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ジブリな帽子屋さん

le 5 aout

昨日、素敵な買い物をした。

元はといえば、彼が帽子を買いたいと言い出したことが
きっかけで。
いろいろ探してるんだけど、なかなかいいものが
ないなぁってことだったので、一緒に見に行きたいと
主張して、とりあえずデパートに行ってみた。

行ってみて気付いたんですけど、男の人用の帽子売り場って
ないんですねぇ。

で、旧居留地の辺りを物色していたら、
偶然帽子屋さんを発見。

実は愛知にいた頃、その帽子屋さんの名古屋店に足繁く通って
いたので、急にテンションが上がってしまったんですけど、
なんせ、すごい帽子の数ですから。
帽子好きなら必ずテンション上がるだろうし、帽子好きでなくても、
少しはテンションが上がるはず。
そして、ここならきっと自分に合う帽子が見つかるはずっ
という気がして、わくわくしてしまうという。

彼は、お店の入口近くにあった麦藁でできたっぽい
黒いハンチングを手に取っていた。
すると、お店のおじさんがどこからともなく現れて、
それと同じものの紺色を宮沢りえが買って行ったんですよ、
とうれしそうに話し出して。
ほーっと話を聞いていると、最後の方にユニセックスだから
どちらが被ってもいいんですけどね、みたいなことを
ぼそっとにこやかに言っていた。

気になる・・・。

でもとりあえず、彼に似合う帽子を探し出すことが
目的だし、と思いつつ、いろんな帽子を彼の頭に乗っけてみた。
たまに、失礼なコメントを付けながら。

その結果、どういう形の帽子が似合い、どういう風に被ったら
しっくりくるかということがわかってきた。
例えば、キャップならなるべくつばが広めのものが良いとか。

何となく、これがいいかもーっていう帽子を発見した後も、
いろんな帽子を見てかぶってもらって・・・なぜか
ふと気付くと自分で自分の帽子を選んでいたという・・・。
ははは。

どうも夏になると、麦藁素材の帽子が欲しくなる。
で、女の子っぽいのが欲しいかもって思って、
大きなリボンがついてるのとか、お花がついてるのを
鏡の前でかぶってたんですけど、洋服を選ぶなぁって
感じがして、決定するまでには至らなかった。

そんなこともしながら、彼に最初の麦藁っぽいハンチングを
もう一回かぶってもらうついでに、自分でも色違いを
かぶってみたら、どうやらしっくりしていたらしく、
私が鏡で確認する前に、みょーに似合うよ・・・
生まれたときからそこにあったみたい・・・って言われ。

そうなの?っと思いながら、鏡でチェックしていると、
またおじさんがやって来た。
どうやら、この帽子はおじさん一押しらしい。

このお店の名古屋店と違うところは、お店の一角で
職人さんが帽子をせっせと作っているところで。
おじさんも、そんな職人さんの一人なんですけど
(むしろ、ぬし?)、見るからに「帽子職人」という
感じの方で、てか、ジブリの映画に出てますよね?
っていう雰囲気で・・・ひょっこり現れる度に、
違う帽子をかぶって来られるんですよ。

このハンチングの材質は、麻らしいんですけど、
秋冬には、同じ形で材質が毛のものを作っていらっしゃる
そうで、それをモヘアにアレンジすることもできるんですよ
みたいな感じで、話がどんどんはずみ、実際にモヘアバージョン
(おじさん私物)を見せてもらったりしていると、
うわー、この帽子欲しい・・・という気持ちが抑えられなく
なってきた。
そもそも、こういう麦藁チックなハンチングって珍しい
じゃないですか。

私がかぶっていたのは茶色ので、四角い感じなんですけど、
彼が最初に手に取った黒は、丸い感じなんですね。
なので、またちょっとかぶった感じが違うはずだし、黒という
色もいいはずだから、かぶってみてくださいよ、っていう
話になったので、かぶってみてまた鏡の前に行ったら、
あら、これもいいかも・・・って思えてきて。

あぁ、いいかもーと言っていると、おじさんが
合わせ鏡を持ってきてくれた。
美容院だったら、必ずこうして合わせ鏡でチェックするのに、
帽子を買いに来てもお客さんは合わせ鏡でチェックしない、
というのが少々不満らしい。

てか、普通、合わせ鏡とかないし、持ってきてもくれない
ような・・・。
このおじさんの場合、一声かければ持ってきてくれるみたいです。
一声かければ。

で、合わせ鏡で黒バージョンと茶バージョンの形の違いを
見比べて、茶だな、といきなり決定。
彼の帽子を探しに来て、先に自分の帽子を決めてしまうという。

その後、彼も始めら辺に「何となくこれがいいかもー」と
思っていた帽子を合わせ鏡でチェックして、決定。
おじさんも、雰囲気に合ってるよ、と褒めてくださっていたので、
間違いないはず。
リバーシブルで、服の色とも合わせられるし、
汗かいても手洗いできる素材だからすごくいいと思う。
きっと重宝するんじゃないかなぁ。

お会計を済ませたあと、買った帽子をその場で
かぶっていると、おじさんが、今買ったんじゃなくて
ずっと前からかぶってたみたいですよ、と言ってくれた。
ちょっと前に彼が言ってくれたのと、ほぼ同じだし。
きゃははは。

いやぁ、これは通うなぁ。
これから、帽子が欲しくなったら、間違いなくここに
通うだろうなぁ、私。
とりあえず、秋にモヘアハンチングを買う確率が高い。

てか、おじさんのキャラクターが良かった。
そうそう、買った帽子が型崩れした場合、おじさんとこに
持ってけば直してくださるそうです。
あと、オーダーもできるそうです。

昨日最後におじさんがかぶっていた帽子は、四角い
麦藁で、浴衣にも合うんだよって言ってて、
きっと今日の花火大会に浴衣に麦藁で出かけるんだろうなぁ。

帽子も「出会い」じゃないですか、っておじさんが言ってたけど、
本当にそう思う。
人も帽子も服も食も、みんな「出会い」だなぁ。
そして、帽子を通じて帽子職人さんにも出会うし。
いいですねぇ。
運命的な買い物だったなぁ。

私としては、次はメガネに出会いたい。
もう何年も探してるけど、なかなかこれ!というメガネに
お目にかかれていないので。
で、同時にメガネ職人さんにも出会えたら最高なんですけどね。

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2006年8月 6日 18:54に投稿されたエントリーのページです。

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