le 29 juillet
あぁ、今も階下で大正琴の音が聞こえる。
ちんとんしゃん。
ここ何年か中高年の奥様方の間で大人気(たぶん)の
大正琴の練習がうちで行われているのだ。
近所の人が集まって。
いわゆる、自主練。
うちの母もその近所の人たちも、習い始めて早や五年。
最近は、普段の大勢のお稽古だけではなく、
少人数でのお稽古に借り出されるようになり、
まぁ本人たちも乗り気なのだろうが、文句を
言いながら発表会に向けて、必死に練習している。
まぁ、いいんだけど。
そりゃ趣味がないよりはある方がいいと思うし、
友だちもたくさんいて、わいわいがやがやできて
ストレス発散にもなるだろうし。
でも、発表の日が近づいてくると、家のことを
すっぽかしがちなのが困る。
「12時からお稽古やから、ちょっとササッとチャーハンでも
作ってくれへん?」
てなことになると、私は、なんだよそれ、と思いつつも、
断るのも面倒なので、できるだけ早くチャーハンを作る。
夜にお稽古があるときは、母がご飯を作って一人で先に
夕食を済ますことがほとんどですが、ねぇ、後のことは私が
やらなダメなわけじゃないですか。
後片付けとかは、別に普通に鼻歌まじりにやりますけど、
父がねぇ。
お父さんの、その日一日に起きた仕事上での嫌な出来事とか、
従業員に対する文句とか、その他もろもろを一人で聞くのが嫌。
だって、そこから運が悪いと、母がお琴ばっかりやってて
家をほったらかしだっていう文句につながり、
私は、「そうだね。」とも言いづらいし「お母さんの
唯一の楽しみやから、まぁえぇやん。」とも言いづらいし、
何とも困った状態になってしまうから。
てか、主婦を、引っ張り出すその先生がおかしい。
まぁ、その先生は私の同級生のお母さんなんですけどね。
なんか、最近、どんどん無謀なことやってるんですよ。
1ヶ月の間に8曲練習させられて、すぐ舞台とか。
大正琴専門にやってるわけじゃなくて、みんなそれぞれ
働きながら主婦やってる人たちなのに、ちょっと無理がある
と思うし、弾けなかったら怒るらしいし、なんか間違ってる。
趣味の領域を超えてるよ。
で、「私なんか、お父さんとほとんど顔合わせることないわ。」
とか言って笑ってるらしいけど、あんたの家と他の家は違うんだから、
と言いたい。
今月は8曲だったけど、次は10曲らしい。
おいおい。
ところで、暑いですね。
暑いからと言って、ずーっと冷房の中にいると
頭が痛くなっちゃうし、冷たいものを取りすぎると
お腹壊すし。
やっぱ、日陰で涼むのが一番だなぁ。
と思いながら、先日買った4冊の本を、
玄関脇の日陰のチロの隣で読んだり、ベランダで読んだり、
縁側で読んだりしていたものの、どうにもこうにも暑いので
髪を切りに行くことにした。
この美容師さんに切ってもらうようになってから、6年ぐらい
になるけど、私がお店へ行く前から美容師さんの中で
私の髪型が決まってる場合と、私が行って鏡の前に座ってから
髪型が決まる場合がある。
まぁどっちにしても、私がとやかく注文することはまずない。
だって、雑誌の切り抜きとか持って行って、仕上がりが
全然違うくて落ち込むより、おまかせしてどんな風になるのかなぁ
ってわくわくしてる方がいいから。
今回は、私が行く前から、すでに髪型が決まっていた。
「あっついなぁ。はよ夏終わったらええのになぁ。」
ジョキジョキ。
「あ、前も後ろも短くするで。」
「ははは。うん。」
みたいな。
何の相談もなしに、どんどん切られてるという。
ここ最近は、ちょっと長めになっていたので、バサバサ切られるのは
久々。
いろいろしゃべってて、途中で美容師さんが2回くしゃみをした。
で、その後に「誰かが悪い噂しとんやわ。おっさんやなぁとかって。」
は?おっさん??
何が?って聞くと、どうやら昨日誕生日が来て35歳になったらしい。
で、友だちにおっさん扱いされたらしい。
なんか、毎年この時期になると歳を気にしてる気がする。
お腹が!とか体力が!とか。
前に一度、歳の話をしていて、私が「あ、そうなんやぁ。へー。
じゃぁ申年?」ってうっかり一回り違いだと認識したら、
「一回りじゃない!11歳、11歳。あぁ、危うくおっさんにされる
ところやった。」
とか言ってた。
あんま、変わんないと思うんですけどね。
別に、私は、おっさんだね、とか一回も言ったことないし。
そんなに歳って気になるもんなんですかねぇ、男の人も。
うーん。まぁ、私が24になってるんだから、
そりゃ、35歳にもなるよって言いそうになったけど、
へこんだら悪いと思って、やめた・・・。
さて、私は、すっかり髪も短くなってちょっと涼しくなりました。
夏だ夏だ。