12月13日(金)ハンガリー政府からの脅迫状

 移民局での滞在許可証申請はオンラインにて行われる。オンラインで必要書類を提出したらそれで完了。のはずなので、とっとと書類を提出して、移民局で2時間×三日くらい待たされたのち、滞在許可証の申請を終えた。それが9月末。それ以来ビザについてはすっかり忘れていた。

 そう思ったら嫌な雰囲気のするポストの通知書が届いた。僕の住むアパートにはポストがないので、郵便物を投函できなかったため、郵便局まで配達物を取りに来なさいという通知書。

 郵便局に行くと印刷日が11月27日と記録された書類が入っており、「8日以内にのみ異議申し立てができる。そのために2万円くらい払いなさい」と書いてある何やら物々しい通知書が。郵便物が届いたのが最速で12月9日だから異議申し立てはすでに不可能である。ビザ申請に必要な書類とは違う書類が提出されているので、ビザ申請プロセスを取り消した、と書いてある。

 まずここで言っておきたいことは、僕はすでに必要な書類を提出したということだ。移民局がここで「提出しろ」と要求しているのは、僕がブダペスト大学に正式に在籍していることを証明する書類だが、それはもうすでに提出している。それに加えて、追加の書類を移民局が要求してきた。それを満たしていないから、お前は犯罪者になりました、とそう言ってきている。全部ハンガリー語で。読めるかバカ。

 僕が大学に在籍して勉強していることはすでに証明済みなのにも関わらず。

 とりあえずのところは、大学の機関及び移民局の出せる限りの宛先に要求された(心底、無意味な)書類は提出したが、返答はない。こうやって僕が自分の知らないうちに犯罪者に仕立て上げられていることを知ると恐ろしい気持ちになる。

 これをシステムの暴力と言わずになんと言おう。

 本件に関して、ハンガリー語でなんと書いてあるか教えてくれた友達と職員には敬意と感謝を表したい。ありがとうございます。こんなしょうもないことで時間とってすみません。しかし、本件でせっかくできた友達、友達になれそうだった人たちのうちのかなりの人々を失った。

 ハンガリーのシステムは、「こういうことをする」システムのようだ。「こういうことをする」システムを「えらい」と崇めろと言われましても。俺らは偉いんだから靴底を舐めろと言われましても。

 そんなん言われましても不可能ですよ。あのー、勉強の邪魔せんといてくれます?