7月26日(火)
8月1日(月)の発売に先がけて、ついにというかとうとう「だんじり本」の見本誌が、晶文社の安藤さんから送られてきた。
こうして改めてみてみると、なんだか自分の書いたものじゃないような気がする。
さっそく普段からオレの「だんじり話」を堪能(辟易もあるが)している編集部のみんなや、編集部に来られた方、とくに堺や泉州地方の要するに「だんじりがある」ところの人に見せると、「わあ、表紙からして、すごいですね」と驚いてくれる。
当然である。
装幀の六覺千手さんは、地元岸和田の「だんじりの絵、ポスター、チラシ」を専門にしているデザイナーで、イラストも写真も手掛けている、日本でおそらく唯一の「だんじり専門意匠家」である。
http://www.k-rokkaku.com/index.htm
だから、表紙の「五軒屋町の図」はじめ岸和田だんじり曳行マップ、1章ごとの扉挿絵の計3枚のだんじり図、そして写真だけでも、十分に1冊分の価値ありである。
ちなみに六覺さんの実家は酒屋(森田酒店)であり、そのだんじりオリジナルラベルの酒(一升/3千円)は要注目であるし、「ラベルを肴に飲める酒 男らしく吐くまで飲める酒ラベルを目指します。」は名コピーである。
またタイミングよく29日(金)〜31日(日)には、岸和田本町の紀州街道沿いの町家ギャラリー・光輪庵で「第2回 六覺千手展」が開かれ、そこでもこの表紙の原画や挿絵ほかが見られるから、泉州地方の方はぜひ覗いてみてほしい。
この「だんじり本」つまり『岸和田だんじり祭 だんじり若頭日記』は8月1日(月)発売だが、安藤さんがとくに手回しをしてくれていて、その会場でも発売されるとのこと。
感謝である。
解説はもちろん、この長屋の家主・内田樹先生で、この名文だけでも1冊分の価値ありである。
『西の旅』の編集会議が終わって、以上のことを書こうとしていたら、晶文社・安藤さんお願いした献本先の方々から電話がある。
一つはメディア関係。
M新聞社の編集局長のI藤さんからは「こんなの、書いてたの。おどろいたなあ。8月に入ったら、晩飯でも食いながら、お話し聞きましょう」との東京弁の電話。
岸和田関係からは、同じ平成15年度の若頭責任者の面々から「届いた、ありがとう」の電話。
「今晩、しっかり読まさしてもらうわ」とか「子供も喜んでるわ」とか、本当に丁寧に電話を頂く。
なかには「映画化せえへんか?したら出演しちゃるど」なんてのもあって、痛快である。
みなさまがた、どうぞよろしくお願いします!
コメント (1)
だんじり本、とうとう発売されるんですね、心待ちにしておりました!
私も南大阪の出身。
岸和田ほどだんじりが大きく扱われるエリアではありませんが、何か「熱さ」に共感できるんです。
H15年のブログ、もう何度も読み返してますよ。
単純に面白い!という日記はもちろんですが、私が好きな文章は、人や人生に対する哀しさやいとおしさが表現された部分なんです。
7月15日は、何度読んでも、たまらない気持ちになります。
人生において、こんな感動を味わえる一瞬があること、そしてそれを自らの生きる証として振りかえることができること。
更に、それを文章として、具体的な一つの形に残しておられること。
あの荒っぽい祭りの中に、とても繊細な心の動きが共存しているのだと、祭りを見学しているだけではわかりきらない深さを感じ、心に沁みてきます。
岸和田の方にだけでなく、南大阪の人間だけでなく、1人でも多くの方に読んで頂きたい、と思ってます。
もちろん私も、私の知人友人も、ご本楽しませて頂きます!
投稿者: yamanaka | 2005年07月28日 01:46
日時: 2005年07月28日 01:46