岡、エースをねらえ!

7月6日(火)


いよいよ中体連夏季市内大会が始まった。

例年、浜松市は夏休みに入ると同時に市内大会が行われていたが、今年は試合会場が他の大きな大会と重なったりして確保できないため、7月第1週からの大会とは相成ったのである。

この中体連夏季大会は、中学校の運動部活動においては最重要視されている大会である。

なぜなら、中学3年生にとっては、最後の大会になるからである。そして、この大会こそは郡市大会を経て、県大会、ブロック大会、そして全国大会へとつながっている大会だからである。

もともと部活動は、教育課程外の活動である。

しかし、その活動は、教科等の学習では身につけることのできない活動であることや、主体性の発揮、実践的な取り組み・体験学習、集団の中での人間関係の構築など、「生きる力」を育むうえで、きわめて有意義であるとも考えられている。

だから、指導要録にも、部活動に関する記録は当該児童生徒に対するその後の指導にとって意味ある情報となるとして、その顕著な実績については記載するようになっているのである。

さて、浜松市中学校ソフトテニス大会は、男女の個人戦(ダブルス)から始まった。

市内各中学校から6組ずつ、計162組が参加してのトーナメントである。

県大会へは、第15位までが出場できる。

本校の選手は、すべて2回戦からの出場なので、4試合勝てばベスト8に入って、県大会への出場が決まるのである。

目標は、参加した6組すべてが県大会に出場すること。すなわち、「ベスト8に6組、さらにベスト4を独占、決勝は同士討ち」であった(欲ばりだねえ)。

試合が始まった。

2回戦からの登場となると、初戦までの待ち時間が長い。開会式は8時半に行われたのだが、試合までの間集中力が途切れないようにしておかなければならない。

まあ、本校の選手たちはけっこう試合経験を積んでいるので、そのあたりの調整はうまくできるだろうと思っていた。

それぞれの組が順調に勝ち上がっていく中、1組が初戦で敗退してしまった。

実力はあると思うのだが、試合でそれを発揮することはなかなか難しいのである。

さらに、もう1組もベスト8をかけて敗退(この組は、その後順位決定戦に廻って、何とか13位で県大会出場が決まった)。

これでベスト8に残ったのは4組。しかし、準々決勝で2組が同士討ちとなってしまった。

ベスト4には3組が残った。これで、優勝できずに2,3,4位で終わってしまうことほど情けないことはない。

準決勝は、またもや2組が同士討ち。接戦となったが、第1シードのエースペアが勝って決勝へ。準決勝のもう1試合は、本校ペアが圧倒的にリードして、マッチポイントを10回以上握りながらも最後が取りきれず、逆に相手に追いつかれて結局敗戦。この組が勝っていれば、決勝は同士討ちとなるはずであった。

まあ、同一校による決勝戦は盛り上がらない。そういう意味では、違う学校同士による決勝になってよかったのかもしれない。

だけど、「これで負けたらどうしよう、相手は逆転勝ちしてノリノリだからなあ」と心配になる。

その決勝戦、第1ゲームが山場となった。やはり、相手はかなりいいボールを打ってくる。互いにきわどいボールのせめぎ合いが続いて、ゲームポイントを取ったり取られたりしながら、ようやく本校のエースペアが1ゲームを奪取。これで、たぶんストレート勝ちするだろうと思った。

予想どおり、以下のゲームは特に競り合うこともなく、マッチポイントは相手後衛の打ったボールがアウトしてゲームセット。本校の2年連続個人戦優勝が決まった(カップを持ち帰ることができてホッとした)。

優勝したペアを含めて、本校の選手たちはそれぞれ3,4,8,13位で、計5組が県大会個人戦へと出場できることになった(15分の5、すなわち浜松市から県大会個人戦に出場する組の3分の1が、本校選手で占められることになったというわけである)。

試合後は、保護者を囲んでの祝勝会。試合中は昼食をとることも儘ならかったため、ビールが腑に染み渡る。

でも、監督をするのは本当に疲れる。いつも、「負けるかもしれない」と心配しつつ子どもたちの試合を見ているというのは、心底疲れる。

もうそろそろ監督も引退の時期なのかもしれない。

いやいや、まだ次の日曜日には団体戦が残っている。そんなことを言っている場合ではないのだ。

というわけで、成績処理と大会が重なって息も絶え絶えになりつつも、我が身を叱咤激励し、暑さと湿気の多さにもめげずに毎日を送っているのであります。

そう言えば、優勝したペアを含め、県大会に出場する子どもたちは、昨夏内田先生が本校を訪問されて合気道の講習会をされた際に受講した子どもたちであった。

試合を待つ間、ラケットに「気を通す」ようなことをしている選手もいた(気持ちを落ち着かせるための方法として「そういうのもあり」って教えたんだけど)。

そういういろいろな経験が実っての今回の成果であろう。

次の団体戦もがんばります。