3月20日(月)
エヴィスの山根さんが脱税で追徴課税を払った…という記事をヤフーニュースで見るそのちょっと前に、六本木ヒルズの事務所で山根さんに会ったという江さんから追徴金のことを聞いていた。だから、ニュース自体に驚きはしなかったんだけれど、山根さん→江さん→アオヤマで耳にするのと、「若者に人気のデニムメーカーが脱税(チャチャンチャーン←疑惑の効果音)」というのとは、随分とその印象が違うもんだということに驚いた。ミーツ編集部の溝さんがミーツの背表紙のエヴィスの広告がどうなるのか心配していたけれど、ワタシにはそれが一瞬何を危惧しての憂いか理解できず、「反社会的と捉えられたら…」という真っ当な意見を耳にして我に返る。
前ブログやここhttp://www.onozomi.com/baka/0312ans_aoyama.htmlでも書いたけれど、ワタシの父は昔パチンコ屋を経営していた。親戚や遠い親戚にも京都や大阪で同じパチンコ屋店主がいて、「大阪のよしひとさん(実名)とこにササツが入ったらしい」とか「姫路の石川さん(仮名)とこがササツ入って、そらもうえげつなかったらしくて、石川さん、頭が切れて(注:脳卒中)倒れた」とかいう、まるで反社会的なトピックスが家族の日常会話に混ざることがあった。
我が家の家計としては残念だが社会的には幸いなことに、父のパチンコ店には「チョーサ」しか入ったことがない。チョーサというのは、おそらく「調査」で、ササツ、つまり査察…て、誰でもわかるか、が入るもっともっと前段階、つまり症状で言うと軽症である。その脱税病でいうと軽症のチョーサが入ったときに、チョーサ担当者に父は言われた。「あんたとこね、こんなに儲かってないわけないでしょ。ちゃんとした経理伝票ださなアカンよ。ほら、どこですか」。ほら、と言われても、儲かってないんだから出しようもなく、逆に税金制度に真っ当な文句をつける父を、チョーサ官はなんだか可哀想にという感じで帰ったそうだ。別にこれはウチの父が脱税をしていなかったとかいう美談ではなく、真っ当なパチンコ屋店主としてそれぐらいはしていただろうし、でも、いくらなんでも「ねえ、お父さん、いくらぐらい脱税してるの」とかなんとかいうことを娘が聞くわけもなく、聞かないし言わないあたりにこそ疑惑というのは満ちるもんだから、脱税してただろうと踏んでいる。だって、真っ当なパチンコ屋なんだから。
なもんで、疑惑に満ちた経済基盤の家計の家庭では、「ササツが入る」というのはお金持ちの証明以外の何者でもなく羨ましく、チョーサ程度の我が家はペーペーのプープーなのだと、と幼心に思ったものである。そんな英才教育的脱税環境のかいもなく、青山3兄弟は揃って、抜く暇もなく給料から天引きされる真っ当な納税者になってしまったのだが、やっぱり血は争えぬもので…という世の習いが、宝くじの当たりくじのように青山3兄弟の誰かに身の上に振りかかることをちょっと期待しているが、そんな気配はいつまでたっても微塵もない。だってたかがチョーサ出身だもん。ササツの家の子とは違うわよね…なんていう発想。育った環境が悪いとは、こういうことなんだろう。
だから政治家の子どもは育った環境にまみれて麻痺して政治家になって、チョーサ政治家ではなくササツ政治家を目指す。政治家に二世が多いのは、正しく育った環境が悪いからである。これはもう、5カ年計画とかそういうのではもう無理なので、20年計画で「政治家を排出した家系は政治家を出すべからず」という法令を作れば、日本は随分とマシな国になるんじゃないだろうか…と、チョーサ家系出身は思うのである。政治家は、たいてい育った環境が悪すぎる。でもってそいつらが、ササツカンのお頭なんだもん。この国自体の育った環境が悪いとしか言いようがないけど、言ったところで国民全員が知っていることで、お国の恥で言えやしない上、親分国はもっと環境が悪い純粋培養で、今のお頭はササツの子はササツだからして、黙って耐えるしかないのであった。
青山シンスケさん、永末さん。ありがとうございます。相変わらずサイン・インができないので、鉄火場からのご挨拶で恐縮です。お二人のブログもいつも楽しみにしております。青シンさんは、もう少し更新してほしいけど。ではまた、ぐびっといきましょうね。