2022年十大ニュース

1,成人式に出席した
 1月、現役時代最後の3年間を共に過ごした生徒たちの成人式ということもあり、コロナ禍ではあったが、卒業式のときに「成人式には参加するから」と言明もしていたので、当日は久しぶりに礼服を着て会場へ。当時の校長・教頭が出席しないとのことだったので、代わりに恩師代表ということでお祝いのスピーチを述べた。誰かすぐにはわからない生徒や、逆にほとんど変わっていない生徒もいて、楽しく懐かしいひとときを過ごした。

2,今年も都道府県対抗戦が中止になった
 2月、都道府県対抗全日本中学生ソフトテニス大会は、今年もコロナ禍のために中止となった。前年の12月から県選抜チームを編成して練習に励んできたのだが、今年もその成果を発揮できる場がなくなってしまった。ちなみに、県選抜チーム(女子)の監督を拝命してから、まだ一度も本戦を迎えたことがない。
 3月には、富山県ソフトテニス連盟が、近県に呼びかけて代替の大会を企画してくださったので、選手とともに高岡市へ。暴風雨の中での大会であったが、3位という結果を収めることができた。コロナの第8波も懸念される昨今、はたして来年の開催はどうなることやら。

3,確定申告をした
 3月、それまではしてこなかった確定申告に挑戦。家内と医療費等の計算をしながら、ネットでe-Taxの画面を見ながら入力を進めた。途中、よくわからないところがあって電話相談したりしながらも、なんとか期日までに種類を整え、税務署に提出することができた。国民は、こんなにもきちんと税金を収めているのだから、政府にはその使途には十分に心を用いてもらいたいものである。

4,南伊豆と西伊豆へ
 4月、県民割を利用して、西伊豆の雲見温泉へ。都合三度目の伊豆行きである。1月は、三が日が明けた4日に南伊豆の「河内屋」へ。既にかなり咲いていた菜の花畑を嘆賞しつつ、源泉かけ流しの温泉を満喫。3月は、自分の誕生日小旅行で、同じく南伊豆の民宿「美浦」に投宿。誰もいない弓ヶ浜を散策したり、青野川沿いの河津桜を愛でた。雲見温泉では、民宿「とみや」にて、一生分は食べたと思うほどのキンメダイの料理をいただいた。
 この三度の伊豆行きには、行き帰りとも清水港〜土肥港間の駿河湾フェリーを利用した。県民だと半額で乗船できたからである。特に帰りは、清水港の魚市場にて遅めの昼食を食べてから帰るという楽しみがある。静岡県民は、できれば永久に半額で乗船できるようにしてもらいたいものである。

5,部活動の外部コーチを依頼された
 4月の市中学ソフトテニス選手権大会の折り、中学時代の教え子と再会、その娘御が試合に出場していると聞き、一緒にその試合ぶりを観戦したりしていたのだが、試合終了後に「誰もコーチしてくれる人がいないので、ぜひ外部コーチになってください」と熱心に依頼された。教え子からのたっての頼みということで、夏の大会までという期限付きでコーチを引き受けることにした。
 件の娘御のペアは、7月の県大会個人戦に出場、残念ながら3回戦で敗退したが、マッチポイントを二度も握っての惜敗であった。久しぶりの夏の大会にベンチ入りであったが、とにかく炎天下の暑さにはほとほと参らされた。シューズの底が熱くて、じっとコートに足を置いていられないほどなのであった。

6,飛騨高山と平湯温泉へ
 5月、旅行支援の県民割が近県まで拡大されたとのことで、ならばと昨年訪れてひどく印象深かった岐阜県高山市と、奥飛騨温泉郷の平湯温泉へ。高山では、夜はホテル近くの「寿々や」にて飛騨牛の朴葉焼きを、翌朝は陣屋と宮川の朝市や三町筋にて買い物してから平湯温泉へ。
 奥飛騨最古の温泉といわれる平湯温泉で投宿したのは、数少ない源泉を引く「平田館」。温泉は言うまでもなく、近くの平湯バスターミナル内の土産物店にて買い物もできる好立地もありがたかった。

