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キントンパイ食べて、町田康読んで、ピカソを見ました

le 23 juin

キントンパイを食べに行く。
しかも、母校へ。

なぜ急に?という話になりそうだけど、
実は、ゴールデンウィークに高校時代からの友だちと
会ったときに、その内食べに行こうということになっていたんです。
その中の一人が、水曜は仕事が休みなんだけど、
来週は歯医者の予約があるから、今週に是非というので、
私は予定していたフランス語を前の日の火曜日に変更して参加。
あともう一人誘った友だちは、前の日まで出かけていて、
いろいろやるべきことが山積みなので欠席。
もう一人は、普通にお仕事なので欠席。

結局、二人でトコトコ出かけていく。
暑いよねー。てか、キントンパイなくなってたらショックじゃない?
あ、土足でええんかなぁ?まぁいっか。
と言いながら、食堂に。
ありました。キントンパイ。
一個¥100。
わぁーい。これが食べたかったねんなぁ。
って、やや感動しながら味わう。

その母校は、中学から短大までが同じ敷地内にあるんですが、
食堂は一個なんですよ。(まぁ女学院と似たような感じ。)
なんだっけなぁ。もう規則を忘れちゃいましたけど、
中一の間は食堂禁止だったのかなぁ。
で、それ以降は中学生だろうが高校生だろうが、
食堂を使えるんで、結構利用してたんですね。
ほとんどお弁当なんですけど、お弁当の後に
フライドポテトとかキントンパイをさらに食べてて、
そのフライドポテトもさることながら、キントンパイは
美味だったわけです。
まぁ、冷凍ものですけどね。
パイ生地の中にサツマイモの餡(たぶん)が入ってるだけですけどね。
でもそれが、おいしいかったし、今食べてもおいしい、と。

で、満足してパクパク食べてると、向こうのほうから、
音楽の先生で私の中2のときの担任で高校から入った
コーラス部の顧問だった先生がツカツカ歩いてくるのが見えて、
懐かしいなぁとか思ってると、気付かれた。
あら。とか言われ、その時点では先生としても短いお昼休みだし、
簡単なあいさつだけで済んだんですけど、
うちらがペラペラしゃべってる内に先生のお昼ご飯は
終わったらしく、帰り際にまた話しかけられる。
「で、今は何してるの?」
私があっさり、今は家にいます。って答えたら、
「家にいてどうするのね?お嫁入りの方が近いのかしら?」
と、独特の口調で聞かれ、
「いや、全然。・・・んー、どうする・・・んでしょうねぇ。」
と、適当な答え方をしていたら、ただ家にいてどうするんだ、
ってなんか怒られてるみたいになってきて、でも最後には、
まぁそれもいいんじゃない?ってところに落ち着いたという。
なんかいつもパワフルな先生で、特に音楽の時間は
凄まじくて、いやぁ歌がまぁまぁ得意でよかった、と
授業の度に思わされたぐらいなんですけど、中2で担任を
してもらって以来、私の中ではお母さんみたいな感じで、6年間の内
お世話になった先生の中では一番気楽に話せる人かもしれません。

まぁ、家にいてどうするのかってことについては、
私の中では決まりつつあるんで、説明することも不可能では
なかったんですけど、ちょっとめんどくさ・・・いや、
時間がねぇ、足りないと思ったんですわ。
てか、前々から全てが決まって動き出すまでは、
ほとんど誰にも話さない性質ですので。
だって、途中で変更があったら、また説明しなおさなきゃ
いけないじゃないですか。
ねぇ。

話は変わって、本屋さんの文庫本のところをうろうろしていると、
町田康の『くっすん大黒』が目に入った。
何となく惹かれて手にとって最初の部分を読んでみると、
その場でふきだしそうになった。
でも、いったん元に戻す。
うろうろしてたけど、当てもなくというわけではなく、
村上龍の『KYOKO』という本が良かったと聞いたので、
それを探していたんです。
で、一応見つけたんですけど、うーーーん・・・と悩んで、
結局『くっすん大黒』と村上春樹の『パン屋再襲撃』を
購入。

大好きな村上春樹を、サクサク読んだらもったいないなぁと
思いながらも結構サクサクと読んでしまい、その後、
町田康を読む。
初めて町田康さん読んだんですけど、おもしろいですねぇ。
特に会話がおもしろい。
あ、でも全体的におもしろい。
なんか、濃い感じですよね。
もうホントに、電車の中で読んでても、思わず笑いそうになって
必死に堪えてるんですけど、堪えきれずににやにやしてしまう
んですよ。
チャアミイの場面とか。
登場人物が濃くて、さらに変。
大黒、自分独りで立てないし。

この文庫の中に『河原のアパラ』ってのも入ってるんですけど、
しょっぱなにケンタッキーで「おおブレネリ」が止まらないんですよ。
フォーク並びについて熱く語りながら、「やほほ。」って
言ってるんですよ。
え?てか、フォーク並びって何?とか思いながらも、
すごい夢中になって読んでて、もう「やほほ。」って
言いそうになりますからね。
一緒に。
本当に、登場人物が濃くて、しかも変。

