所属しているコースの、必修科目のシラバスを見ていたら、最終授業の課題がイェイツの詩だった。
イェイツについて、"The Conversation with Friesnds"というアイルランドの作家のデビュー作で、次のようなストーリーがあった。
フランシスはダブリンで英文学を専攻している。フランシスがマッチングアプリで知り合った医学生と会い、店で食事をする。医学生は「英文学か。僕はイェイツが好きだな。英文学って何の努力も必要ないからいいよね。医者は大変だよ」ということを言う。そのまま二人はホテルに行く。フランシスはセックスを断りたかったが、ことを大きくしたくないと思い、抵抗しなかった。そして医学生はフランシスをレイプする。後でフランシスは友だちのニックにそのことを話す。ニックは「イェイツが好きなやつに人間の営みは一生できない」と言う。
僕はこのシーンをよく覚えている。そのイェイツが課題だ。指定の詩はギリシャ神話に絡めたレイプのもの。
一体、この大学は、ハンガリーは、何がしたいのだろうか。学部一年生にこんなものを読ませて、何かいいことがあると思っているのだろうか。
必修科目のこれを除けば、移民についてのセミナーや、アメリカのユダヤ系作家についてのセミナーなど、勉強になるし、楽しい講義があった。しかし、必修科目のこの授業は何だと言うのか。少なくとも知識の乏しい学部一年生に与える課題ではないと思う。
どんなに気持ちの悪い課題を出されても、きっと何か意図があるのかと思ったが、もう学期末である。