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2004年07月13日
すーさんの熱い夏
7月13日(火)
先週に引き続き、日曜日は、浜松市中学校ソフトテニス大会の団体戦が行われた。
団体戦は、基本的に1チーム4組で構成され、そのうちの3組による点取り方式で行われる。
つまり、「2組勝てば勝ち」ということなのである。
本校は、昨年秋に行われた新人大会で優勝しているので、第1シードに組み合わされていた。
日曜日は、朝から真夏の日差しがじりじりと降り注ぎ、「こりゃあ暑くなりそうだわい」という予感であった。
シード校には1回戦がない。そのため、試合までの待ち時間が長い。
試合会場で日陰を探すのはなかなか困難なのであるが、保護者の方たちが簡易テント等を用意してくださっていたので、選手たちはとりあえず日陰で休むことができた。
その間、監督・コーチは対戦相手の試合を見ることにする。
シード校に初戦は鬼門だ。相手はすでに1試合行い、ゲームに慣れての対戦となるからである。
まあ、対戦校の試合を見る限りは、技術面でだいぶん差があるように思われたので、特に問題はなかろうと思っていた。
初戦が始まった。
第1ペア、「ゲームの入り方に気をつけるように」と指示したが、いきなり最初のゲームを落とし、その後もミスを連発。「おいおい、どうなってんの?」と思いつつも、相手のミスにも助けられ、後半は後衛のストロークも入るようになって何とか勝利。しかし、だいぶん時間がかかった(実はこれが災いした)。
第2ペア、最初からファーストサービスが全く入らない。動きも悪い。「おいおい、またまたどうしちゃったんだよ?」と思っていたら、あれよあれよという間に2ゲームを連取される(ちなみに、4ゲームでゲームセットなのである)。
相変わらずファーストサービスも入らないし、どうもヘンなのである。
このペア、先週の個人戦で優勝したペアなのである。しかし、個人戦の時のような溌剌とした動きがまるで見られないのである。
そうも言ってられないので、「とにかく、きちんとやるべきことをやれよ」と声をかける。その後は、多少立ち直り、相手のミスもあってようやくゲームセット。
やれやれと思っていたら、ベンチに入っていたコーチ(本校には有能なコーチが2名もいるので、監督はベンチに入らなくてもよいのです)から、「先生、様子が変だよ、休ませた方がいい」と言われる。
やはり、エースペアは体調が悪かったのだ。
どうやら、2人とも軽い熱中症らしかった。すぐに日陰へ連れて行き、水分をとらせる。しかし、回復ははかばかしくない。特に、後衛選手の状態が悪かった。
第2ペアには、自分たちの試合になるまで日陰にいるように指示していたのだが、第1コートは日陰がほとんどなく、ましてや第1試合が接戦となったため、声をあげて応援しているうちに、かような状態に陥ったらしい。
保護者が会場管理棟内にあるシャワー室へと連れて行って、シャワーを浴びせてからは、多少は回復してきた。しかし、とても試合ができるような状態ではない。
次の試合は準々決勝。相手校は、先週の個人戦でもベスト8に入ったペアがいて、なかなかの実力校なのである。
浜松市からは、団体戦は3位までに入賞した学校が県大会へと出場できる。だから、県大会に出場するためには、何としてもベスト4には入らなければならないのである。
準々決勝での敗退=県大会への出場ならず、ということなのである。
勝負がかかると予想される準々決勝に、エースペアが使えないのは大きな痛手だ。
もちろん、他の選手がいないわけではない。しかし、「駆逐艦」では「戦艦」の代わりにならないように、残念ながら他の選手では、どうしてもエースペアほどの力量が期待できないのである。
「どうしよう」と思った。
だいぶん顔色がよくなってきた後衛選手に、「どうする?試合やれそうか?」と尋ねると、しばらくの沈黙の後、「やります」との答え。この沈黙が何よりの答えである。たぶん、体は動かないであろう。
「駆逐艦」に始動を指示し、「出番があるかもしれない」と伝える。
その間、コーチと相談。「本人がやると言ってるのなら、やらせましょう」との結論に達し、3組の出場順を組み替えて、エースペアを3番目に置くことにした。
選手たちを呼び、出場順を伝える。「いいか、はじめの2組で勝負を決めてくるんだぞ」と言い含める。背水の陣である。
幸いなことに、まだベスト8は出揃っていない。準々決勝までには、多少時間的にゆとりがあるように思われた。その間、後衛選手にはひたすら水分をとらせ、濡れタオルで体をくるんで体温を下げさせるようにした。
その準々決勝、第1ペアは1試合終わって硬さがとれたためか、途中1ゲームを取られたものの危なげなく勝利。
第2ペアの相手は、先週の個人戦でベスト8に入ったペア。しかし、本校後衛のファーストサービスがよく決まって、結局ストレート勝ち(3番にまわらなくてよかった!)。
これで、エースペアをだいぶ休息させることができた。
準決勝に備えて、引き続き水分補給とクールダウンに努めさせる。
本校の試合はあっけなく終わったのだが、準々決勝他の試合は、かなりの接戦を繰り広げていた。
結局、準決勝までは2時間近くも待つことになってしまったのである。これで、エースペアは完全復活した。
その準決勝。試合進行が遅れているため、3面同時に3ペアが入っての試合となった。あっという間に終わったのがエースペア。ゲームの最初こそボールとのタッチがうまく合わなかったが、その後は軽快な動きで快勝した。
トップのペアも多少の競り合いはあったが、後半を締めて勝利。ところが、2番目がもたついた。
前衛がミスを多発して、シーソーゲームとなる。最後は、相手が力尽きて何とか勝つことができた。
そして、決勝。トップは相手のエースペアに接戦の末敗退したが、2番目はストレート勝ち、そして休養十分のエースペアが最後を締め、本校の2年連続優勝が決まった。
それにしても、先週に引き続き、疲れた1日であった(この日も手前は昼食が食べられなかった)。
さすがに、真夏の暑い中、昼食もとらずにボールの1球1球に神経をすり減らすような1日を過ごすと、かなり消耗する(もうトシなんだよね)。
そろそろ監督引退かなあと思ってしまうのである。
試合後はいつもの場所で祝勝会。保護者も方たちもかなり喜んでくれていた。何よりである。
さて、県大会は今月の28日からである。
県大会は、さらに厳しい試合になることであろう。
しかし、選手たちは勝つつもりでいる。監督が泣き言など言ってられないのである。
あと2週間、しっかり調整して県大会に臨むつもりである。
いやはや、今年の夏休みも暑い(熱い)夏になりそうである。
投稿者 uchida : 2004年07月13日 11:50
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