7,善光寺参りへ
 6月、今年は7年に一度の秘仏が御開帳されるとのことで、一生に一度でもいいから善光寺へ参詣すれば極楽往生が約束されると言われる善光寺参りへ。せっかく長野市まで行くのならと、初日は戸隠神社に参詣し、翌日に善光寺へ、さらには川中島の古戦場跡も見てくることにした。
 それまで善光寺には多くの人が詰め掛けているとの報道を見聞していたが、これほどとは思わなかった。戸隠神社まで行くのには善光寺の近くを通るのだが、上信越自動車道の長野インターを出たとたんに渋滞である。善光寺近くの道路はほとんど動かず。仕方がないので、ナビを見ながら脇道を通って戸隠神社奥社へ。駐車場から片道40分の参道を歩いて拝殿までたどり着いたが、けっこう多くの人が参拝を待っていて驚いた。
 さらには、中社へも参拝してから、その日の宿舎であった千曲市のホテルへと向かった。長野市のホテルはどこも空きがなかったのである。
 翌日は、いよいよ善光寺へ。混雑するのはわかっていたので、朝8時前にホテルを出て善光寺へ向かった。幸いにも近くの駐車場に停めることができて、境内へ向かったのだが、既に多くの人が本堂へと向かっていた。有名な回向柱にも多くの人が行列だったのでスルーして、まずは本堂を参拝することにした。ほとんど本堂を一周するほどの行列の最後尾に並ぶこと1時間。ようやく本堂に入ることができた。
 7年に一度御開帳された御本尊を拝んでいると、近くにいた関係者と思しき人が「ほら、開きましたよ、ご本尊のすぐ左!」と言っていたので内々陣の瑠璃壇を見たのだが、帳が上がっても特に何も見ることはできなった。あとで確認すると、実は秘仏はその帳の奥の厨子に安置されているとのこと。しかし、今まで誰も見たことがないので「絶対秘仏」なのだということもわかった。
 善光寺参りを済ませて川中島の古戦場跡へ。上杉謙信が陣を敷いた妻女山や、武田軍との激戦が行われた八幡原などを訪れて、その日の宿舎である「松代荘」へ。真田氏の居城であった松代城(旧海津城)からすぐ近くの国民宿舎である。
 松代荘の湯は、鉄分を多く含むため、酸素と反応して美しい黄金色に変化することから「黄金の湯」と言われる100%かけ流しの湯である。日帰り入浴客も受け入れているのだが、宿泊客は専用の湯船が用意されている。のんびりと湯に浸かりながら、善光寺参りの疲れを癒やした。
 翌日は、再び善光寺へ。平日ということもあってか、さほど参拝客も多くはなかったので、回向柱にも触れることができた。コーチをする選手たちへのお守りと、御朱印を入手して帰途に就いた。

8,再び信州へ
 8月、今年の家内の誕生日小旅行は、久しぶりに遠くまで出かけようかとも思っていたのだが、7月に入ってコロナの第7波が大流行し始めたということもあって、今年もお隣の長野県へと出かけて、信州のぬる湯を探訪することにしたのである。幸いにも、近隣県の県民割が使えるとのことだったので、少し贅沢をしていい宿に泊まろうということになった。
 初日は、上田市の霊泉寺温泉和泉屋旅館の日帰り入浴へ。青空を見ながら、誰もいない源泉かけ流しのぬる湯を堪能して、その日の宿舎である公営の宿泊施設「ビレッジ安曇野」に投宿。
 翌日は、青木村にある沓掛温泉叶屋旅館の日帰り入浴に立ち寄ってから、諏訪市へと移動。諏訪大社の下社春宮と上社本宮に参拝して、諏訪湖畔のホテル「紅や」へ。このホテルの夕食のおいしかったこと!機会があれば、ぜひまた泊まってみたい。
 最終日は、奥蓼科温泉郷「渋・辰野館」の日帰り入浴へ。この宿は、かの東山魁夷が投宿して、近くの御射鹿池をモチーフにした「緑響く」を描いた宿としても有名である。温泉は、ぬる湯と言うよりは冷泉であった。源泉は硫黄臭のする白濁の湯であったが、外の露天風呂は泉温が21度ということもあって、とてものんびりと入れるものではなかった。

