ぼくのプリウスちゃん

9月23日(金)

古い話で恐縮だが、「ウルトラセブン」に出てきた「カプセル怪獣」なるものをご存じだろうか。

モロボシ・ダンが何らかの事情でセブンに変身できなかったりするときに、セブンの代わりに戦う役目を担っている怪獣である(もちろん、セブンほど強くはない)。

確か3匹いたと記憶しているのだが、そのうちの2匹しか名前が思い出せない。

とにかく、セブンの命令のままに動いて戦う、いわばセブンのパートナーとでも言うべき従順な怪獣たちであった。

名前を覚えている1匹は「ミクラス」、もう1匹が「ウィンダム」である。

手前が昨日まで乗車していた車は、上記のカプセル怪獣のうちの1匹と同名であった。セブンのカプセル怪獣と同様に、きわめてオーナーに従順なよいクルマであった。

走行距離は10万キロを超えているが、タイミングベルトを換えただけで、エンジンは頗る好調、特別に買い換える理由とてなかったのであるが、以前の日記(6月28日)にも書いたように、原油の高騰によるガソリン代の値上げで、リッター7キロほどしか走行できない「ウィンダム」では燃料費がかかりすぎるという主な理由から、今回ハイブリッド車へと買い換えることとは相成ったのである。

発注したのは7月中旬であった。その時のクルマ屋さんの話では「早ければ8月の終わり頃には納車できると思います」とのことであった。

「そうかよしよし、うまくいけば夏休みの終わりには新しい車に乗れるんだあ」と密かにほくそ笑んでいたのもつかの間、8月のお盆明けには「すみません、納車は9月の中旬になりそうです」との連絡が入った。

「そうかあ、やっぱりオイラと同様の考えで、ハイブリッド車を注文した人たちって多いんだあ」と納得し、納車予定日の9月15日を楽しみに待つことにしたのである。

その日が近づいたある日、件のクルマ屋さんから「何度もすみません、もう2~3日遅れそうなんですけど」と連絡が入った。

もしも15日に納車されれば、17日から予定されていた甲南合気会の夏合宿には、そのハイブリッド車(プリウス)で参加しようと思っていたのだが、これで参加を見合わせなければならなくなってしまった。浜松から神鍋高原までは往復約900キロ。プリウスなら、たぶん途中給油なしで十分往復できる距離だろうから、慣らし運転するにはちょうどよい機会だとは思っていたのである。

それでも、「じゃあ17日からの3連休のうちのどこかくらいになるってことだろ?いいじゃない連休中に乗れるんだから」と一人で納得し、指折り数えて納車の日を待ったのである。

しかし、「まことに申し訳ないのですが、まだあと1週間ほど遅れそうなんです」との連絡が入る。

ううう、待ち遠しい。

納車が遅れている理由は、個人でプリウスを購入する場合に供出される20万円弱の行政補助金関係書類の審査に時間がかかっているらしい。

「ええい、こんなことなら20万円などいらんわい!とっとと納車しやがれ!」などとは申すまい。20万円あれば、そのぶんオプションでいろいろと付属品を注文することができるのである。

結局、納車は22日の夜になると確定。

この日、本校は体育大会で、夜はその打ち上げ宴会があったため、何とか納車を翌日にしてもらえないかとお願いしたのだが、23日はクルマ屋さんの都合が悪いとのことで、結局手前が不在のまま妻が車を受け取ることになった。

その22日、打ち上げは1次会で早々に切り上げ、すぐに帰宅する。自宅近くになってそろそろと車庫を覗いてみると、いたよいたよいましたよ、白のプリウスちゃんが。

「おおお、待っていたのだよ」と思わず声を掛けてしまう。

「まさか乗るんじゃないでしょうね」と詰る妻からキーを受け取り、「それでは」と乗り込んでみる。うう、新車の匂いがする。

しかし、どこから侵入したか蚊がうるさく手前の周りを飛び回っていたため、「じゃまた明日ね」と運転席から降りる。

翌日(って今日だけど)、取扱説明書にざっと目を通し、シートのビニールカバーやらを取り除け、必要品をグローブボックスやラゲッジへと収め、CDを入れて、さっそくまずガソリンを給油しに行く。

満タンは45リットル。さて、これでどのくらいの走行距離になるのか楽しみである。

午後からは部活動指導のため学校へ。

ファースト・インプレッションは、「エンジンを始動したかどうかがよくわからない」こと。
また、「アクセルのちょっとした踏み方次第で燃費がずいぶん変わるということを実感した」こと。

これからいろんな感想が出てくると思うので、随時報告させていただきます。

それにしても、ああ、プリちゃんカワイイ!