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2006年05月02日

スーさんテニスを語る

5月1日(月)

「ほほう、なるほど」「ははあ、そうなんだ」などと、新しい学校での生活に慣れようとこれ努めているうちに、4月は過ぎていってしまった。その4月最後の土日は、ソフトテニスの2日間。

土曜日(29日)は、浜松市の中学生ソフトテニス選手権大会。合併前の旧浜松市内各中学校から、6組ずつが参加しての個人戦(トーナメント)である。

本校から参加したペアは、3組がそれぞれ2,3回戦で敗退してしまったが、残る3組はベスト8に勝ち残ることができた(ベスト8に入賞すると、6月に行われる県選手権への出場権を得ることができる)。続く準々決勝でそのうちの1組が敗退してしまったが、残る2組はベスト4に勝ち残り、準決勝ではそのうちの1組が敗退したが、第1シードのペアは決勝まで駒を進めることができた。

その決勝、相手は準々決勝からことごとく本校のペアを撃ち破ってきた第3シードのペア。後衛が巧みに配球し前衛はディフェンスのみという、どちらかと言えば手前などはあまり好まないスタイルのテニスを展開して勝ち上がってきたペアである。昨年冬に行われた新人戦の県大会では、なんと3位に入賞した実績のあるペアらしい。準決勝でも、本校のペアが途中までずっとリードしていたのだが、相手にしぶとく粘られるうちにこちらのミスが目立つようになり、最後は粘り負けしてしまった。何とか決勝戦では勝たなければならない。

試合が始まった。大事なポイントでこちらのミスが出て、ゲームをものにすることができない。相手後衛は、かなり配球を散らしてきた。本校の前衛が焦れて無理にボールをさわりにいってミス。後衛の攻めにいったボールも微妙にアウトしたりネットしたりして、ほとんどがこちらのミスに終始する展開でストレート負け。後味の悪いゲームであった。力負けして「まあ、後衛にあんないいボールを打たれて、前衛にも勝負されたんじゃしょうがないよねえ」というようなゲームではなく、「ううう、何という狡猾老獪なテニスじゃ!若者らしくない!」という感じであった(負け惜しみ)。

基本的にはどんな戦術も「あり」だから、相手がどんなテニスを展開しようが、勝てるように準備しておかなくてはならない。「今までは女子の顧問だったから」などという言い訳もすまい。対戦相手についての情報も含めて、準備不足は全て監督の責任である。次回、再戦の機会あらば、必ずや今回のお返しをするということをお約束しておこう。

明くる日曜日(30日)は、高校の県総体東部地区予選会(団体戦)に出場する教え子たちの応援のため、三島まで。

沼津のK学園高女子ソフトテニス部には、前任校で教えた選手が3人(3年生1人、2年生2人)お世話になっている。特に、3年生は今回地区予選で敗退してしまえば、それが最後の試合になってしまうということで、まあ地区予選で負けることはないだろうとは思いつつ、顔だけでも見せて少しでも元気づけてやりたいとの思い已まず、プリウスで東名高速道を一路三島へと向かったのである。

前日の個人戦では、その3年生と2年生のペア(K原崎・K谷のKKコンビ)がベスト8に残り、県総体への出場を決めていた。よかったよかった。残念ながら、もう1人の2年生は2回戦で敗退したとのことだったが、2年生はまだ来年がある。最後に花を咲かせられればいいのだ。

さて、団体戦である。初戦(2回戦)は危なげなく勝ち、準々決勝。相手は、前日の個人戦で地区優勝したペアを有する学校である。互いに大将ペアが勝ち、3番勝負。K学園高のスガイ監督が起用した3番は、2年生後衛と1年生前衛のコンビ。1年生って、ついこの4月に入部したばかりの選手である。どうなることやらと思っていたが、その1年生の思い切りのいいプレーで、ゲームは競り合いながらも要所を締め、流れをものにして勝利。これでベスト4。

準決勝からは、試合会場を変更するとのことで、昼食もとれないままに準決勝の会場校へと移動。相手は、その会場校の高校であった。「ホームの利ありや?」と心配したが、この試合は3番に回ることなく勝っていよいよ決勝。

相手は、ここ数年連続してインターハイに出場している強豪校である。でも、K学園高も昨年の県総体で個人優勝して、インターハイでもベスト32に入っている大将ペアを有している。3番勝負にもつれ込むであろうことは必至であった。

その決勝戦、まずはK学園高の大将ペアが完勝。続く2番手は、相手の大将ペア。昨年の国体にも、県代表として出場したペアである。対するK学園高のペアは、手前の教え子たち(KKコンビ)である。「勝てないにしても、せめて善戦してほしい」というのが親心(親じゃないけど)である。

試合が始まった。後衛のK原崎が、厳しいコースをびしびし打って、あっという間に1ゲーム先行する。しかし、続く3ゲームを連取され「やはり力の差は歴然か」と思いきや、前衛のK谷がポイントを取り出して2ゲームを挽回し、ファイナルゲーム。相手後衛もかなり消耗していたためかミスが目立つようになり、攻防は1ポイントを巡って一進一退。最後は、完全にコースに入っていた前衛のK谷がイージーボールを見逃し、相手のマッチポイント。K原崎もここで力尽きて敗戦。どちらが勝ってもおかしくないゲームであった。しかも、ここで勝っていれば、団体の地区優勝が決まったのである。大きな2ポイントであった。

続く3番勝負は、これも競り合いのゲームを繰り返しながらも、要所ですばらしいボールを打った相手後衛に軍配が上がって、ゲームカウントは3-1。それから1ゲームを取り返したものの、K学園高の反撃もそこまで。残念ながら、K学園高の団体地区優勝は成らなかった。

でも、K学園高も昨秋の新人大会の頃はどん底であった。地区も団体はベスト8止まりであった。そのことを思えば、ずいぶん力をつけてきたと言えよう。勝負は、今月末に予定されている県総体である。地区優勝してもインターハイに出られるわけではない。今回の借りは、県総体で返せばいいのだ。ここ数年、県の高校女子は「東部地区を制するもの、県を制す」という状況が続いている。今年はどうなるのかわからないが、その構図はあまり変わらないだろうと思われる。ということは、今回東部地区準優勝のK学園高にも、十分インターハイ出場のチャンスはあるということである。教え子たちを含め、他の選手たちにもぜひがんばってほしいものだ。もちろん、監督にもがんばってほしい。

スガイせんせ~、がんばってくださいね~。もう「沼津の弱雀小僧」なんて言わないから~。

投稿者 uchida : 2006年05月02日 10:37

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