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2004年09月 アーカイブ

2004年09月08日

可愛い子は自ら旅に出るのだ

9月7日
もう、日記も書けないほど、大変な日々。
大変なのは、個人的問題であって、別に誰のせいというわけでもない。
要するに、要領が悪すぎるのだ。

締め切りがとっくに分かっている仕事に対して、私情に振り回されて(これも己のコントロール
でなんとかなる問題であったのだが)、遅々として進まず、間に合わない。
そのために、ほとんど眠られない、徹夜に近いが、効率の悪い日々をもう何日も送っている。
しかも、随分前から分かっていた事だが、昨日と今日は共同研究会。
我が事ができるはずもない。
ああ、反省。
しかし、研究会はとても楽しく、仕事が中途半端のなってしまった私が泣きついたら、締め切り
に猶予を与えて頂いた。
誠に申し訳ないと共に、心より感謝する。
ありがとうございます。

これまで、何かにつけて、親と子の関係、社会の体裁について、建て前と本音はどこまで共用さ
れているのか、個人の自由とわがままと判断される境界どこか、など、さまざまな問題について
考える。
難しい。
確かに、世の中は上辺では変わっているし、マスコミもその点はわざと強調している。
しかし、実際問題として、本当に変わったのだろうか?
変わっていないとは言わないが、それはほんの少しだけではないか?

言葉を商売にしている職を目指しているものとしては、言葉の大切さを思う。
言葉による防御・すなわち相手への攻撃になりうる事が、扱いきれないと、己自身を自刃に近い
状態まで傷つける。
この諸刃の刃と上手く扱えない私は、未熟者。
ずたずたになっている自分がいる事は、それ以上に、ずたずたに傷つけてしまった相手がいる事
を再認識しなくてはならない。

はあ、一人で思いこんでいるだけの妄想ですむなら、どんなに楽だろう。
それが違うという現実が恐ろしい。

しかし、台風がうまく抜けた事だし、地震は恐いけれど、私は明日早朝に、海外逃亡をします。
建前は、留学時にかけがえのない親友となったスペイン人の結婚式に参加するため。
本音は、それをネタに日本を、今の息苦しく追いつめられた(自分で追いつめてしまった)状況
から逃れたい事。
とはいえ、状況設定がごり押しだったせいで、現実はシビア。
逃亡はするものの、非常にハード・スケジュールで逆に倒れるかも。
バカンスにならんやん。

とりあえず、台風の合間に脱出します。
来週には帰国しています。とほほ。

何はともあれ、非常に予測しがたい毎日を過ごす事になった8月を中心に、支えて下さった皆様
に、感謝の意を述べたい。
まだまだ迷惑をかけるだろう。
見捨てずに、ご指導ご鞭撻をいただきたい。
ありがとうございます。
テロに巻き込まれず、帰ってこられますように。

いってきます。

8月21日
決行第2弾。
兄夫婦、両親と親友を連れて京都でお食事会。

しかし、なんだか重苦しい空気が払拭できない。

誰も何も言わないから、こちらからけしかけるが反応がはかばかしくないため、「ま、いいか」
と投げやりだが楽観的に済ませてしまった。

何かあれば言うだろう。
それよりも、今週は追い詰められて仕事が進んでいない。
そちらの方が深刻問題となってきた。
やばい。

8月19日
今日もお稽古。
と言うことは、帰りに父と顔を合わすことになる。
心の中で覚悟を決めて、反省をして素直に謝ろうと思った。

しかし、このたびのことを考えると、私はどんどんと追い詰められ、実家に行くことを思うだけ
で胃が痛くなり、実家に近づくにつれてつーっと涙が頬を伝って流れてくる。
ああ、自律神経がやられてるな。
セルフ・コントロールできてないな。
そうも言っていられない。

私は声が震え、涙があふれてくるのをこらえて、昨晩の非礼を父にわびた。
それから2時間ほど実家にいて、夕食を共にしたが、ほとんど咽喉を通らない。
何か言葉にしようと思うと、それが諸刃の刃の凶器となって、相手だけでなく自分もずたずたに
傷つくことが見えているために、怖くて言葉も発せない。
必要最低限の会話に抑えて、静かに家に帰った。

正直な私の体は、家に帰ったとたん、嘔吐を繰り返した。

8月18日
お稽古の1日。
朝からお能のお稽古をして、ふらふらになり、昼から手裏剣および体の遣いかた研究会。
そうそう、世間ではオリンピックが始まったらしい。
しかし、なぜか私は全然興味がない。
興味がないだけではなく、そのためにTV番組が大幅に変えられてしまって戸惑っている。

我が世代と親世代の問題について考える。
というのも、昨晩、父と大喧嘩をしたからだ。
大体においては、「ああ、また好きなこと言うてはるわ」と適当にあしらっているのだが、さす
がに逆鱗に触れることがある。
普段は喧嘩をすると、後でひどい自己嫌悪に陥るため、なるべく争いごとや衝突は避けるように
心がけているのだが、どれくらいぶりだろうか、怒りで体が震え、服薬してもほとんど眠られな
かった。
精神的にも身体的にもまいっているが、少し頭を冷やして反省し、問題点を考えてみた。

私を目の中に入れても痛くないぐらい可愛がって、愛情一杯に育ててきてくれていることは心よ
り感謝している。
喧嘩したことも反省している。
だが、「可愛い子には旅をさせよ」と言うではないか。
獅子は谷に子供を落とすと言うではないか。
頼む、谷に突き落としてくれ。

8月16日
お盆の間、親友とずっと一緒に話をしていて、決意をした。
そして、行動を起こした。
少しばかり、無謀なことだったとは思うが、結果的にはなんとかなりそうだ。

そう思って、今晩は「すき焼き」だ。
後は成り行きを見守るばかり。

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