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待田京介はよいね

2月17日
なんともいえない気分である。

先週末の連休より私事で悩まされた事柄により、体調は今ひとつだった。
昨日より、夕方になると身体、特に下半身が浮腫んで、歩いていてもだるくなってしまい、どうも調子が悪い。
おまけに、昨晩遅くから咳が出始めた。

今朝も、激しい咳により目覚める。
咳の質からいって、どうも昨年春に宣告された気管支喘息一歩手前にかなり近い。
痰が絡んでこないが、喉の奥から「ごぼ」っというような咳が出る。

3日間連続でお稽古だったので、仕事が溜まっており、朝から頑張って出勤。
咳は止まらない。
昼過ぎより、身体が痛くなる。
嫌な予感だ。

気を紛らわしたく、同僚に「何が入っていた」と聞きながら、息子さんの容態もきく。
昨晩も高熱が出て、今朝、奥さんが病院に連れて行くとか。
まだ小さいから、高熱は心配である。
でも、お世辞でも息子さんもその食玩を握って遊んでいたと言ってくれて、嬉しい。

いろいろな仕事が同時並行に溜まりすぎて、頭混乱。
連絡を取るが、先方が不在であったり、うまくいかない。
おまけに、身体の痛みが、腰から背中に走る。
我慢できるが、トイレに行くと、ひどく咳き込んでしまう。
でも、お昼を食べられたから大丈夫かな、と思っていた。

そして、今。
家には体温計なるものがあるので、発熱は確実に証明された。
帰りの電車が耐え難くしんどかったので、覚悟していたが・・・

それでも今日、個人的にはとても嬉しいことがあった。
ここ最近の腐った気分を思えば、もう、涙が出るほど嬉しい事であった。
並行的に、やはり耐え難い体調の悪さと、大きな心掛かりになることが起こり、喜んでいいのやら、案じていいのやら、心痛があるのやら、どうにも表現しがたい。

ニュースを見て、いろいろ書きたいこともあるが、断念。
寝屋川の事件である。
見当違いだから、簡単に感想。
私は恩師や大事な先生が殺されたというショッキングな事件がないため、はっきり言って追体験は出来ない。
でも、私なりに辛いことがある。
幼稚園から、小学校に上がって、希望とそれを上回る不安を抱えた時に出会った1年生の時の担任の先生が居た。
素敵な女性で、母のようでお姉さんのように、私はなついていた。
翌年、転校されたしまった。
それから、数年。
小学校4年生の時(5年だったかな?)、新聞の3面記事に私の記憶には大きな記事を見た。
「親子無理心中」である。
顔写真があった。
1年生の時になついたあの大好きな先生であった。
実は、私は、先生が転校されてからも、覚え立ての字で葉書を送って、母の手を借りて文通らしきことを、途切れそうになりながらしていたのであるが、ある時から返事が来なくなった。
いつだったかは、覚えていない。
新聞の詳細もまた覚えていないが、離婚をめぐり、幼い息子と無理心中だったように記憶している。
ショックだった。
どうしていいかわからなかった。
新聞の写真は、あのころと全然かわっていなかった。
でも、それは、世界の違う、黒白の紙面でしかなかった。
そのころ、自分がどう対処したのか、覚えていない。
おそらく、成長して、先生の死の記憶以外は無意識的に記憶を消去したのだろう。
ただ、当時は、「カウンセリング」などはなかったことである。
精神的、メンタルにかかわることは、イメージ的に即「気ちがい」(差別用語なんですってね)だったので、タブーであったのだと思う。
年がばれますね。

もう、だめだ。
さっきから、咳と嘔吐、腹痛で、うろうろしている。
熱は下がらない。
でも、明日に絶対しなくてはならないことが・・・

普段の悪逆非道な行いに、嬉しい知らせだけで喜ぶことは許されず、代わりにそれ以上の苦しみで償えっていうことか。
ああ、思い当たることがあるだけに、今晩中、私が熱を出して、嘔吐して眠られなくてもいいから、他のことが生かされますように。

神の御名のもとに、アーメン。
(一応、ミッション・スクール出身)

2月16日
同僚に、しょうもないヴァレンタインのプレゼントを、日ごろの感謝の代わりにあげたが、目の前であけられるのは、相手が誰であろうと、少し気恥ずかしい。
お子さんの病気で、月曜日に用意していたのが、今日に遅れた。
いつも朝早く出勤するので、既にあけて「大笑い」してくれていることだろうと思っていたのだが、楽しみを後に取っておくタイプらしく、「家に帰ってから、開けるのを楽しみにしています」と言われる。
スタッフみんなであげたチョコや、子供さんにあげる駄菓子はそれでいいが、個人的にあげたものは、ちょっと奥さんの前で開けられるのが恥ずかしい。
誤解をしないでもらいたいが、何も、変な感情を持っているのではない。

