ウッキーの浮き憂き日録 2002年12月篇

12月29日(日)

きょうは日曜日である。来週のきょうも、おそらく日曜日である。

 

12月28日(土)

きょうは土曜日である。

普段の学校のあるときよりもいくらか充実している。曜日の感覚もちゃんとあるのだから、年末ボケには程遠い。きっと、誰ともほとんど口をきかないからだろう。

きょうお話したのは、かかってきた間違い電話のひとだけであり、それも時間にして5秒くらいである。文字とは会話しているが。

それにしてもクローン人間?

何を理由にしたって、やめてくれ。どう考えたって、異常だ。

 

12月27日(金)

年末なのか?年の瀬なのか?

じつは、今年に限っては、まったくそんな気が起こらない。だから、いつもみたいいにせかせかすることもなければ、何かに追い立てられることもない。こういうときこそ、時間を大事に、真面目に使おう。そうしよう。

来週はおそらく普通に一月が来る。それくらいの想像があるだけで、ほんとうに何も感じない、いつもと違う不思議な12月。

 

12月26日(木)

負傷、不調、不良の報告。どうぞおだいじに。

 

12月25日(水)

断水。決まっていたことなので仕方ないが、午前中は、当然のことのように水が出ない。何もクリスマスの日の朝にしなくたってさ。

学校。キリスト教系なので仕方ないが、一日中、当然のことのようにおやすみになる。何もクリスマスの日に学内全面閉鎖しなくたってさ。

天候。大気の状況なので仕方ないが、昼頃から天候は下り坂となり、当然のことのよう小雨がぱらつく。何もクリスマスの日の南大阪に降らなくたってさ。

それでも「串かつ」はうまく、動物園は見事な解説およびコメントつきで楽しく過ごせた。市場は活気があって、見るだけで愉快になれる。それぞれの店先に所狭しと並べられたキムチは、どれもうまそうに見えたので、ひとつ買おうかとも思ったが、帰りの電車に乗ったとき、匂いがきついと想像して、断念した。

いつものお店でサムギョプサル、マッコリは食べる。それらは、いまさら云うもないが、うまかった〜。ああ、おいしかった。満腹満足。やっぱり、食生活の豊かな土地が好きである。ぬはは。

すこし酔って満腹になると、単純なもので、きょうは途端にいい日になる。てなわけで、きょう出会ったみなさまにこころから感謝して、メリークリスマス。

(おーい、サンタさん、留守中に来てくれたのかい?)

 

12月24日(火)

♪雨は夜更け過ぎに雪へと変わるだろう〜〜〜

きっと君は来ない ひとりきりのクリスマスイブ♪

別に誰も来なくていいけれど、せめてサンタくらい来て欲しい。

でも、ことしもまた、決してよい子ではなかったので、来てくれないのかな。やっぱり。

あー、やれやれ。来年はがんばって、いい子にしてます。(無理だろうなあ…)。

あ、でもクリスマスの日の朝だったか。サンタが来るのは!

 

12月23日(月)

きょうも元気だ、いちごがうまい。

いちごとだらだら時間(つまり睡眠)は、自分へのクリスマスプレゼントにした。

というわけで、久しぶりのおやすみ。しかも、お天気がよいので気分がよい。これはいいことだと、いちにちじゅう、これでもかというくらい、うちのなかでごろごろ。

たとえば、ここで朝から雨が降っているものなら、もうそれだけで充分憂鬱になる。約束でもあろうものなら、十中八九「出かけたくないのに出かけなければならない」といった気分に陥る。それらは決して意図的ではなく、自然にそうなる。こんな名のわりには、雨に弱く、雨に悩まされる体質なのだ。

だからこそ、とりたてて約束もないきょうがお天気なのは、とてもよいことなのだ。

しかも風も冷たくない。せっかくのおやすみは、こうでなくっちゃ。

 

12月22日(日)

数時間だけ日曜日にして、『素晴らしき哉!人生』を観る。

観ながらに、どうも主役の顔に見覚えがあるなあと思いつつ、ラストシーンで涙を流したところで気づいたのは、彼は『裏窓』の主役だということだ。なーるほど。

 

