2025年の年の瀬も押し迫った12月16日、僕はいつもの9時20分梅田発全但バスに乗り、豊岡へと向かった。これで10月から数えてもう3回目の豊岡である。目的は、宮垣さんが計画してくれた地元の方との懇親会に参加するためだ。僕を含めて総勢8人の大宴会で、7人もの方たちが、僕と一緒にお酒を飲んでもいいとい思ったことには、正直驚いている。
いつものとおり12時半過ぎに豊岡に到着し、町をぶらぶらしながら、ランチをとる店を探す。なにかあると、すぐにスマホを取り出すということを、食に関しては、僕はまったく採用しない。勘だけを頼りに町中を歩くのである。これは長いサラリーマン生活で獲得したスキルと言ってもいいだろう。あてもなくぶらぶら歩いていると豊岡市役所の裏手のあたりに自宅の一部分を改装したグリルと喫茶店を足して二で割ったようなお店を見つけた。店内に入り日替わり定食を注文する。僕の勘は、またしても当たった。手作りハンバーグとコーンポタージュスープ、ごはんとお味噌汁で780円という内容は大阪ではありえない。嬉しくなった僕は、思わず食後のコーヒーを注文する。食後に週刊誌のどうでもいい記事を読むという、喫茶店ならではの至福なひとときを過ごす。
少し早めに常宿になりそうな「豊岡グリーンホテルモーリス」にチェックインし、ホテル内の温泉に入ったあと、宴会の始まるのを部屋で待つ。宴会の始まる18時に合わせて、ホテルを出発し、会場の晩酌居酒屋「九」で皆さんの到着を待つ。どんなメンバーなんだろうかと勝手にイメージを膨らます。僕より少し年上の町の顔役の人たちばかりなんだろうなと思っているとこところに、宮垣さんがいつものようにニコニコしながら現れる。その後、次々とメンバーが集まり始めるが、僕の予想は大きく外れ、年齢の構成は、30代前半から40代後半といったところだろうか。職業は、フリースクール代表、コンサル会社を辞め農業関係の仕事に就く方、市会議員2名、実家の民宿経営を考えている方、地元金融機関の方と大変ユニークなものとなった。
乾杯のあと、各メンバーの自己紹介と、僕の起業イメージを伝える。おおむね好意的に話を聞いてもらえたような気がする。
大人数の宴会のため、話はあちこちに散らばったものの、僕のなかで印象に残ったことについて書き記しておく。
一般社団法人トコサ代表の遠藤さんは、大学を卒業後コンサル会社に就職し、現在農業を通じて地元の活性化を図っている。豊岡で起業するに至ったのは、お父さまが豊岡出身でお母さまが旧温泉町出身ということもあり、なじみのある但馬に決めたそうだ。さらに、出身は池田市だそうで、僕の生まれ育った川西市の隣になる。僕とほぼ同じようなルーツといっても過言ではない。
さらにさらに遠藤さんのお父さまは、神戸女学院大学の教師をされていたそうで、内田先生とその時期がかぶっているとのこと。この社長日記で時折触れているが、どういうわけか、但馬をハブとしていろいろな人とつながっていく。縁と言えばそれまでのことだが、本当に不思議だ。
遠藤さんは現在、農業を通して地方の抱える様々な問題を改善するために、いろいろな角度から新しい試みをされている。彼を掻き立てているのは、日本の農業に対する大きな危機感である。移住して農業をしてみたいというのは、よく聞く定型ではあるが、遠藤さんの考えは、もっともっとスケールの大きな根源的な「問い」であるように僕には思えた。そのようなことを考えている(僕からすると)若者(遠藤さんは32才)が、豊岡にいることに、僕は少し希望を見出した。僕の起業と遠藤さんの仕事とが上手くかみ合えば、面白いことになりそうな気がする。改めて、話をじっくり聞きに行きたい。
もうひとつ、気になることについて聞いてみた。それは、「UFOフェス」のことである。
きっかけは奥さんから聞いた話からだった。それは、凱風館恒例の合気道秋合宿での出来事で、いつものように合宿最終日に、2026年度の予約をしようとしたところ、「ときわ野」から、そのあたりは日程が難しいとのこと。その理由を聞いてみると、ちょうどそのタイミングで「UFOフェス」が予定されているらしい。
このことについて、話題を提供すると、参加メンバーの一人から、「待ってました!」といわんばかりに、開催されるに至った経緯、フェスの内容、成果について細かく聞かせていただいた。なんでも神鍋山は、知る人ぞ知るUFOの聖地らしく、3日間の間に延べ10,000人の来場者があったそうだ。2026年の概要は明らかにされていないが、是非、僕も参加してみたいものである。
宴会の終盤は、UFOの話から、幽霊話に発展し、よく分からない展開になったものの、
こうして地元の方たちと交流できたことは、僕にとっては大きな収穫だった。なにより生の声を聞けるのは貴重な体験である。
豊岡との距離が一気に縮まった。
参考
豊岡グリーンホテルモーリス
【一般社団法人トコサ】
https://mamori.notion.sit/top
神鍋高原フェス"まんまる"