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天文部員と食べるハヤシライスは生命科学の味がする

8月26日(木)

セミナー2日目。

早起きして温泉に入る。露天風呂に入るために外へ出ると空気がひんやり
と肌寒い。信州にはもう秋の気配が漂い始めている。

朝食を食べた後、9時から12時過ぎまで口演発表を聞く。異なる分野の
人達が集まっているので、さっぱり内容が理解できないものも多い。分か
らないなりに、どこかにとっかかりをみつけていろいろ考えることができ
ればよいと思うのだが、そんなことを考えている間にも、知らない間にし
のびよってくる睡魔に取りつかれ、僕は細かい入眠と覚醒を繰り返す。

午前中のセッションが終わりかけた頃に、これから始めようと思っていた
研究テーマと関連した、非常に興味深い発表を聞けたので、それだけでも
よしとしたい。

それにしても皆さんよく質問する。

同室のKさんと昼食をとりにレストランへ行くと、午前中のセッションで
座長をしていた30台半ばくらいの研究者と同席になった。

このセミナーは、セッションの座長も全て参加者の中から選ばれることに
なっている。参加者は修士過程の学生からポスドクまで年齢の幅が結構あ
るようだが、座長はこの東京から来たという研究者のようにちょっと歳を
とった「ぎりぎり若手」くらいの人が選ばれることが多いようだ。

セミナーの事務局として来ているおじさん研究者も加わり、4人でハヤシ
ライスを食べながらいろいろな話をする。

4人の中で臨床医学の講座から来ているのは僕だけで、他の3人の研究者
はみんな基礎医学を含めた生命科学の研究室から来ている人達。医者も僕
だけで、多くは生物系の学部を卒業してから大学院へ進んだ人が多い。

僕以外の3人は、ものすごく有名らしい、「どこどこ研究室のだれだれ教
授」の話で盛り上がっているのだが、僕にはその超有名な「だれだれ教授
」が誰のことだかさっぱりわからない。

ただでさえ早食いの僕は、話に加わることができないので、他の3人に圧
倒的な大差をつけてハヤシライスを完食。ご飯を食べ終わるともうするこ
とが無いのだが、何となく先に席を立ちにくい。お話も大変結構なのだが
、おまえら飯早く食えよな。


午後はポスターセッションでの発表をする。

発表と言っても、自分のポスターの前で待ち構えていて、見に来てくれた
人達の質問に答えるだけである。

集まっている人達がいつもの学会とは違うこともあり、質問を受ける内容
もいつもとは少し違う。とても勉強になった。好意的に質問をしてくれる
人が多かったし、「これは、こういう実験系を使った方が良かったんじゃ
ない?」というような感想をみんな気軽に話してくれた。

全国の天文部員達は思ったよりも良い人達が多かった。ただ単に、皆さん
憐れみをもって僕に接してくれただけのような気もするが。

自由時間の後、夜は1時間ずつの口演発表と特別講演があった。それから
懇親会へ。

日程はまだ半分を終えたに過ぎない。うげー。

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2004年8月27日 07:53に投稿されたエントリーのページです。

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