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さとう先生、酔っ払ってメガホンを握る夢を語る

9月4日(土)


夕方は雨模様。三宮のジュンク堂に行ってからCDを一枚買い求め、その後、史上最強
の読書バー「リセット」へ行く。

ワインを飲みながら平打ち麺のキノコのパスタや若鶏の香草ローストなどを食べた。
いつものことながら、ワインも料理もとっても美味しかったです。

わいわいと食事をしていると、ミーツの青山さんが美しい女性数名と連れだってお店
にやってきた。青山さん達は大人の女性の雰囲気でとても格好良かった。

僕はけっこう酔っぱらっていたようで、帰りの電車が一緒だった大迫君に、「今度一
緒に映画を撮ろう」とつぶやき、電車を降りた。

酔っぱらいの僕がどうして映画を撮ろうなんて思ったかというと、芸術というものは、
絵や彫刻のように一人で作るものも大変結構だが、映画は複数の人が協力して作品を
作るから、一人で作るのとはまた違った面白さがあると思ったのである。勿論一人じゃ
ないから難しい部分も沢山あるであろうけれども。

大迫君は愛にあふれた人なので、これまた自己愛にあふれた僕と一緒に映画を撮れば
きっとよい作品ができあがるだろうと酔っぱらった僕は思ったらしかった。

「映画には金がかかるのー」とぼやきながらホームの階段を上り、改札口を出るころ
には映画のことなどすっかり忘れていて、竹内結子の大きなポスターにお休みを言っ
てから外へ続く階段を下りた。

駅前のTSUTAYAで『パーフェクトストーム』を借りようか迷ってやめた。

家に戻ってから薄いウイスキーの水割りを作り、買ったばかりのチェット・ベイカー
のCDを聞きながら町田康の小説をぱらぱらとめくっていた。

酔っぱらって作る水割りは、薄く作ろうと思ってもどうしても濃くなってしまう。酔
いがどんどんまわるうちに僕はとっても久しぶりにたばこが吸いたくなった。そして、
一度吸いたくなったらどうしても我慢ができなくなった。

どこかにたばこがなかったかと、冬物の上着やコートのポケットを一生懸命探したが
どこにもたばこはなかった。

時間は夜の12時をすぎていたから、家の近所にあるたばこの自動販売機は販売休止中
だし、コンビニまでたばこを買いに行くのは面倒だった。僕は、クローゼットに入っ
ているコートを全部引っ張り出してきて、一生懸命たばこを探した。どこかの上着の
ポケットの中に、必ずたばこはあるはずだった。

あれは去年の12月のことで、その日は土曜日だった。午前中はいつものように大学へ
行き、お昼からは合気道のお稽古へ行った。そしてその後、家に帰ってネクタイを締
めてから、梅田で開かれた研究会へ行った。

まだ18時過ぎくらいだったと思うのだが、大阪駅に電車が着く頃には辺りはもうすっ
かり夜になっていた。風が強くて寒い日だったが、なぜか地下道を歩くのが嫌だった
から、会場のホテルまで外を歩いた。

クリスマスが終わった後の土曜日で街には人気が少なく、街並みは、街灯やビルの明
かりでそれなりに明るいのだが、その明るさが逆に寂しさを増しているような気がし
た。

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2004年9月 5日 22:00に投稿されたエントリーのページです。

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