ローマのとブダペストの西洋風の建物はつくりが同じだ。ローマのコレを模倣してブダペストのアレが作られたのかという発見が続く。ブダペストはローマのような街を作ろうとした時期があることがわかった。ローマはみんなの憧れだったみたいだ。日本も憧れたんだろうな。
ローマで何回も日本人を見た。実は日本人観光客を見ることすら何ヶ月ぶりだかわからない。ブダペストやウィーンと比べてローマに日本人観光客の多いこと!キラキラと小綺麗な日本人の皆さまを見かけると、そういえば日本人ってこんな感じの人が多かったなーと思い、何となくボロッとした格好でウロウロしている自分と比べ、ずいぶん長い間日本と離れた所にいたのだということを思った。
ローマは日本と近い感じがする。本当に久しぶりに日本人を見た。どの辺りに日本人が増える境界があるのだろう。オーストリアの国境を越えたあたりで日本人がぐっと減るのかなー。
コロッセオやパルテノン神殿など有名な観光地を訪れる。ものすごい数の観光客が集中している。もうちょっと人が集まっていない所で、見どころがあるはずだと思い、人混みをかわしながら街を散策。ヨーロッパの街歩きや公共交通機関の勝手はブダペストと大して変わらないので、慣れたもんである(あまり油断するといけないが...)。おいしいカルボナーラを食べて通りを歩いていると色々と面白い品物を見ることができた。
ローマはさすがの観光地である。観光客を喜ばせるようにできていて、ちょっとやそっとでは新しいものが見つからないな(でも見つけたいな...)と思う。
サヴォイア家のヴィラがあることを調べ、街の中心から少しだけ離れたヴィラにバスで向かう。サヴォイア家とはイタリア有数の名家である。ヘレンド陶器を評価した貴族のひとつでもある。
ヴィラの敷地内には誰でも入れるようになっていて、信じられないくらいのどかな空間が広がっている。若者たちと若くない者たちのピクニック天国。クローバーのお花畑。おとぎ話のような森と草原と空。鴉。ここで遊んでいる人たちはサヴォイア家に縁のある人々なのだろうか。ふと気がつくと、周りには観光客が一人もいない。あれ?僕みたいな観光客が入っても良かったのだろうか、何かしきたりとかあったらどうしよう...と思ったが、思っただけでズンズン入ってゆく。おおきな枝垂れ柳に出会う。「日本ぽいな」と思い、また別のところには桜の木が咲き始めている。再び「日本ぽいな」と思う。さらに小道を進んでゆくと竹が植えられている。「日本だな〜」と思う。まだまだどんどん進んでゆくと、ぱかぱかと馬が走っている。おー。馬はやっぱりいいですね。
観光気分で訪れる場所だったか微妙だけど、随分落ち着いた気分になった。資産のある人がこうやってパブリックに土地を提供するのは素敵なことなのではないでしょうか。
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