私、アップルの回し者ではありません

1月16日(月)

もちろん、私はアップルの回し者などではないのだが、この10年の間が「ITブランク」などとも形容できようことは、Mac miniを使用する(正確にはアプリケーションを使用する)ほどに、その実感が増していくばかりである。

もちろん、その間もPCを使用して仕事はしていたのだし、インターネットも閲覧していたわけで、新しいIT環境にまったく馴染みがなかったというわけではない。今回の驚きは、音楽など趣味の分野でのITの進歩についてである。

たとえば、iTunesの中の「ラジオ」である。手前は、不覚にもインターネットでラジオが聴けるなどとは思っていなかった。

アップルの説明によれば、以下のとおりである。
“ご家庭のオーディオセットやステレオコンポで、お気に入りのFMやAMラジオを聴いて楽しむことがあると思いますが、これらのラジオステーションは放送電波で信号を送信しているため、電波の届く範囲という制限があります。しかし、iTunesでは、全世界のインターネットラジオステーションを聴くことが可能です。ブルースからポップスまでのあらゆるジャンルが揃っています。
インターネットラジオのチャンネルは、インターネットからユーザのコンピュータに、デジタルミュージックを一連のデータの流れ(ストリーム)として配信するため、「ストリーム」と呼ばれています。高音質のストリームでは、より多くのデジタル情報を配信しているため、より高速なインターネット環境が必要となります。iTunesのリストで、高い数値のビットレートが表示されているものは高音質ストリームです。”

説明にあるとおり、あらゆる音楽ジャンルの配信がされている。

手前のお気に入りの「ストリーム」は、InfiniteClassical.comである。192ビット配信だと、すばらしい音質でクラッシック音楽が楽しめる(時々「接続速度が遅くなりましたので…」と中断することもあるけど)。しかも、FMラジオのようにパーソナリティがいないから、音楽だけが次々と配信されていくのである(それを聴くために、PCに接続するためのミニスピーカーセットも購入してきました)。

もちろん、流れている曲目については、指揮者や演奏者までがちゃんと画面に表示されるし、これもiTunesの中の「ビジュアライザ」なる機能を使用すれば、音楽に合わせて画面に視覚効果が表示される。

これがまた、何とも摩訶不思議な代物である。

まるで、映画『2001年宇宙の旅』の有名なシーン、ボーマン船長の乗ったスペースポッドが巨大なモノリスの「スターゲート」に吸い込まれていく場面のよう、とでも申せばどんなものかが想像されようか。

よく見ていると、その視覚効果は音楽に合わせて変化していっているようにも思われてしまう(実際そうなっているのどうかは寡聞にして知らない)。

昨日も、炬燵に入って何やら書きものをしていた手前の娘が、ベートーヴェンのピアノソナタがかかると同時に「ん?」とPCの方に向き直り、画面で展開されていた「ビジュアライザ」をじーっと黙って見ていたのである。曲が終わると同時に「この画面見ていると、中に吸い込まれてく感じがする」と言っていた。まさに、「ミュージック・モノリス(?)」または「スターゲート・ミュージック(?)」なのである。

もう一つは、「ウィジェット」のことである。

これもアップルの説明によれば、
“ウィジェットはJavaScriptで書かれた小さなアプリケーションで、ちょっと楽しんだり、便利な機能を使うために用意されています。世界時計やカレンダー、アドレスブックをチェックしたり、計算機やスティッキーズなどを利用できます。また、計算機、iTunesの再生コントロール、アドレスブックを使った住所検索など、よく使う機能に手際よくアクセスするのにも役立ちます。”
とある。

キーボードのF12キーを押すと、一瞬のうちに「ダッシュボード」なる場所に格納されているウィジェットが画面に現れる。手前は、「カレンダー」・「時計」・「浜松の週間天気予報」・「日本列島の衛星写真」・「ミニWebブラウザ」・「香港のWebカメラ」をデスクトップに置いている。
中でも、以前二度ほど訪れ、その雑多で「危ない感じ」と夜景の美しさに、何とも言えない魅力を感じた香港がリアルタイムで見られるWebカメラは、ちょっとお気に入りなのである(けして美しい夜景が見られるわけではありませんが)。

アップルのホームページからは、フリーウェアとして提供されている様々なカテゴリー(情報、ニュース、スポーツ、ビジネス、海外、計算機&単位変換、映画&テレビ、交通、音楽、検索、トラベル、ネットワーク&セキュリティ、ショッピング、Webカメラ、ゲームなど)のウィジェットをダウンロードできる。

ちなみに、手前は「地球から見える現在の月面」、「現在の地球上の日照範囲」、「道路交通情報」などもダウンロードしてみた。どれも、仕事などには「なくてはならないもの」ではないのだが、「あると何となくうれしくなったり、へえ便利じゃんって思ったりするもの」であることだけは確かなのである。

語り古されたことであるが、Macにはそんな「遊びゴコロ」のあるところがいい。「同じ仕事するんならちょっと楽しんでやりましょうよ、仕事の合間に誰も知らない現在の太陽黒点とか見れたら息抜きになったりするでしょ?ましてや家庭で使うPCならよけいにそんな楽しみのある方がいいじゃない」って感じなのである。

かくなる上は、iSightも購入してビデオチャットにも挑戦してみようか!って何のことかわからないですよね?

いやはや、Mac miniとOSⅩTigerのおかげで、一気に「IT達人」になろうかという勢いなのである(ウソだけど)。