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家族の匂いのする年の瀬に

12月29日(水)

JR三ノ宮から昼下がりの各駅停車に乗って編集部に行く。
車内はすっかり年末の休みに入った様相で、デパートの紙袋をもった普段着の中年夫
婦や、中から蜜柑が透けて見えているスーパーの白い袋をさげた主婦がゆったりと座
っている。

摂津本山に着きドアが開くと、寒空の空気と一緒に「気を付けて帰ってね」「また来
なさい」という老人夫妻の声が聞こえてくる。
見ると近くの人なのだろう、コートなしのおじいさんはマフラーを巻き付けただけの
軽装だ。

「ありがとうね」「おばあちゃん、バイバイ」と40歳くらいの夫婦と小学校6年生
と2年生くらいの二人が、各駅停車に乗って手を振る。
最後尾の車輌なのでそれを車掌も見ているのか、普通より長い間あってドアを閉める

「バイバイ、バイバイ」と繰り返す6年生の少女。
あれあれ、泣き出した。
「また来るから、ね、ね」と関東弁のお母さんは子どもに言う。言いながらハンカチ
を取り出して自分も目をぬぐう。
ちょっと困ったような複雑な表情をする父親。

がら空きの電車の中、初老の女性客がうんうんと頷くように見ている。
まぎれもない年末の風景だ。

日本人が年末年始に海外旅行に出たり、大晦日に街をうろついたり、カウントダウン
のイベントに行ったりするようになったのはいつ頃からだろうか。
帰省や大掃除や年賀状書きや、すぐ来てしまう正月の準備やらで、家族の匂いがする
家で過ごすということをしないのは、世の中をちょっと舐めているような気がする。

オレはこのところ締切が年明け早々なので、30日や大晦日まで編集部に出ることが
多いが、元旦は朝10時からだんじり小屋を開けての新年祝賀会なので、ディープサウ
ス大阪の岸和田に帰る(といっても電車で1時間少しである)。

パリにいる友人の学生から、年末と新年のメールが届いて、
>17日から3日までノエル休暇の為、日々図書館へ行ったり、あちこちぶらぶら…

>クラスメートのアメリカ人や、イタリア人、アフリカ、ガーナの子なんかはすでに
ノエルを家族と過ごす為に帰国、フランス人と暮らしているメキシカン、キューバの
子はこちらの家族とノエルを過ごすという中、私たち日本人、韓国人、中国人の学生
は帰ることも出来ず、ノエルで浮き足立っている街並みを寂しい眼差しで見つめるだ
けです。
とある。

そういえば去年は夕方遅く帰りしなに、いつもはうどんか丼を食っている南船場の松
葉屋本舗で天ざるを食べた後、心斎橋筋を歩いたがすごい人出で、けれどもよく見て
みると10代20代のキッズと中国人やタイなどのアジア系や黒人がいつもより断然
多かった。

編集部周辺では、印刷所やデザイン事務所、ライターさん…と本日までのところが多
く「よいお年を」という挨拶でいっぱいだ。

みなさん今年一年、ご苦労さんでした。

コメント (1)

あれれ、ディープなサウスのおっさんまで、しんみりと街を点景しているね。
なんか、しわすって、いいですね。

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2004年12月29日 23:09に投稿されたエントリーのページです。

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