9,孫娘の七五三
 10月、3歳になった孫娘の七五三のお祝いで、座間市にある鈴鹿明神社へ。せっかく座間まで行くのならと、途中の厚木市にある七沢温泉の元湯玉川館に立ち寄ることにした。ここは、明治35年から続く由緒ある宿で、「のらくろ」で有名な田河水泡氏も投宿したことがあるとのことである。総檜の湯船から晩秋の庭を眺めつつ、ゆっくりとpH10.1の湯に浸かった。
 翌日は、箱根にでも泊まってから帰ろうと思っていたのだが、箱根は外国人観光客でひどく混雑していると聞き、ならばと以前から一度訪れたいと思っていた、伊豆の国市の畑毛温泉大仙家に宿泊することにした。この宿は自前の窯を持っているとのことで、陶芸も体験することにした。
 ここの湯も、約30度のぬる湯で、長く入っていてものぼせることがない名湯として有名である。家内は「今まで入った温泉の中でも一二を争う湯」と評していた。よほど気に入ったのだと思う。

10,今年もファイターズは強かった
 今年から、秋のリーグ戦優勝校だけが全日本大学選手権へ出場することになった(昨年まではリーグ3位校までが出場)関西学生アメリカンフットボールリーグ。立命館に勝って勢いに乗る関西大を10-7でなんとか下したわれらがファイターズであったが、リーグ最終戦である立命館戦で負ければ、関大・立命・関学が1敗で並び、大学選手権への出場権は抽選にて決定されるとのことで、ファイターズにとっては負けられない一戦である。現地でその試合を観戦するに如くはなしということで、11月最後の土日は関西へ。
 例年、この最終戦のときには、京都の晩秋の紅葉も同時に楽しもうと、京都に宿を取って翌日に試合会場である大阪万博記念競技場へ向かうことにしていたので、今年も二条城近くの駐車場のあるホテルを予約した。
 試合当日は、キックオフが午後2時だったので、余裕のある午前中に東寺を訪れることにした。ホテルから歩くにはちと距離があり、車で行くとホテルの駐車場に置けなくなる可能性もあり、バスはどうかとも考えたのだが、ふと見るとホテルの前に何台かの自転車が置かれていたので、フロントでそのことを聞いてみると、シェアサイクルなるもので、アプリをダウンロードすれば使用できると教えてもらった。
 さっそく家内とダウンロードして、自転車の鍵本体のQRコードを読み取って解錠、サドルの高さを調節して東寺へと向かった。東寺の近くにもシェアサイクルのポートがあったのでそこに自転車を停め、帰りもそのポートから自転車でホテルまで帰ってきた。なかなかよくできたシステムだと思った。京都に来た際には、ぜひまた利用したいと思った。
 試合は、互いのディフェンスが踏ん張って、オフェンスがなかなか進まない展開であった。互いにタッチダウンを1本ずつ取って、最後はファイターズがフィールドゴールを決めて勝利した。見ている方もなかなかにしんどい試合であった。
 12月、早稲田大を迎えた大学選手権決勝の甲子園ボウルでは、オフェンスが早稲田大を圧倒、5年連続優勝を飾ってくれた。なんだかんだと、今年もファイターズは強かった!

番外編
今年読んだ本ベスト3
(海外編)①ドストエフスキー『罪と罰』(亀山郁夫訳・光文社古典新訳文庫)、②ニコラス・ハンフリー『喪失と獲得』(垂水雄二訳・紀伊國屋書店)、③アトゥール・ガワンデ『死すべき定め』(原井宏明訳・みすず書房)
(国内編)①広井良典『人口減少社会のデザイン』(東洋経済)、②小田雅久仁『本にだって雄と雌があります』(新潮社)、③田中真知『旅立つには最高の日』(三省堂)

 こうして振り返ってみると、コロナ禍にもかかわらず、けっこう出掛けていたなあと思います(ほとんどが県内か近隣県ですが)。来年は、コロナがどうなるかわかりませんが、遠出もできるような状況になってほしいと、旅行(温泉)好きとしては切に願っております。どちらさまも、どうぞよいお年をお迎えください。