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気さくな浜気質 大北町でガッチョを食べる

9月4日(土)その大北町訪問の部

今年の若頭筆頭のM雄、来年筆頭で副責任者のM人、それから平成14年度筆頭で顧
問のYさん、相談役のTさんとわたしと、5人揃って大北町を訪問する。

この訪問は毎年恒例である。本宮の潮かけの際に、曳行コースに含まれていない大北
町の細い道路を五軒屋町だんじりが通ることのお願いである。

昔から五軒屋町は宮入の前に、大手町の浜で塩を汲んで潮かけをするのだが、その際
に通るのが大北町、中北町、大手町の浜の三町である。

その潮はすでに浜つまり海岸がなくなり、埋め立て地になった今でも、埠頭から降り
ていって手桶をたらして汲んでいる。

同様に潮かけの際のコースも変わっていない。昔の浜の町のムードが色濃く残る、だ
んじり1台がやっと通れる幅の道を一番北側から、大北〜中北〜大手と進んでいく。
だからクルマが1台でも路上駐車していると支障が出て、まつりごとが出来ない。

それゆえ、今年もなんとか支障のないように通らせてくださいとのお願いで、ビール
の差し入れを持参しての礼である。

わたしは筆頭だった去年、一昨年とその前の年もこの訪問に参加しているが、どの年
も第1土曜の夜、つまり試験曳きの前日だったと記憶する。

大北町の若頭詰め所は港湾荷役の事務所である。昭和のマドロス映画のロケ地そのま
まの渋い男の匂いにあふれている。

氷水を張ったスチロール製のでかいケースには、缶ビールやらチューハイがまんたこ
に放り込まれている。煙突のついたストーブの上には、テーブル代わりの板が置かれ
、乾きもののアテが盛られている。

筆頭以下ベンチに横並びに座り、「さあー、飲んでや。ドライでええか」と手渡され
た缶を「遠慮せんともらいますわ、すんません」とプシューと開けて飲む感覚は、こ
の大北町という浜の町気質そのものだ。

「浜の顔」が揃うこの町の若頭とは、とくに1年上とわたしの同年の若頭同士仲が良
く、いつも「おまえとこのTは、しゃあないのお」「昔から、こいつは難儀なヤツや
」などと、冗談や話が盛り上がる。

だからかも知れないが、去年からは隣の居酒屋の座敷を特別にとってくれていて、そ
こで試験曳き前の両町小宴会となり、今年の筆頭のM雄は行く前から恐縮してるのだ
が、それでも今年もとびきり美味いガッチョの唐揚げなどの地の魚や焼鳥をアテに、
生ビール、焼酎とガンガンごちそうになる。

けれども明日は一発目の試験曳きだ。明日の段取りが忙しいので長居は避け、「えら
いすんませんでした」「ごっつぉさんでした」「あした、気いつけてな」と一人ずつ
丁重に礼を言い、町に帰る。

毎年のようにこの日の五軒屋町会館は、青年団が寄っている1階の部屋から2階の世
話人さんの部屋まで、ほぼ満員状態だ。祭期間で一番人数が寄っている日でもある。
どの部屋も、ゴオォー、ワハハハ、と大人数の男のがなり声、笑い声が充満している

筆頭のM雄による、明日の午前10時の出庫の際の確認点、雨天の時の変更…と「ほ
な、あした9時集合。解散」との声で、いよいよだんじりが出ることが実感する。

こういうことも、人は毎年替われどほとんど毎年同じであり、そうでないと祭が来た
気がしない。

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2004年09月09日 22:46に投稿されたエントリーのページです。

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