12月21日(土)稽古納めと納会

年内最後の稽古である。夕べから雨が激しく降っているにもかかわらず、諸般の事情により、稽古参加人数が多い。いつもの3倍くらいはいたろうか。

稽古後は納会。これでもかというくらい、甘いケーキやらお菓子を頂き、これでもかというくらい、テンションだけは高い。とにかく愉しい。しかし、この愉しさを肌で感じても、ことばにできないまま、まどろみのなかへ。ぐー。

 

12月20日(金)

学内はクリスマス礼拝らしい。慌しい。慌しい。

合気道部はクリスマスパーティだしい。おもしろい。おもしろい。

 

12月19日(木)

雨上がり。夜更けの学校は真っ暗だ。

その暗さのなかに、水滴が作り出す淡い白があり、ほんのり照らすランプの輝きがある。こういう色を見ると、なんともいえない味わいを感じる。物音ひとつしない山もまたよい。静かに、こころ落ち着くからだ。

わりと健康的な一日。わりとね。

 

12月18日(水)

すいすいっと水曜日。すいすいっと歩くサンタクロースを見た。

 

12月17日(火)

喉の奥に小骨でもささったかのように、なんか変だなあと思うことがときどきある。大概はちょっとしたことなのだけれど、どこかで、なんだか気持ち悪いなと感じたままに日々を過ごしていることがある。

今回もその原因がわからず、気づかぬふりをして、そのままにやり過ごしていた。だが、なんの加減か、ふとした瞬間、唐突に小骨の原因に気づいた。それは、今月初めのところにある。正しくは「披く」だったのだ。(あーあ、間違えた)。

ということなので、この場をお借りし、謹んで訂正させていただきます。たいへん失礼いたしましたm(_ _)m

おかげさまで、小骨がひとつとれました。

 

12月16日(月)

ほんのささいな出来事でも、なにやらやけにしゃらくせえ。

 

12月10日(火)

近くて遠い愛宕山。

寒くて冷える12月。

 

12月9日(月)

『新版おそれいります、シェークスピアさん。2002』を観に行く。

場所は、神戸オリエンタル劇場。出演は、茂山宗彦+茂山逸平。観劇理由は、…当方兼ねてからご贔屓の茂山逸平くんが出ていたから。

いや、しかし、それだけだと単なるミーハーである。

それも何なので、誤解なきよう申しておけば、本来なら狂言師であり、その舞台を主とするふたりが、滅多に出ることのない現代劇に出ていること、そこに興味を持ったので、今回の舞台を観に行った、ということにしておきたいと思う。

 

さて、題目が示すように、内容はシェークスピアとその戯曲に関わるものだ。だから、まったく知らぬ世界のことでもなく、狂言や能の舞台のように、ことばが遠いということもない。現代日本語、それも関西弁をベースにしたものなので、非常によくわかり、理解しやすく、体にしみこんでくる。それがまずよい。

感想としては、端的に申せば、「いやあ、おもしろかった」のひとことに尽きる。

場所も何も忘れて、笑った、笑った。久しぶりに笑った。声まで出して笑ったのだ。

狂言でもあそこまで笑ったことはないのに、現代劇であそこまで笑えたことが不思議だ。

もちろん、劇中には、だれもが共有できるような皮肉たっぷりのネタから裏事情まで、(ストーリーとは別のところで)笑いのツボが設けてあるので、笑うようには出来ているのだが、それでも、絶妙のタイミングで、ふたりが笑わせてくれるのだ。兄弟のせいもあるのか、タイミングがばっちりなのだ。掛け合い漫才のようでよい。おかしくって、おかしくって仕方ない。ああいうのなら現代劇もいいなあと思う。

タイミングといえば、今回は、とくに宗彦くんがすごかった。天性の勘とでも云いましょうか、ちょっとした間の取り方がとてもよいのである。それに巻き込まれ、巻き込み返すかのような逸平くんである。逸平くんもまた、がんばっている様子がよく伝わるし、劇中の小噺になれば、人が変わったかのように、断然ノリが違う。これはうまい。

