令和の維新

「撤退のために」の寄稿文依頼を読ませていただいて、私なりに感じることがございましたので、以下の文章を取り急ぎまとめてみました。長屋のブログとしてアップをお願いいたします。根拠となる数字文献などの記載がございませんが、ご海容ください。

 長引く不況。
 日本国民全体の不安材料の最たるものは、先行きの老後への不安。安心安全な将来が保証されるならば、増税さえも納得する国民は確実に多数存在するだろう。
 日本撤退策として、まず最初に「現状維持を条件に、年金制度を諦める」ということを提案したい。
 そのために第一段階として、途上国からの移民の受け入れ増加を行うこと。
 これにより、労働力の確保をして年金減少問題の悪化をくいとめる。少しでも将来的な不安材料を減らし、子育てのリスクを軽減することで、人口増加を期待できると思うのです。
 これには前提として、低所得者への保護救済が必須となります。受け入れる移民に対して、ビザ発給のフィルターをしっかり作り、現在、ガソリン供給がままならないイギリスのように、職業限定で一定期間のビザ発給を行っていく。
 平行して移民者並びに低所得者の保護と教育に注力していく。ODAのようにお金で渡すのではなく、魚の捕り方漁業法、農業法指導などのごとく、生活を維持していくための職業訓練、ライセンス獲得などの援助や補助をさらに強化して行なっていくのです。
 この3〜4年、日本とNYを行き来させていただき、気づいたことがあります。アメリカの社会は、低所得者に対して優しいシステムを社会が残す努力をしている。
 まずひとつの例としてチップの習慣が挙げられます。お客は、お店で使った費用の5%〜20%をチップとして個人やお店に支払います。この習慣は、サービスの向上に加え、低所得者の所得に多大な貢献をしています。ほとんどチップを頼りに生活している労働者層が存在しますし、確実に個人に利益を享受出来るシステムとして秀逸であると思われます。
 他の例として、NYの北や東を結ぶメトロノースレイルロードやロングアイランドレアルロードの料金システムが挙げられます。乗車中、未だに紙の切符を車掌が切りに来ます。識別のため、切り終わったチケットを座席の上に挟んでいくのです。日本のようなSuicaやICOCAのような便利なシステムは存在しません。定期券にあたるものとして、乗客がスマートフォンの画面の定期券サイトを、車掌に提示します。いちいち車掌が、それを確認しにやってくるのです。車両が長いので、何人かの車掌が乗り込んでいます。機械化せずに、彼らの仕事を残しているのです。
 もうひとつ、これからの若い次世代に向けては、教育カリキュラムの改善を行いたい。
 まず、お金の勉強を学校教育に取り入れる。株式の仕組み、為替の仕組み、起業(昨今、IT関連の起業の低年齢化は著しい)、海外株への投資あるいは、イデコ、積み立てニーサのような貯蓄の具体的知識の教育を行う。これにより、将来的な失業者、生活保護者の減少と社会貢献の実現を狙うわけです。
 同時に日本古来の文化、伝統工芸や技術技法などの学習カリキュラムも取り入れる。日本古来の優れた文化に誇りを持ち、引き継いでいく人材の育成と確保を行う。
 これには、ドイツが小学生高学年時に、学業か実業かを選択されるように、中学・高校から大学と同様に単位制とし、本人による教科選択の導入→学術、研究、専門分野におけるスペシャリストの育成→国力増強を目指すことが必須と考えます。
 このように、将来への不安の解消を行いつつ、国力の増大を目指すことが、これからの日本の再興には必要であると思います。明治維新のような意識改革を行うことにより、日本が世界に先駆けて少子高齢化対策を指し示していければと願うばかりです。
 以上、よろしくお願いいたします。

--