スーさん、夏休みを待っている

7月21日(火)

まだ夏休みではない。
でも、朝から蝉の鳴き声が喧しく、抜けるような青空と白い雲が浮かんでいるのを見ると、つい「もう夏休みだよなあ」と思ってしまう。
今回のように3連休となると、気分は完全に夏休みである。
そんな連休明けの朝は、寝起きが著しく悪いばかりでなく、それに伴って勤労意欲が甚だしく低下していて「うう、夏休みはまだか!」と嘆じてしまうのである。

その3連休初日の土曜日は、市内大会個人戦の3回戦以降が行われた。
本校選手は3ペアが1,2回戦を突破していたが、うち1ペアはいきなりその3回戦初戦で敗退してしまった。後衛選手の打つボールはコートにまったく収まらず、前衛選手はリターンミスを繰り返して、あっという間の敗戦であった。見ていて情けなくなった。このあたりが、今年のチーム状態の一端を反映している感じがした。
でも、残る2ペアは特に苦戦をすることもなく3回戦を突破した。
この時点でベスト32。県大会へは男子は25位までが出場できる。ベスト32に入れば一応「権利発生」ということになる。

この日、気を吐いたのは第2ペアであるK&Mペアだった。
16本取り、相手は先月の県選手権でベスト8入りしたペアだった。特に、サウスポー後衛から繰り出されるショットは多彩で、容易に狙い球を絞らせてはもらえない。どうやってこの後衛にゲームをさせないかということが課題であった。
試合前、具体的な戦術を確認した。試合が始まると、どうやらそれが要所で奏功していることが見て取れた。第2ゲームを長いdeuceの末に相手に取られて流れが変わるかと思われたが、続く第3,4ゲームを連取して逆に流れをつかみ、そのまま勝つことができた。これで16本。
次の相手は第4シード。このペアも、後衛選手は県選抜チームの最終選考まで残ったサウスポー選手であった。何本でもボールを打ち続けることができる粘り強さを持っている。この試合も、後衛封じが決め手であった。幸い、相手前衛選手のミスにも助けられて勝つことができた。これでベスト8入りである。

大将ペアは、ベスト8までは特に苦戦することもなく勝ち上がった。
準々決勝の相手は、団体戦で優勝した学校の第2ペアだった。後衛選手は、2年生ながらスピードボールが何本でも打てる。ただ、本校の前衛選手が前に立ちはだかったときでも打てるかどうかは話が別だと思っていた。
試合が始まった。
ゲームを取ったり取られたりしてゲームカウント2-2。このあたりから、相手後衛が本校前衛を意識するようになってきた。ストロークのミスが目立つようになってこちらが3-2とリードする。
続く第6ゲーム、今度はこちらの後衛選手に疲れが目立つようになってきた。イージーミスも重なって勝敗はタイブレークに。
最初の2ポイントに集中するようにと確認して送り出したのだが、いかんせんこちらの後衛は完全に集中力を欠いていた。一気に5ポイントを連取されてしまう。さすがにこれは気合いを入れ直させねばならない。「試合が続けられないのなら、今からでも棄権したっていいんだぞ!」とベンチから怒鳴ると、それで目が覚めたのか、突然気持ちの入ったボールを打ち出した。1点差に追いついた。しかし、ここからまたもや後衛選手にミスが出て相手のマッチ。1点は取り返したものの、最後は「ここへ打ってはいかんぞ」と試合前に確認しておいたコースに打って、相手前衛にポイントされゲームセット。勝てるチャンスも十分にあっただけに、何とも悔やまれる敗戦であった。

試合後、一部始終を見ていたあるベテラン顧問の先生からこう言われた。
「さすがだよ。傍目で見ても、あんたのとこの後衛が非力だって一目でわかる。でも、その後衛がうまく配球して相手のボールをしのぎながら、自分の前衛にポイントさせる。それに、相手の弱いところを的確に突いてポイントさせる。あんたじゃなきゃできないゲームのさせ方だよ。試合は負けたけど、いいものを見させてもらった」と。
試合に負けたのは悔しかったが、そうやって「かんどころ」を見ていてくれる人もいることがうれしかった。

2ペアとも、まだ順位戦が残っていた。
その順位戦の初戦、2ペアとも勝って、何と同士討ちの5位決定戦となった。これは大将ペアが勝って、それぞれ5位、6位が決定した。上出来だったと思う。

その日の夕刻からは、いつもの旗亭にてプチ反省会。
先週、団体戦で県大会出場を逃したシンムラとこは、2ペアが県大会出場を決めた(1ペアは第7位)。これで少しは溜飲が下がったのではなかろうか。
女子部顧問である「忍者」ハットリくんとこは、順位決定戦に回って、何と24位だったとか。女子の場合は県大会出場は23位までである。「ううう、くやち~い」と言いつつ、生中をお代わりしていた。

さて、来る県大会は今月28日から。場所は、昨年と同じ県営草薙テニスコート(静岡市)。
団体戦はベスト4、個人戦はベスト8が東海大会への出場権を得る。
がんばろう。