同僚とは私と一つ違いであり、実は兄と同じ年齢。
私は、小さい頃から兄にひっついていつも遊んでいたから、意識して女の子同士で遊ぶようになるまでは、小さい頃は兄と同じものばかりで遊んでいた。
同僚の奥方は、私も存じている。
私よりも年下だと思うが、とてもしっかりしていて、魅力的な人だ。
私の記憶が間違いないとしたら、彼女は女姉妹で長女だったように思う。
ああ、くどいなあ。
自分でも嫌になる。
すなわち、子供の頃にあこがれたヒーローものやアニメ、見ていたTVなどが、同僚と私はほとんど同じなのである。
奥さんは、女の子の環境で育っているので、少しばかり違うらしい。
まあ、私の場合自主的に見ていたのではないことは、先に書いたとおりだが。
で、何をあげたかというと、コンビニで売られている食玩である。
これまで、よく昔話に花を咲かせて、時にはマニアックなヒーローものについて語っていたのであるが、食玩の話は聞いたことがない。
私も、食玩がこのように流行るまで、ついぞ知らなかったのであるが、今年の1月、知り合いの先生を通して、このようなグッズが流通していることを知った。
世間に疎いものである。
まあ、食玩は安いし、マニアにはちょっと刺激をもたらし、そうでない場合は、笑ってすませられるだろう。
そういう、いたずら心で「ウルトラマン」(の敵)シリーズ(中には、何が入っているのかは私も知らない)を、用意していたのだ。
全然、知らない奥方であれば、「変な人と一緒の職場なのね」で、すまされるが、ちょっとは顔見知りであるだけに、「そんな変な人やったの?」と思われるのも恥ずかしくて、
「ごめん。全然しょうもないもんやし、恥ずかしいから一人で開けて」と頼んでしまった。
相手は、中身が何か知らないから、「だったら、昼休みに開けさせてもらいます」と言われ、気恥ずかしい思いをしたのである。

結果的には、うけてくれて(ありがとう!)、箱の中身は家で開ける楽しみにするので、明日報告すると言うことで、終わった。
食玩も知らなかったらしく、私はまわしものではないが、「いろいろあって面白いよ」と言ってしまう。

でも、子供さんがまだ熱が下がらないそう。
心配やねえ。

今日も、お稽古なので、そうは言いつつも、17時過ぎに日文研を後にする。
今度の日曜日にある内輪の新年会で、装束をつけて本番のリハーサルを兼ねて舞わなくてはならない。
それまでの、最後のお稽古日。
遅くなってしまったので、通しでするが、面も装束も付けない。
その代わり、両足に1kgずつの重石をつけて、訓練としてさせられる。
昨日の注意事項と、当たり前だが足が重たいのとで、ごそごそして、また叱られる。

家に帰ったら、ちょっと疲労。
またもやビデオを見て、今日もワクワク。
待田京介という役者を御存じだろうか。
私の、ひそかに好きな役者さんの一人なのである。
彼は、私が見た映画の限りでは、主役ばかりはるようなスター役者ではなかったが、脇役では抜群にかっこようて、目をひいていた。
もちろん、無名の大部屋俳優でもない。
いわば、オールマイティの脇役とでもいうかな。(実はよく知らない。スクリーン上の記憶だけである)
私が彼に出会えるのは、まだまだみている本数が少ないので、主に60年代に流行る任侠ものが多い。
いいんだなあ、これが。

あれ、先ほどから、だんだん咳が激しくなる。
困ったなあ。

2月15日
能特訓日。

昨晩、遅かったので、私にしては遅めに起きた。
まだ、祖母は眠っているみたいなので、しずかに居間を温めて、寝室横のトイレに行こうとしたら、「なおちゃん?仕事しているの?」と声がする。
「いや、先ほど起きたところです」
どうしたのかな、と思うと、昨晩はよく眠られなかったらしい。

祖母は、祖父が亡くなってから暫く眠れなくなったというので、寝る前に睡眠薬を飲むようになった。
睡眠薬にはいろいろな種類がある。
不眠の私が言うのも変だが、人それぞれ状態や体質によって、同じ睡眠薬でいいわけがない。
いまだに薬に頼らないと眠られない私が言うと、矛盾しているやん、と言われるのは承知である。
しかし、私もこれまでの間、睡眠薬は何度も変わっている。
きっと、主治医が私にあっているのであろう、症状に応じて変えてもらっているので、これまでひどい副作用が出たり、弊害が出たりしていない。
「ひどい」のがないだけで、副作用がないとは言わない。
睡眠薬に限らず、薬物を服用する以上、それは異物であることには違いないのだから、絶対に副作用はあると思う。
だから、薬王国に対して賛同できない気持ちがあるが、矛盾しているが、現在私は薬をやめるわけにはいかない。
徐々に、抜いていくしかない。