とにかく、舞台上でのふたりは、(…ってそれしか知らんが)とても息が合う。そのことを確信して帰ってきた。

(それだけに、宗彦くんの長髪が気になった。はっきり言って似合わない。切ってくれたら、さらにいいのに…とまで思った。いますぐにでも切ってやりたくなった。あのひとは短髪がよく似合うのになあ、とも)。

 いつかの日か、ああいう感じの二人芝居をやってみたい。

帰りの電車で、さっきの台詞を思い返しながら、そう思えてならなかった。

 

12月8日(日)

そんなこと、すっかり忘れていたよ。大阪は、日本で二番目に大きい都市だってこと。

そして…、あれから…、一年が経つ。

 

12月7日(土)

嗚呼、どうか感度のよい人間になれますように。

 

12月6日(金)

金曜日も来らーな。

 

12月5日(木)

近頃、学内は部分的ルミナリエ。経費削減もなんのその、あちこちにイルミネーションが飾られている。それも、おそらく、昨年よりも数が多く、違うデザインで。

さて、夜もすっかり深さを帯びた頃、その様子を静かに眺めるのは、意外に心地よいものである。なぜなら、ほとんど誰もいない夜の学校のなかでの光だからだ。すこしだけたのしく、すこしだけおもしろく、すこしだけ穏やかになれる。

来週あたりからは、神戸で、ほんものルミナリエが開催されるようだが、いったいいつまで続くのだろう。開催5年までくらいはともかく、それ以後は、よく飽きないなあと思ってしまう。それに、この頃では、開催当初の趣旨と大分ずれているように感じられる。したがって、ことしこそ閉会の年となるよう、またもや、こっそりお祈りしてしまうのである。

(…てゆーか、震災復興のための催しやったら、もう別のことをするほうがええと思うわ。よー毎年毎年飽きひんなあー。それに、あんなけのことして、実際問題、ほんまに復興のために役立つような収益ってあんのやろか?見たとこ、そうは思えんけど。そりゃ、一時的に人は増えるやろから、来た人がちょこちょこなんか買うこともあって、その程度には、どうにかなることもあるかもしれんけども…。そう大きくはないやろな。ま、気持ちの上では、なんもせーへんよりはええんやろけど。それにしても、あのルミナリエの飾りのために使うデザイン料とか電気代もバカにならんやろなあ。おまけに付近は交通規制までしとる。あんなんでメリットあるて考えるほうが難しいけどなあ…。ほんま、大丈夫やろか?神戸)。

 

12月4日(水)

3週間後はクリスマス。はいほー。

 

12月3日(火)

ひーふーみー。

 

12月2日(月)

おこもり。と言いながら、夕方には学校にちょっと行く。ちょっと行く、のつもりが数時間になる。

その間、隣の部屋の留学生リンさんから「休憩しませんか?」と誘われるまま、いただきものらしい、一六タルトをご馳走になる。

疲れた身体のこともあり、とてもおいしい。夕暮れときの甘いもの。

その夜は、すき焼き。恵まれた食にありつく。

 

12月1日(日)

正午頃、能を観に行く。

きょうは、本校の観世流能楽部が(おそらく主催となって)拓く、年一回の自演会だそうで、そこにマチコさんが出るからである。授業などでよく顔を合わすゴトウさんもいる。

しかし、入部の年数ゆえ、ふたりの出番はとことん早い。開始と同時に舞台にいるくらいだから、ほぼトップバッターである。開演ぎりぎりに着いた能楽堂に飛び込むかの如く辿り着き、慌てて謡と仕舞を拝見する。

これまでに数回、あちこちの舞台で能というものを拝見したが、素人なので難しいことはよくわからない。

それでも、ときおり、発声法がおもしろいなとか、(当たり前だが)ふたりの普段の様子とは違う姿勢や、重心の位置など思ったり、感じたりはした。いっそうやってみたい気持ちが膨らむ。

できればもう少し、そこにいたかったのだが、それだけ観て失礼した。申し訳なかったが、午後からの時間は、どうしても融通が効かなかったからである。