翌日は、パールロードから見られる展望を楽しみながら、鳥羽に出て買い物。さらに、伊勢の老舗のうどん屋である「河崎屋」で昼食。今まで、「伊勢うどんはいまいち」と思い込んでいた臆断を恥じた。それなりのお店ならば美味しく食べられるということなのだ。昼食後は、(またビールを飲んでしまったので)妻の運転で、午後3時前に浜松へと戻る。よい旅であった。

で、自宅で旅装を解いていると、シンムラくんがやってきた。この日の夕方から、静岡市にて催される高体連ソフトテニス部の先生方との懇親会に参加する予定だったのだが、あまりにも時間が早すぎる。「あれ?待ち合わせは4時じゃなかったっけ?」と言うと、「え?ヨシダさんももうこちらに向かってるんですけど」と言うので、時間の打ち合わせをしたはずのオノちゃんに連絡を入れると、どうやら連絡がうまくいってなかったということがわかった。とりあえず、3時半に出発ということで再確認する。

静岡市で夕方から始まった宴会が終わった後は、K学園高のスガイくん、同じくK学園高男子ソフトテニス部顧問のハラくんらと卓を囲む。そのハラくん、以前浜松に来たときにも無類の強さを発揮したが、今回は何と「字一色」!を和了ったのだ。手前は、字一色を初めて見た。驚きであった(一緒に囲んでなくてよかった)。

場替えして(人も入れ替えて)臨んだ第2対戦、今度は先ほどハラくんが座っていた同じ場所で、今度はスガイくんが国士を和了った。フリ込んだのはオノちゃん。その場はオノちゃんが最下位であったのだが、最後の最後にとんでもないフリ込みが待っていたのであった。「泣きっ面に国士」と、力なくつぶやくオノちゃんであった。

こうして夏休み最後の日曜日が終わったのである。今年の夏も、いい夏休みであった。こういう生活をしているから、休み明けは、また普段の生活にちゃんと戻れるかどうか不安に思ってしまうのである。さて、明日からは授業だ。がんばろ(やや力なし)。