そうやって、楽しげに読み終わったあと、まぁ少し
疑問も残りつつ三浦雅士さんの解説を読むと、
『くっすん大黒』と梶井基次郎の『檸檬』の共通点等が
書いてあり、はぁなるほど、と感慨深くもなりいろんな謎も
解け、すっかり町田康にはまったのでした。


le 21 juin

台風。

朝、小学校も中学校も休校だという町内放送が流れていた。
テレビをつけてみると、四国や和歌山県南部の様子が
映っていた。
高知に上陸したあと北上し、姫路を通過する見込みです。
えー、直撃やん、それ。
でも、内心密かにわくわくもした。
わくわくするなんて不謹慎かもしれないですけど、
ちょっとそういう気持ちもありません?
私は、昔から、台風と雷(特に稲妻)を、
家の窓から眺めながらじっと音を聞いているのが好きです。

昼前になると、台風は兵庫県と大阪府の辺りに
上陸するらしいという話になっていた。

大雨洪水暴風警報。

中学高校の頃、台風の朝は、テレビの台風情報に
しがみついていた。
警報が出ているかどうかが、まるで死活問題かのように、
いつもより早起きして弟と一緒に警報をチェックしていた。
そして、波浪以外の警報が出ていたら、二度寝する。
その日に、嫌いな科目の授業、例えば体育とかがあったりすると、
喜びもひとしお。
本当に台風が死活問題のような環境にいれば、
のん気に喜んでなんていないんでしょうけども。

私は、警報の中でも、大雨洪水ってのが一番好き。
父親が子どものころに、大雨で一度だけ床下だけど浸水したことが
あったらしく、その話を聞いて、ゴムボートで家から
脱出するところとかスニーカーがプカプカ泥水に浮かんでるところを
想像して、これまたわくわくしてたんですよ。
で、「楽しそー。」とか言って、楽しいわけないやろ、と
怒られたような・・・。
でも、そんなわくわくしたイメージが強くて、
未だに大雨洪水警報って出てると、おーーって思う。

きっと、今日も、たくさんの子どもたちが
おーーーっと思い、やったーっと歓声を上げたことでしょう。
学校休みですから。
直にダメージがないと、どうしてもこんな感じなんでしょうねぇ。
子ども的には、台風うんぬんよりも、学校が休みだ!ということが
ほとんど全てですもん。

さて、昨日は大阪南港にピカソの絵を見に行きました。
「幻のジャクリーヌ・コレクション」。
・・・てか、南港ってさびれてるんですねぇ、本当に。
みんなピカソだけ見て、さっさと帰っちゃうのかなぁ、
と思わずにはいられない状況で、なんとも・・・。

幻の!とか120点の大半が日本初公開!とか
言われてるから、思わず期待しすぎて、結果、大満足では
なかったんですけど、まぁ良かったかなぁ。
ピカソがジャクリーヌさんのことを、すっごく愛していた
ということがひしひしと伝わってきて良かったですよ。
だって、絵に「ジャクリーヌ へ」って書いてあったりするし、
描かれているジャクリーヌも、カラフルであったりして
きれいだし。
お花の絵を描いて、その隣に「ジャクリーヌ へ」
って書いてあるのもあって、ピカソとジャクリーヌって
50歳ぐらい年離れてたんやんなぁ、ピカソってかわいいなぁ
とか思ってしまいましたけどねぇ。

まぁあれですね。
狭いところに、ぎゅーって絵を飾ってもですね、
おばさんに足を踏まれたり、団体に行く手を遮られたり、
いろいろぶつかったりして大変ですね。
あと、たま~にしか絵を見に行ったりしないのに、
行くと必ず、自分の知識をひけらかしている男の人がいる。
そのほとんどがカップルで来ている人で。
今回も、すごく得意げに「この頃は、ピカソもまだ自分が
どういう絵を描いていくか確立できてなかったんや。」
とか言ってて、またその彼女も「へー、そうなんやぁ。」
と熱心に頷き、不思議に思うことがあると彼に尋ねる。
すると、また「これは・・・」って、ほんまに知ってんの?
他に多いのが、小さな子どもの興味を必死に絵に向けようと
してがんばっている親。
子ども向けのパンフレットと実際に展示されている絵を
照らし合わせて、「ほらー、おんなじ絵でしょう。」
でも、子どもは元々興味がないらしく、必死に親の手から
逃れようともがいている。
一番おもしろかったのは、「父性愛」というタイトルの絵の
ところで、「お父さんと一緒やねー。」と、
絵の真ん前まで子どもを強引に連れて行った母親。
子どもに伝わったのか・・・。
だって、ピカソですからねぇ。
わかんないけど、お父さんじゃない!これ僕じゃない!
って思わないかなぁ。
その前に、本当のお父さんはどこにいたんだろう。

やっぱり、なんちゃら展とかいうと、人が殺到するから
絵に集中し辛いものがありますね。
人が騒がしいし、ちょっとおもしろいし。

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2004年6月28日 20:46に投稿されたエントリーのページです。

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