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金曜日はフライデー

6月17日(金)

大学キャンパス内のあるレストランは、毎週金曜日に「金曜日はフライデー」を合言葉にして、揚げ物の日替わりランチメニューを出す。揚げ物の内容はサーモンフライだったり、エビフライだったりチキンカツレツだったりする。季節によってはカキフライが出ることもある。以前はときどき食べに行ったものだが、ここ一年くらいはまったく足を運んでいない。

そのような話はどうでもよくて、僕は信号待ちをする亀についての続きを書かなければならないのである。別に書かなくても良いのだが、これは珍しい経験であることには間違いないし、もしこれを読んでくださっている誰かが、交差点で信号待ちをしている亀に出会ってしまったときに必要以上に驚かないように、やはり僕はここにその詳細について記しておかなくてはならないと思うのである。

それにしても、信号待ちというものはなかなかじれったいものである。だから僕はよく信号無視をする。歩行者用の信号機に赤信号がともっている交差点で、車の行き来がなくなった隙をつき、右左をささっと確認して小走りに横断歩道を渡る。小学生の頃、同級生の平沢は僕に突然聞いた。
「ゆうちゃん、一生のうちの信号待ちの時間て合計するとどのくらいだか知ってる?」
「知らない。どのくらいなの」
「半年だって」
小学生の僕はこの「一生の信号待ちの時間は半年もある」という事実にびびり、それ以来、無視できる信号は無視して生きて行こうと決意した。よく考えると、人の一生における信号待ちの時間などというものは、どうやって算出した数字なのか信憑性に欠けるものなのであるが、それを初めて聞いたときには妙な説得力を感じ、僕はまるっとその話を信じてしまった。
というわけで、その話を聞いて以来、僕は20年以上にわたって信号無視を繰り返してきた。ほとんどの場合は何の問題もないのだが、困った事態に遭遇したこともある。

車の往来が途絶えた隙を突いてタイミングよく信号無視をしようとすると、僕の横でボーっと突っ立っているおばさんが、僕が道路を渡ったのを見て、信号が青に変わったのと勘違いしてふらふらーっと交差点に歩き出し、車や自転車に轢かれそうになるのである。

これは一度ではなく何度か経験がある。信号が変わったのを確認しないおばさんが悪いのだが(なぜか、この事態に巻き込まれるのはいつもきまって50から60歳代以上のおばさんなのだ)、その一連の出来事を誘発したものとして、少しの責任を感じ、胸が痛む。幸いにして今まで事故にまで発展したことはないが、それ以来僕は、おばさんと一緒に信号待ちをしているときは、できるだけ信号無視をしないことにしている。横におばさんが立っていて、しかも僕が急いでいてどうしても信号無視をしなければならないときは、少なくともおばさんがボーっとしているか、ちゃんと信号と道路に意識をむけているかどうか確認してから信号無視をすることにしている。

ああ、今日も亀についての続きをかけませんでした。続きはまた今度。

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2005年6月18日 15:47に投稿されたエントリーのページです。

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