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ブログと再婚宣言

社命でブログを始めて調子に乗って書きすぎて怒られて書く内容を制限されて書く気がなくなってそれならばもう会社も辞めるかと退職願を出して受理されて、4月末で京阪神エルマガジン社を退社することになった…と書くと、ここに嘘はないけれど、これが真実の全てでもない。


口であれ文字であれ、言葉はそこに浮かんだ瞬間に本当であり本当じゃなくなる。ここんとこ、どこの現場もそのことを忘れすぎているのか、自分の言葉に自信満々で他人の言葉に不信感満々で、そういう人の言葉の足跡は足が臭い人間と同じでなんだか臭う。ふとついていってしまうと、気が付けばその臭いで鼻がつぶれそうになるけれど本人はあっけらかんとしていて、こういうのは腋臭の人が自分の匂いには気が付かない原理と一緒なのかしらん。などと思う青山です。このたび内田樹先生の長屋でお世話になることになりました。追い出されないように頑張ります。


てな感じで、ちょっと前まで2年か3年間ほど、あるサイトでうだうだとブログを書いていたんだけど、書いているうちにコースを忘れて加速暴走のうえカーブを曲がりきれずコース内の公共物を破損しクルマも廃車寸前。しかもその乗っていたクルマが会社の広告物だったのでそらアカンわな、とクルマを返却してもう運転は止めたと思っていたけど、やっぱりクルマに乗りたくなったので新車買って、どうせなら変なコースを走りたくなくてtaturu.comを選んだ。幸い内田先生に快く走りやすそうなコースを与えていただいた。


私が初めてブログを書きはじめた3年ほど前は、まだ雑誌編集者の私たちでさえ「ブログってなんだ? ブログを始めよう!」ということが編集会議の議題になるようなご時世だったように記憶する。いや、雑誌の現場はアナログ人間が多いから特に疎かったのかもしれねいけれど。とにかく、ミーツ誌周辺でいうと与えられた「場」以外にブログをする「場」があるとかないとかすら考えたこともなかった。でも、今はいろんな「場」でブログを簡単に開設できる。ヤフーに楽天、ライブドアにso-net…溢れる中から、デザインだったり、アクセスの簡単さだったり、料金的なことであったり選択基準があると思うけど、私が今回ブログを再開しようと思ったときに唯一こだわりたかったのが、そこが誰に管理されているかということだ。


前ブログで暴走した日にアップされた記事は、暴走原因となった人の遠隔操作によって即座に消された。事故そのものは私に非があってそれは反省してしかるべきかもしれないけれど、だからといって「書かれたもの」を組織的な権力によって消しちゃうなんて、文字に関わる身としてはもう耐えられないわっ、と思う。まあ、書いた内容がだいたいそんな真っ当すぎて青も赤も臭いことなので、真っ黒にドロドロした組織では通用しないわな、とも思うけれど。


ともあれ、楽天だってもしかして楽天の悪口書いてたら勝手にブログを閉鎖されるかもしれない。そんなことはないと思うけど、ないとは言えないんだから、最初からその可能性も考えましょう、とアンテナがびんびん反応するのだ。今後、もしかしてこのブログで「内田のヤロー、馬鹿野郎。あーだこーだ」と書くことがあるかもしれない。書かないとは思わない。私にはそれを書かないことは具体的に想像ができないけれど、もしそれで「青山何書いてんだよー。ここ俺んちだぜ」と抹消されたとしても、「内田樹先生ならまあいいか。わはは」と思えることは容易に想像できる。だから私はここで書くことにした。


こういうのはちょっと違うかもしれないけど、編集者と執筆者の関係にも似ている。ミーツ誌は編集をしながらライターもするので書き手の気持ちもちょっとわかる。書くときに一番に楽というか安心なのは、もし全部書き換えられたとしても、極端にいうと「没」にされたとしても納得がいく相手に編集をしてもらうことで、もちろん本当に全部書き換えたりは通常はしないんだけど、それぐらい身も心もゆだねた相手の言葉なら、たとえ書いたものを批判されたとしても素直に受け取れるし、そう思える関係の編集者と話すだけで実は原稿がもう書き上がったに等しかったりするもんなのだ。


そんなこんなで、内田樹先生のブログで書き始めた時点でワタシ的にはもう書く原稿があらかた想定されていて、それを今後は文字にしていくという感じです。なんだよ、最初っからここで書いときゃよかったよ。でも別れたあいつも本当はいい人だったのかもしれないわ。そうよ、相性が悪かったのよ。いや、星まわりよ。…あら、やだ。なんだか結局は愚痴になってるじゃないの。そういうの嫌だから会社辞めるのに。


しかしなんですな。久しぶりのブログ再開記念スペシャルに書きたいお題があったのに、書き始めると違うところに流れてしまう。今日は、久しぶりに会う嫁にいった娘に、こないだ熟年離婚したお父さんの悪口を思わず言っちゃって一人で白熱して、あら気が付けばまだ喫茶店に入ってコーヒーも注文してなかったじゃないの、やーねー。さ、早く頼みなさいよ。ケーキでもなんでも好きなもの頼んだらいいじゃない…そんな感じで今後ともどうぞご贔屓に。


あ、編集者してたくせに誤字脱字多いです。後輩のダイハクリョクに「チェックしてね」と自分の原稿を丸投げしてましたから。得意な人に得意なこと任すのが一番、が編集者としての信条なもんで(言い訳)。

コメント (1)

青山シンスケ:

ブログ再会(再婚)おめでとうございます。
しかしハードコアなタイトルですねぇ。
火事には気をつけて。

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2006年03月19日 12:29に投稿されたエントリーのページです。

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