3月9日(日)
明けて日曜日。
湊川神社に「能と囃子の会」を観に行く。
神社の境内では、明治時代、日本に初めて持ち帰られたオリーブの木を見る。
お参りして、おみくじをひく。
それから能舞台がある神能殿へ。
きょうはいちにちじゅう、朝から晩まで、大鼓、小鼓、笛やら仕舞、能楽などがなされている日なのだ。
緩やかに下川先生と帯刀さんの舞囃子『東方朔』を観賞。
それからいろんな方の半能『融』、連管『鷺』、一調一管『班女』、舞囃子『羽衣 彩色』、『枕慈堂 盤渉』などを拝見する。
そして、下川先生の半能『井筒 彩色』を観賞する。
これを観に来たのであった。相変わらずのかっこよさにぎゅーん。
観に来られていた内田先生にもご挨拶して、一同家路に着く。
緩やかに観賞を終えたあとは、ふたたび集結となる。
力強い関西助っ人軍団が集まり、こんどは、「サンデー・ナイト・フィーバー」。
関西だけに、会場は勢い「粉もんぱーちい」となる。
3月8日(土)
東京から、はたやんが稽古にやってきた。
ここ、芦屋で稽古するのが、念願のひとつだったらしい。
朝から飛行機に乗って、電車を乗り継いで、それで会場に到着できるのだから、結構関東も近くなったものである。
ちゃくちゃくと稽古して、ちゃくちゃくと挨拶して、ちゃくちゃくと街へと繰り出す。
一緒に稽古した愉快なみなさんと連れ立って、よいやよいやとしゃべりながら、笑って、喜び、騒いで楽しむ。
これぞ、サタデー・ナイト・フィーバーだ。
3月7日(金)
朝起きてもまだ掃除熱が止まない。
仕方がないので、居間のボックスを掃除する。
部屋全体に掃除機をかける。洗濯して、アイロンがけをして、布団を干して、台所の周りを洗って、床ふきもする。…続々家事。
掃除しているうち、だんだんとイメージがわいてくる。どんなイメージかというと、部屋のイメージだ。春の模様替えシーズンには、もうすこし全体の感じが変わる予定である。
3月6日(木)
自宅の掃除をすること数時間。
埃とゴミとそのほか私物に覆われている部室の掃除をすること3時間。
いただいた生牡蠣を調理し、焼いて食べること35個。
3月5日(水)
風邪をひいたのか鼻水が出てくる。
3月4日(火)
表は、黄砂にふかれている(らしい)。
3月3日(月)
表を歩く。
アスファルトには、水に濡れたあとがある。どうやら夕べのうちに雨が降ったらしい。
雨音に起こされた記憶はないから、そう激しく降ってはいなかったのかもしれない。
いや、ただ、こちらがあまりに深く寝静まっていただけのことかもしれないが、雨が存在を強く主張するような様子は午前中のこの日にはなかった。
能の稽古へと向かう。
『葵上』の謡を練習し、『小督』のワキ、トモをさらう。
仕舞は『松虫』。いずれも注意すべきポイントが回を重ねるごとに増えてくる。
階段を登るように確実なものにしていきたい。階段がいつ終わるともわからないのだが、その割にはおもしろい。
昼過ぎには所用で大阪へ。
先日思い立った天王寺駅から阪堺電車に乗り継ぎ、松虫駅へと向かう。先ほど舞ったばかりの松虫塚を見に出かける。
能の演目には、関西を舞台としたものが多く、『松虫』もまたそのひとつである。
「松虫」の場所として知られる「松虫塚」については、いくらかの謂れがあり、謡曲『松虫』の話は、そのうちのひとつが採用されている。
その「松虫塚」が大阪市阿倍野区にあると知ったのは、先日の朝日新聞紙上(朝日新聞夕刊3月1日)のことである。
新聞掲載されたくらいで喜ぶのは、単なる利己主義的な思い込みに過ぎない。おそらく「松虫」を知らなければ素通りしていた記事だろう。ところが、その記事に強く反応し、これをご縁と感じたのには、さらにそのしばらく前のことに遡る。
先週、実家に戻った際、BSチャンネルをザッピングしていたら、ふとちんちん電車が目に止まった。大阪市内を走る「阪堺電車」についての番組が放映されていた。
たまたま目に入ってきた画面をぼんやり眺めていた程度だったので、番組の内容まで、ちゃんとわかって見ていたわけではないのだが、阪堺電車が大阪市の住吉区や阿倍野区の地域住民に根ざした電車であることにとても興味を覚えた。住居の真横を走るその風景に魅せられた。地域住民の生き様に興味を抱いたのか、どちらなのかわからないが、何とはなく、その阪堺電車のことが忘れられずにいたのである。
番組を見たわたしは、いわゆる「てっちゃん」では決してないのだが、ああいう電車に乗りたいと久しぶりに強く思った。実は路面電車というものに、ひとしれず喜びを感じる性分なのだ。広島市内には、市民の生活の足となる路面電車が今も走っている。その路面電車が好きで、行くと必ず乗る。広島に行きながら、時間の都合で移動がタクシーばかりになるときなどは、すこし寂しくも思うくらいなのである。江ノ島電鉄は、住居の真横を走る。よそのお宅の庭を眺めるかのようにして走る電車もまた懐かしく、喜ばしい。
そんなあれやこれやがあって、新聞で阪堺電車の記事を見たときは、もうご縁というか、シンクロニシティしか思えなかったのである。
というわけで(どういうわけだ!?)大阪の天王寺付近に出る序があった今日、思い切って阪堺電車に乗り、松虫塚へと行った。もちろん仕舞が成功することを祈願して。
近くには、安倍清明の生誕地とされる「安倍清明神社」があったのでお参りした。おみくじもひいた。なんだか不思議な時間が流れていた。
3月2日(日)
夜に食べた焼きそばがおいしかった。小学生の日記のようだ。
3月1日(土)
稽古は楽しい!