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涼しくなる話

8月3日(水)


朝晩の暑さが少し和らいで、早くも秋の気配さえ感じるような気がする。

車に乗ってラジオをつけると、最近はこども電話相談室をやっている。久しぶりに聞
いたのだが、これがなかなか面白いし勉強になる。

先日は、非常に元気のよい小学4年生の男の子が、「月のでき方の説としてはgiant
impact説が最も有力だと本に書いてあったのですが、それは本当ですか?」という質問
をしていた。

giant impact説というのは、地球に巨大な隕石が衝突して、そのときにできた破片が
集まって月になったという説なのだそうです。勉強になるでしょう。

「ぼくはしまりすを飼っているんですが、しまりすは夢を見るんですか?」という質問
もあった。

先生は、「他の動物で科学的な実験がいろいろなされているが、動物が夢を見ている
という確実な証拠はまだない。よく観察しなさい。そして、君が夢を見ていると思え
ば、しまりすは夢を見ているのだよ」と答えていた。

アナウンサーの女の人が強引に「わかったかな?」と聞いているのが一番面白かった。

星や動物に興味をもつ子供がとてもうらやましい。

僕は、動物や昆虫に全く興味がなくて、むしろ嫌いなくらいだった。ラジコンに夢中
になっている友達もいたが、これにも僕はぜんぜん興味がなかった。夏休みは学校の
プールに行くか、高校野球を見るか、弟とけんかをして過ごしていた。ときどき習字
の教室に行って、弟と墨汁をぶっかけあったりしていた。

小学生の頃、僕は公文の教室にも通っていて、夏休みになると公文の合宿に行かされ
た。2泊か3泊の間、汚い宿に泊まって公文の計算ばっかりやらされるその合宿が僕は大嫌いで、毎年しぶしぶ参加していた。ある年、午前中の勉強が終わってテレビをつけると高校野球をやっていて、僕の住んでいた岩手県代表のどこかの公立高校が、一回戦で兵庫県代表の報徳学園に9対0くらいのスコアで負けていた。その年の報徳学園は、現在野球解説者をしている金村義明がエースで4番の中心選手で、報徳学園はそのまま勝ち進んで行き、結局優勝した。

夏休みにはワイドショーの心霊写真特集もよく見た。僕は小さい頃から基本的に怖い
物が大嫌いなのだが、弟と、当時同じマンションに住んでいた同級生のながちゃん
と3人でよく心霊写真特集を見たのを覚えている。修学旅行の集合写真に霊が映っているのが多かったような気がする。
 夏休みはそんな感じで毎年だらだらと過ごしていた。昼間両親は仕事でいなかった
ので、特別勉強しろとうるさく言われることもなかった。知り合いのおばさんがお昼
と晩ご飯をいつも準備してくれて、大抵母親が7時から8時の間に、父親はもっと遅い
時間に帰ってきた。兄弟ふたり仲良く晩ご飯を食べていたのに、母親が帰ってくるな
りひどい兄弟喧嘩を始めることがよくあった。きっと寂しかったのだろうと思う。

今朝大学へ出かける前にNHKのニュースを見ていたら、戦没者の納骨堂の老朽化が進み、改築工事が必要だというニュースをやっていた。アナウンサーがニュースを読んでいる途中で納骨堂の中の映像が出てきたのだが、その納骨堂は明らかに何か霊のようなものが渦巻いてるような場所だった。

霊感政務次官の僕に言わせると、こういうのは映像が目に入った瞬間わかるもので、
「そこに何かが渦巻いている」ということがかなり確かな感じでわかる。そういう目
で見ると、納骨堂の内壁に大きく入ったひび割れまでが気持ちが悪い物に見えた。

そんなことはすっかり忘れて、夜に帰宅してからテレビをつけようとリモコンをいじ
ると、テレビがつかない。何度電源をいれても、朝はふつうに見ることができたテレ
ビがうんともすんともいわなくなってしまった。長年使ったテレビの最後に映った映
像があの納骨堂だったのかと思うと、あの映像がテレビの中に封じ込められてしまっ
たみたいでちょっと怖い。

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2004年8月 4日 08:46に投稿されたエントリーのページです。

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