こんな説得力のない話はどうでもいい。
祖母の飲んでいる睡眠薬に、私は賛成できない。
眠られないことも否定しない。
何日も眠られない苦しさは、嫌と言うほど知っているから、せめて違う種類の薬に変えた方がいいと思う。
しかし、祖母のかかりつけの医者が「大丈夫」と処方するのであるし、医者でも薬剤師でもない私は、どうしようも出来ない。
昨日、祖母はめまいがして、調子が悪かったそうだ。
それは、毎日服用している睡眠薬が残っているのと、この温度差の激しい毎日のせいだと言われたらしい。
そこで、昨晩、寝酒の梅酒だけで、眠ることにしていたのだ。

本人は、「眠れなかった」と言っていたが、祖父がとても薬に弱い人だったので、自分でも薬に頼らないようにしようと思っているらしい。
朝ご飯を食べたあと、TVを見ているのかと思えば、うたた寝をしている。
うたた寝、昼寝が出来るのなら、大丈夫かな?

早めのお昼を一緒に食べて、私は夕飯を丁重に辞退して、母と能特訓へ出かける。
前シテの居グセの部分(といっても短いんだけれど)の所作が汚い。
どうしてもうまく動けない。
「工夫するように」と言われるが、洋服を着ているよりも、分厚い装束を着ている方が、中の動きがわかりにくいように単に思えるが、今日の私には、動きにくいので逆にちょっとした所作が目立つように思う。
難しいなあ。
後シテは、これまで下手にいろいろかじったことが災い。
今日は、太刀がうまく抜けなくてもたもたした。
理由は、下手に居合いを習い、また剣術をかじって木刀をいじったことがあるからである。
私がかじったのは、江戸以降の剣術に基づいた刀の扱いである。
だから、刃を上にして刀を腰に差し、柄には下から最短(最小?)で手をかけて抜く。
しかし、後は知盛の亡霊なのだから、太刀をはく。
芸能とはいえ、作り物の太刀でもその時代を背景にしているのだから、刃を下につけるのである。
だから、柄に手をかけるのもその仕様でしなくてはいけない。
それをうっかり柄に手をかけるのを下からにしたために、刀が引っかかったのである。
下手なことをしたらあかんなあ。

芸(武だろうと舞だろうと)は奥深い。

2月14日
ヴァレンタインである。
なんだか、商戦はますますエスカレートしているようで、海外(主にヨーロッパ)の有名ショコラティエが、来日して目の前で作るとか、やたら高級のチョコが売れているらしい。
自分のために買うだとか。

昨日も、お世話になっている先生と同僚に、研究室のスタッフで贈るチョコを私が代表して買いに行ったのだが、ゴディヴァなど、もう長蛇の列!
まあ、お金がある人はいいけどね。(ついでに並ぶ時間がある人も)

毎年、どんなチョコレートをあげようか、二~三週間前から、職員さんと盛り上がっている。
ちゃっかりしているので、先生にあげるついでに実は「試食」と称して、研究室用に(すなわち自分たち用に)購入して、お茶の時間を楽しんでいる。

今年は、久し振りに素朴な昔からある元町の一番館にした。
グルメな先生はきっと召し上がったことがあるだろうが、かなり前に昼休みに話しているときに、同僚が食べたことがないと言っていたので、独断と偏見で決めた。
職員さんは神戸出身だったし、私も小さい頃、両親あてに贈り物として届いたのを、分けてもらえるのが楽しみだった。
久し振りに、食べたいなあ、と勝手に決めたのだ。

残念ながら、同僚はお子さんが熱を出したためにお休み。
朝から、先生が来やはって「ヴァレンタインのチョコレートです」と手渡すと、恒例なので待ちかねていたご様子。
「これは誰から?みんなから?オガワさんから?」
「スタッフみんなからです」
と言いつつ、内心、「しもうた。私からも用意しとけばよかったかな」と思う。
先生、すみません、気がつかなくて。

先週から持ち越した仕事が溜まっていて、午前中に漸く片づけたと思ったら、昼頃に新たなる仕事の山が・・・
それだけでなく、別の先生のお仕事も手伝っているため、朝から電話が何度もかかってきて、混乱。
肝心の先生が、なんとヨーロッパに海外出張中。
とりあえずなんとか応対して、乗り切るが、こんなに把握していない仕事のことを電話で相手に失礼のないようにべらべら喋って「いかにも、その通り」と相づちを打っている自分が恐い。
口から先に生まれてきたんやろか?

仕事も途中なのだが、お稽古なので、定刻にあがって、また御影にゴー!
久し振りに、面をつけずにお稽古すると、視界が広がって、舞いやすい。
明日は能特訓日で、明後日もお稽古なので、きっと今日は時間も遅いし、おもてなしで動き・舞の稽古にしたのであろう。

家に帰ってから、お泊まり準備をして、祖母宅に行く。
夕食をいただき、お話しをしながらTVをみて、祖母が寝た後にゆっくりお風呂をいただく。
それから、ぼちぼち仕事をしていたら、夜中になってしまい、あわてて服薬。
はよ、寝な。

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2005年02月18日 09:34に投稿されたエントリーのページです。

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