だって、暑いんです

7月17日(土)

市内大会と学期末成績処理が終わって、ほっと一息。

それにしても暑い毎日が続いている。

「例年だと、もう夏休みに入っているのになあ」とぼやきの一つも言いたくなる。

何故に今年は夏休みに入るのが遅いのか?

それは、「授業日数確保」のためです。

中学校においては、各学年とも年間最低980時間の授業を実施しなければならない(「学校教育法施行規則」による)。

もちろん、学校行事等で授業を行わない日もあるので、その分も考慮しながら余裕を持って980時間をクリアできるよう教育課程を編成している。

学校週5日制の完全実施に伴い、それまで授業を実施していた土曜日の授業時数である70時間をどこかで確保しなければならなくなったため、いきおい年間授業日数が増えたというわけなのである。

ちなみに、浜松市においては、年間200日の授業実施日を設定している。

これでも、周辺市町村に比較すると少ない方なのである(他市町村は本市より4~6日多い)。

学期の決定は、平成10年の「学校教育法施行令」の改正により、都道府県教育委員会ではなく市町村教育委員会が定めるようになった。

したがって、同じ県内公立中学校でも年間授業日数に差があるということが出来してきたのである。

これについては、今後多少とも問題となるところがあるのである。

「合併」のことである。

浜松市も、来年には周辺市町村との合併が決定している。合併の暁には、当然周辺市町村と年間授業日数の摺り合わせを行わなければならない。

さらに夏休みに入るのが遅くなる、ということも考えられるのである。

授業日数確保のために、年間授業日数を増やすのはまあいいんだけど、夏休みに入る時期を遅らせるというのは、手前はあまり賛成ではない。

だって、教室が暑いんです。

日中、35度を超えるような気温では、座っているだけでたらたらと汗が滴り落ちてくるのである。そんな教室で、「さあ、因数分解やってみようねー!」などと宣わったところで、生徒たちからはうんざりした表情しか返ってはこないのである。

今では、大概どこの家庭でもエアコンが設置されている。

子どもたちは、生まれた時から夏はエアコンの完備した快適な環境の中で生活してきたはずである。

教室にもエアコンが完備されているのであれば、いくら35度を超えようが授業することは可能である。しかし、残念ながらほとんどの公立中学校は教室にエアコンなどない。

エアコンの快適さに慣れた子どもたちに、真夏日エアコンのない教室で授業を受けさせることは、もはや苦行以外の何ものでもないのである。

そもそも、夏休みは「暑くてとても授業にはならないから休みにしようね」ということで決定されたのではあるまいか?

授業日数の確保はもちろん大切なのであるが、そのために夏休みを削減することには、かような理由から反対を表明したいのである。

塾の「夏期講習」だって、「志望校合格のため、手前共の塾では劣悪な環境の中でも耐え得る心を鍛えようと、敢えてエアコンのない教室で講習を行うことにしました!」って言ったって、受講希望者は決して集まらないであろう。

ともあれ、今月24日からはようやく夏休みである。だけど、来年はどうなるのかなあ。

お話変わって、内田先生の新刊『街場の現代思想』、12日の発売以降書店を何軒かまわってみたのだが、置いていないのである。まったく、これだから地方の書店は困る。

ふだんなかなか手に入りにくい本はアマゾンで注文するのだが、そのアマゾンも『街場の現代思想』は、「お届けまでに4~6週間ほどかかります」なのである。

どなたか、浜松で『街場の現代思想』を置いている書店をご存じの方はいらっしゃいませんか?

ちなみに、手前は「東海地区販促員」を担当させていただきます。って、手前が入手できないのに、販促員もなにもあったものではないのである。内田先生、すみません