3月28日(金)"Gay & Innocent & Heartless"

 権威主義の右翼政党はLGBTQ+に関する本のbook ban(禁書運動)を行なっている。ブダペストのプライド・マーチを標的にし、プライド・マーチに参加した人は顔認証ソフトによって罰される。法律は性別も名前も変えることを許さない。それでもブタペストの人々は抗議デモを行い、LGBTQ+の当事者の人たちは国外移住を検討している。

 翻って、プラトンは詩人ホメロスの国外追放を論じたが、それはホメロスが国家に害をなす人物を英雄として称揚していることに対する論評だった。LGBTQ+の人たちを描いた文学作品が、今、権力によって政治的に禁止されているわけだが、それが意味するのは、その政治権力が「LGBTQ+の人たちは国家にとって害をなしている」という頓珍漢な認識、現実の実態とは全くズレた認識、観察力をまったく欠いた認識をしているということだ。このような歪んだ認識は異性愛中心主義がこれまであまりにも多くの人たちの人権を踏み躙ってきたことの表れだろう。

 日本も、悪い意味で、よく似た政治状況なのではないだろうか。

 端的に言うと、異性愛中心主義は「気持ち悪い」。

 すでに相当キモいのに、法律による性別・名前の変更の禁止や禁書をすることによって、ますますキモさが倍増している。やめればいいと思う。

 18歳以下にLGBTQ+に関する知識を与えることを禁止する。そして権力者たちはこう言う。「これは子どもを守るためなのだ」と。しかし、そんなおかしな理屈はない。マイノリティの人たちに対する正しい知識を得ることを妨害すること、またマイノリティの人たちの生き方を知る機会を奪うことで、まさにそれによって侵害しているのが子どもの人権、知る権利という人権である。

 プラトンのホメロス論について再びじっくり考えるときが来ているのではないだろうか。私たちが英雄だと思っていた人物は私たちが思っていたような英雄だったのか?私たちが追放すべきだと判断した人物は本当に追放されるべき人物だったのか?あなたたちがheartlessだと決めつけた人物は本当にあなたたちが決めつけたような人物だったのか?

 権力者の都合のいいようにしか認識しない、認識できない。そうやってズレた認識は現実にうまくはまらないから、無理がある。

オルバンNO!トランプNO!ヘイトNO!

(参考文献)

'We won't be deterred or scared': Hungary's LGBTQ+ community fights for right to march in Pride', https://www.theguardian.com/world/2025/mar/28/we-wont-be-deterred-or-scared-hungarys-lgbtq-community-fights-for-right-to-march-in-pride?CMP=Share_iOSApp_Other

'Hungary votes to end legal recognition of trans people', https://www.theguardian.com/world/2020/may/19/hungary-votes-to-end-legal-recognition-of-trans-people?CMP=Share_iOSApp_Other

'Hungarian bookstore fined for selling LGBTQ+ novel in youth section', https://www.theguardian.com/world/2023/jul/13/hungarian-bookstore-fined-for-selling-lgbtq-novel-in-youth-section?CMP=Share_iOSApp_Other